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「あら、ヘンな事気にするわね。別に、差があったって関係ないじゃないよ」 室長が不思議そうに言う。それにオレも同意見なので(だよな)と思いながら口を開いた。「確かに。身長差なんて問題ねーけどな」 「そう、かな……」 彼女が納得いかなそうに小首を傾げる。「んんー? じゃあチビ助は、何が問題だと思うのよ?」「うーんー……。キスする、時とか?」「まっ! エロガキねえ」「だってぇー重要だもん!」 室長にオーバー目に言われて、顔を赤らめながらも言い募る。そんな彼女に室長は、クスリと笑った。「そんなの、問題ないわよ。高い方が、ちょっと屈めば良いじゃない」「そーだけど……」 彼女の反論が弱まり口ごもると、藤守が横から言う。「差があった方が、可愛いやん。女の子からする時、背伸びする事になるやん? そういう仕草、可愛らしいと思うで?」 男連中がその情景を思い浮かべ『ああ……確かにな』と皆が同意すると、彼女がオレを見て聞いて来る。「そういうもの?」「うん、そうだな。確かに、いつも可愛いと思うな」 その答えに彼女が嬉しそうに、ふわっと笑う。「なるほど……そうなのかぁ。~~♪ じゃラボ行こうか?」 ご機嫌になる彼女が可愛くて笑ってしまいながら『ああ、行くか』と段ボールを持つ。背後で室長がウケる。「アハハハ。チビ助は、単純ねえ」 廊下に出る時、男連中の『でも、そこが可愛い……』とハモる声が聞こえた。 廊下に出ると、脇の壁に凭れ神津が立っていた。 先に廊下に出た彼女がヤツに気付き、この間の事は気にしてないよと言わんばかりの、軽い調子で声を掛けた。「お? ソチンじゃねーか? お前来てたの? 入りゃー良いじゃねーか?」「お前……頼むから、その呼び名はやめてくれねーか?」 参った風な神津に、彼女はニヤリと笑った。「この前、俺のチチ触った罰だよ。プッ、ププ……あはは……やーい。困ってやんのー。ふふふ……ま、良いや。可哀想だから、許してやるよ。で? どうしたんだ? 何かあったか? それとも最終確認? なんか変更があった?」「い、いや……違うよ」「あーん? じゃあ何だよ? あっ! お前、まさか……。この前色々言ったからって、根に持ってタイマン張りに来たんじゃねーだろうなー?」「あーあ? タイマンだと?」 彼女の言葉にオレはジロリと鋭く神津を睨む。「だとしてもー。今日はダメだぞ? 俺、今夜は愛しのダーリンとおデートだかんなー♪」 オレの横で彼女が、チャラけたように言う。そんな風に対称的な反応をするオレ達を交互に見て、神津は自分の頭をワシワシと掻きまわした。「……タイマンなんてするかよ。あのさ、この間は……悪かったよ。あれから色々考えたんだ。でよ……俺なりに、やってみる事にしたよ」.
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