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「でも、早く元に戻んないとこれじゃ、仕事やりにくくてダメだ。真面目に、巨乳って大変なんだなー。僕は、やっぱりいつも通りが良いや」 彼女が実感を込めてしみじみ言うと黒澤が聞く。「元に戻るんですか?」 彼女の代わりに、室長が答える。「一ヶ月位で、薬の効果が切れて戻るらしいわ」「一ヶ月ですか……たるまないんですかね?」 黒澤がポツリと言った一言に彼女が、ショックを受ける。息を吸い込んでしまって声が出ないのか、声にならない悲鳴を上げる[ムンクの叫び]のようになった。ワンテンポ遅れて声を絞り出す。「た、たるむぅ?」 小野瀬さんが言い難そうに言う。「まあ、可能性はあるかも、ねぇ……」「マジー?! うっそぉー」 かなりショックを受けて、落ち込む彼女。そして真っ青な顔で突然叫ぶように言った。「あ゛ーそしたらお嫁に行けないっ!」「いや、たるんでもオレの嫁にするよ。安心しろ。な?」「ダメ、ダメ、ダメ! そんなの、もう昴に見せらんないっ! そんなになったら、別れるーっ!」「え? 何言ってんだ? そんなのぜってー認めねーぞ! 胸で選らんでんじゃーねーのっ」「そうなったら僕、もう世を捨てる! 尼かシスターになるぅー! あ、いっそ性転換して男になるか……んで仕事だけに命を掛けるとか?」「ああ? そんなのダメったら、ダメだ! ぜってー嫁にするっ!」「だってだって、やだもんっ! たるんだのなんて見せらんない! 好きな人にそんなの見られるなんてぇ……いやーっ」 彼女がパニックを起こし掛けてる。言い出したらきかねーし、内心どうしようかと途方にくれる。「たるむ、か……考えてなかったな」 室長が独り言のように漏らすと、彼女が今にも泣きそうに目をウルウルさせ室長を見る。 涙がたまったその瞳に、室長が焦り小野瀬さんに聞く。「ちょ、ちょっと、なんか防ぐ方法ないの?」 話をふられた小野瀬さんが、首を捻りながら考える。「うーんマッサージ、とか?」「マ、マッサージ? 昴、毎日マッサージしてやんなさい!」 この世の終わりみたいな様子の彼女に、室長達も焦っているらしい。その中で黒澤だけが、いつもの調子だった。「コラーゲンとかヒアルロン酸とかは、どうですか? お肌に良いらしいですよね」 のほほんとした口調の黒澤の発言に小野瀬さんも同意する。「ああ、それは良いかもね」「なまえ、エステのそういうコースも行ってみよ。な?」「うぅー……また、恥ずかしいのが増えるのか……はぁ。なんか疲れた」 涙目のまま彼女が、肩を落とした。俯きうるうるしてる。オレは抱き寄せて、よしよしと慰める。「あー、エステに行くなら私が費用出すわ。やらせたの私だし。チビ助、元気出しなさいよ」 普段見ないなまえの様子に見兼ねたのか、後藤がボソッと慰める。「なまえ、元気出せ。まだどうなるか分からないだろう」「後藤の言う通りですよ」「……」 後藤と石神にも慰められ、シュンとしたまま小さく頷く。「とにかく帰りましょうか? チビ助の手当てもしないと」 相当ガックリ来てる彼女を連れ引き上げた。
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