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『あいっ!』と返事をする彼女に『立てますか?』と聞く。『ぅん? たつぅ??』とふにゃ、ふにゃしながら首を傾げる。様子を見ていた室長が、鬼軍曹よろしく『チビ助! 集合ー!』と命令すると、ふにゃふにゃ、へらへらしてた彼女が、オレの上からよたよたしながらもなんとか降りて、室長の前にフラフラと立ち、なんとか直立しようとする。そして、まるで軍隊の演習のように『しゃー、いえ、しゃー!(Sir, yes sir)』と呂律が回らないまま、声を張り上げ返事をした。こんな時に、不謹慎だが、何だかすごく一生懸命にがんばる姿が可愛い。「休め! どうだろう、大丈夫か?」「うーんー、フラフラしてるが、言ってる事はとりあえず分かるみたいだな。念のためネクタイの類いをゆるめて楽にして、水を飲ませた方が良い。あ、身体が冷えないように水はぬるめに……」 オレはまだ休めの姿勢で待っている彼女を連れて来て、ネクタイをゆるめる。ゆるめながら桂木さんに『冷やさない方が良いんですね?』と確認する。室長が思い出したように言う。「昴、この子、ぐるぐる、やってんでしょ?」「あ、してます」「じゃあ、それもとった方が良いんじゃない? あー野郎共は、一旦外に出るわよ。……覗いたらスペシャルなおしおきよ? いいわねっ!」 マスターを含め、外に出てもらい、着替えさせる。翼さんが、オレに紙袋を差し出す。「これ、ここに来る途中で見つけて可愛いから衝動買いしたのよ。ルームウェアなんだけど、着せてあげて」「すみません。ありがとうございます。でも、買ったばっかりの借りて良いんですか?」 オレが聞くと翼さんは、笑って答えた。「ああ、良いの、良いの。だってスーツじゃね、ふふ……丁度良かったわ」 ナベシャツとぐるぐるタオルを外し、借りた部屋着に着替えさせる。「あら、昴さん、慣れてる? もしかしてお着替えさせてあげてるとか?」 翼さんが聞いて来る。「ああ、どうしても起きない時に何度か……」「はぁーすごいですねー。尽くしてるっていうか。昴さんなまえちゃんが、可愛くて仕方ないんですね」 結菜にそう言われた。(それはそうなんだが、この状況で言われてもなー……) 改めてそんな風にまじまじと言われると、ちょっと照れくさいというか……正直反応に困った。 すると、翼さんがクスッと笑い言った。「でも、仲良しなんだから良いじゃない。なまえちゃんも昴さんが、大好きだしね。昴さんの事だと、いつも以上に一生懸命だもの」.
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