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(こんな時、なまえが行きそうな所……屋上、かな?) 当たりをつけて屋上へ行くと読み通り、彼女は屋上のいつもの隅にぽつんといた。「姫、みーっけ! やっぱりここか。オレは勘も良いな。さすがオレ」 隣に腰を下ろしながら軽いおどけ口調で言うと、彼女もオレに合わせておどけて言う。「ふふっ、極上のイイ男みーっけ!」「んー? オレ、極上なの?」「ん、どこもかしこも。僕の……大好物」「アッハハ……何だか、食われそうだな」「ふふ……。そう、食べちゃうんだ。もー骨までしゃぶって愛しちゃう」「んー骨までか、そりゃスゴい。ま、姫にそこまで愛されるなら、男冥利に尽きる。光栄だな。なまえ、……大丈夫か?」「ん、大丈夫……」 そう言いながらちょっと泣きそうな顔をしてる彼女。オレは煙草を出して『ほら』と彼女が取り易いように差し出す。『ありがとう』と彼女が一本抜いた。ライターで火を点けてやり、自分も一本くわえる。「ふふっ、なんて気の利く男だろ。ステキ! やっぱ極上だ」 そう、どこか少し寂しげな笑顔で笑う彼女に、フッと頬を弛め煙草に火を点けた。それから暫く、二人とも何も言わずに遠くを見つめて、煙草を燻らした。煙草を消して腕を広げ、彼女を呼ぶ。「……なまえ、おいで」「職場、だよ?」「大丈夫。誰もいねーよ。……お前、辛そうな目してるよ。そういう時は、専用の特等席で休憩しろ」『じゃあ……』と煙草を消し、オレの腕の中におさまり彼女が胸に凭れる。「ねぇ……ちょっとさ」「ん?」「ぎゅって……して?」「ああ、いいよ……」 オレは、彼女を腕の中に抱き包む。「……なんか寂しくなっちゃった」「……うん」「僕みたいにあいつも……。あいつにも、本当に癒してくれる誰かが見つかると良いな……」「ああ、それにはヤツががんばんねーとな」「うん……生きるって、苦しいね」 慰める言葉の代わりに彼女の頭にキスをして、そっと優しく髪を撫でた。「なあ、ハイヒールにも慣れなきゃいけないし、*デートするか?」「デート?」「ああ、行きたい所ある?」「どこでも良いの?」「うん」「えっとね、くまさんの所! 今の時期ならクリスマスのお料理かも!」「丞一郎の所で良いのか?」「違う、違う。くまさんの所が、良いの! だって、きっと美味しいの食べられるもん」「まあ、そうだな。ふふ……オレ達の定番になって来たな」「いや?」「いやじゃないよ。あそこはオレ達のお気に入りだからな」「うん。あ、でも、クリスマス時期で空いてるかな? くまさんの所、人気だもん」*このデートのお話は少し早い二人のクリスマスは夜景のホテルで君と愛を囁く。にリンクします。(裏ありのお話です).
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