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「フフーン、素直じゃねーか」 神津の言葉を聞いた彼女はからかうように言ったが、その声は嬉しそうだった。そして少し真面目な声になり続けた。「……お前さ、もしお嬢まで俺と同じ目に合わせたら、今度は地の果てだって追っかけてボコってやるから。例え、おめーが師匠だろうが、強かろうが、死ぬ気でボコるぞ。次もハンパしてっと、今度こそ俺りゃー許さねーからな?」 そこまで言うと、ニッと笑みを浮かべさらっと言った。「弟子にボコられるような事すんなよなー」 神津はそんな彼女に“フッ”と笑い『ああ』とはっきりした声で応えた。そんな神津に彼女は、目を細めとても嬉しそうな顔になる。「つー事でよ、クリスマスなんだからお前もお嬢、喜ばしてやれよ。花の一本でもやるとかさ……あ、お前、料理得意なんだから腕ふるって、お屋敷でクリスマスディナーてのも良いんじゃないの?」「あ? 料理、得意なのか?」 オレが思わず口を挟むと、彼女が答える。「ん、お嬢が言ってたよ。なあ?」「ああ。一応執事学校出てるからな、一通りはな」「ふふ、お前も頑張ってんじゃん。じゃ、やっぱりお屋敷でディナーデートだな。モノとテクがダメでも、ハートで勝負! だよ。がんばれよー」「うわー、お前キツー! そうやって極上彼氏もいじめちゃってんの?」「んー? どーかなー? んふふ……ヒ・ミ・ツ、だよねぇ。昴ぅ」 ちょっと妖しい雰囲気でオレに言う彼女にフフ……と意味深に笑いで返す。神津が恐れ入ったと言わんばかりに『はあー』と息をつき言った。「ガキだと思えば、会わねー内にすっかり小悪魔になっちゃって……。師匠もびっくりだよ。そうだ。お嬢がこれ、お前にってさ。おデートなら、丁度良いな」「え? 何、これ」「クリスマスプレゼントらしい。それでおめかししてデート、行けよ。さてと、オレも弟子に負けてらんねーな」「ん、そうだよ。師匠もハッピーにならねーとな。あ、でも危ないからお外は止めとけよ。お屋敷デートで、がんばれ。大丈夫だよ。お前にハートがありゃ、きっと場所は関係ないさ」「ああ、がんばるよ。じゃあな。お二人さん」 笑顔で手を上げて帰って行く神津を二人で、見送る。「うまく行くと良いな」「うん、お嬢もアイツも幸せになるといいね」「ああ、オレ達みたいにな」 口角を上げて笑いながらウィンクして言うと、彼女は明るい笑顔をオレに向けた。.
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