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「ところでその彼女は、パーティーではいつもこんなセクシーなドレスなのか?」「ああ、こんな感じだ」「高校生が、こんなか?」「あー明智さん、それは、セレブだからじゃないですかー? 庶民とは感覚が違うとか、ありそうですよね?」「あ? セレブだから派手ってか? そうじゃねーと思うぞ。シックなヤツもいるし」 オレが、如月に言うと小笠原が続く。「そう、関係ない。きっと個人の趣味」「趣味ねぇ……しかし、これは困ったよね。こんなに胸元が開いてたら、誤魔化しようがない」 小野瀬さんが写真をヒラヒラとさせ言うと、室長も唸る。「そうねえ。何とかしないとねえ……」「いつもと、あんまりちゃうドレスじゃバレますやん」 藤守の言葉に室長は、ますます『うーん』と考え込んだ。そしてふと、思い付いたように彼女に聞く。「アレはどうなの?」「アレって?」「アレよ。たまに裏技みたいの、言ってるじゃないよ? 背中や腹や脇の肉をかき集めて、胸を大きく見せるってヤツ。集めて寄せて上げたら、チビ助だって、この位になるんじゃない?」「裏技? 集めて……寄せて、上げる……」 彼女がどんなもんかと、自分の胸を横からグイッと寄せ上げてみたりする。 つられ、藤守達の視線が胸に行き、男共が赤くなる。彼女は胸に気を取られそれに気付かず、まだやってる。寄せて上げるのを、止めさせながら言う。「……いや、それは難しいというか、無理だと思います」「えっ? それって……僕が貧乳だから、無理って意味?!」「えーっ! それはヒドイ! 可哀想ー! ヒドイですよ。一柳さん」「バ、バカ、如月、違うよ! なまえも、勘違いすんな。オレは、貧乳だなんて思った事ねーから。そうじゃなくて……あのな、寄せて上げるのは出来るよ? でも、かき集めんのは無理だ、つってんの。集めるような余分な肉が、ねえだろが。背中にも腹にも……」「なるほど、どっちかと言うと、チビは痩せ気味だしな」 明智さんが納得する。そこで室長が無茶を言い出した。「でも、方法がないんだから試しにちょっと、出来るだけ寄せて上げてみなさいよ。ぐぐっと」「ぐぐっと? え? 今、ここでぇ?」 彼女が目を丸くして聞き返す。「チビ助、恥ずかしがってる場合じゃないわよ。身代わりになれるか、判断しないと作戦の立てようがないじゃない。ほら、昴、やってやって。私達が手伝って、やる訳に行かないでしょ?」 野郎共に見せるのは非常に不本意だが、仕方なく後ろから寄せて上げてみる。「……これは無理かな」 みんなが遠慮がちに、でも口々に言った。 確かに、マルタイとはちょっと……いや、かなり違う。誤魔化せる気がしない。.
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