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● ○ ● ○ それは、捜査に出ようとして室長に呼び止められた時の事。「一柳、アンタには今後も、真山と組んでもらおうと思ってるのよ。それでね、注意してもらいたいんだけど」「はあ……」 曖昧に頷くオレに、構わず続ける室長。「アイツの暴走に、気を付けてちょうだい。特に今回のように女、子供が被害に合う事件はね。アツくなりやすいのよ」「真山は、夢中になると自身を顧みない。危険な事も、平然とやって退ける」 明智さんが補足するように言う。「キレると怖い物がなくなってね。自分の事は、どうでもいいの」 室長はそこでやれやれと言う風に、ため息をついた。 明智さんも隣で、苦笑いを浮かべる。「そんなアイツの相棒に、私はアンタなら適任だと思うの。勿論、アンタだけに押し付ける気はないのよ。私も、他のメンバーもね」 室長は反応を見るようにオレを観察し、話を続ける。「ただ、アンタが無理なら考えるわ。嫌々じゃアイツの子守は、難しいから」(要は、ガキの御守りをしろって事か。面倒だな) 腹の内が、顏に出たのか室長が意味深に続ける。「……言って置くけど、使えないって意味じゃないわよ」 その言葉に、無言のままフッと笑う明智さん。「アイツはね。アホの新人だけど、そこらのバカ男共より優秀。みんながアイツに肩入れするは、紅一点だからってだけの理由じゃないのよ」 オレは真山を、思い浮かべた。(アイツに、惹き付ける何かがあるって事か。そんなに凄いヤツには見えないが) 少し訝しく思う。 室長がニヤリと片頬を上げた。「知りたかったら、自分の目で確かめたらいいわ?」(……フッ、穂積さんの思惑通りって事か。ま、それにのってみるのも面白いかも知れねーな) そう思いながらオレは『了解しました』と答えた。
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