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「ったく! あ? なまえ? のぼせたのか? ひっくり返りそうだな。だ、大丈夫か?」 パタパタと手で彼女を扇ぎ風を起こし送る。水を注いだり、おでこを撫でたりしながらあたふたとしていると、焦るオレが珍しいらしく遠目で見ていた桂木班や後藤達から、笑いが起こる。「お前等うるせー 笑いたきゃ笑え! ったく本当、危っかしくてしょうがねーな。もーなまえは、ここにいろ。拐われるから動くな」 膝の上に乗せ、後ろからガードするように抱く。 彼女はまた赤くなりのぼせて喉が渇いたのか、テーブルに置いた水のグラスを取り、一気にごきゅごきゅと喉を鳴らし飲んだ。“ぷはっー”と息をつき、腕で口を拭おうとするのを止める。「あー、お前、腕で拭かないの。ほら」 ハンカチで口を拭いてやる。「お前、顔、すごい真っ赤か……頬っぺも熱いな。恥ずかしいのか?」「あ、あにょ」「あ? あにょって……ハッハハ……。何、やっぱり、恥ずかしいのか? いーの。盗られるよりマシ」「しょ、しょんな……。らって、は、はじゅかちぃんら……」「何だ? どうした? 舌が回ってねーな……んん?」 彼女の様子を、よく見ようと顔を覗き込む。すると約二名が、ギャーギャーと騒ぎ出した。「あーずるい! ずるーい! なまえちゃん、独り占め! 昴さんずるいよ!」「そうですよ。チビの独り占め禁止! 俺達にもハグさせて下さいよー」 そらと如月と騒ぐ。「うるせー! 誰がさせるか! だいたいずるくねーよ。オレのなんだから、独占するのが当たり前だ」「ちょーだっ! きちゃらぎぃもー、ちょらしゃんも……ヒック、うたーいどぉーヒック、ヒック」 彼女がひゃっくりをし始めた。「アレ? やっぱり変だな……なまえ?」「みじゅーー」 彼女がまた、水を欲しがったので『水か』と注いでやろうと、手を伸ばした。テーブルの上に手付かずの[水]があるのに、ふと気付く。「アレ? これ水、お前さっき、何を一気飲みしたんだ?」 顔を覗き込み聞くと、目が合う。彼女はにこーっと嬉しそうに笑顔になった。「えへへ……しゅばるだー。しゅばるぅ、ちゅき、ちゅきー」「わっ!」 そして猛烈に、くっつき出した。それを見た桂木さんが思い出したように言う。「あ、この光景は……」 小野瀬さんが『前に見たねぇ』と言って明智さんが『酔っ払っているな』と言った。『しゅばるーしゅばるー』とすごい勢いで迫って来る。ついには、ソファーに押し倒された。彼女はオレの腹の上に跨がり馬乗りになって、嬉しそうに『えへへ』と笑っている。状況が分かってない彼女を、焦りながら下から止めるオレ。「なまえ、待て、待て……水飲もう! な?」「やらーらっこー! らっこーちてー。しゅばるぅー。らいちゅきー。ちゅうしゅるぅー!」「うわ! ちょっ!」
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