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「隙ありーっ!」 後ろから藤守の声がして『ん?』と、振り向くと藤守が彼女を、むぎゅーっと抱きしめていた。オレと室長が、叫ぶ。「あー! 藤守、お前もか!」 すると、隣のテーブルに身を乗り出し話をしていた如月が、オレ達の声で事態に気付き騒ぎ出す。「あー藤守さん、ずるーい!」「たまにはええやろ? 一回やってみたかったんや」 幸せそうな顔で、彼女をむぎゅーっとしたまま藤守が言う。「え?! あの、ふ、藤守さん? 身動きがとれないよぉ?」 彼女が耳まで赤くして言うと、藤守がでかい身体に彼女の身体をすっぽりと抱き包み込んで答えた。「身動きがとれへん? そうやろなー。チビ、ちっこいさかいに賢ちゃんにすっぽりやもん。ま、ちぃーと位ええやろ? サービスしてや。たまには、賢ちゃんも夢みたいんや」「よくねー! 返せ! 藤守、オレのだぞ」「ええやん、ケチケチせんと、少し位貸してぇな。とって食ったりせーへんて。ちぃーと抱っこするだけや。な、な? 頼むわ」「当たり前だ! とって食われてたまるかー!」「あー、危ないですよ! 藤守さんの事だから、後でおかずにされます」「な、何ぃ?! おかずなんて許さんぞ!」 オレと室長が叫ぶ。 それを聞き、天然な女子達──なまえと翼さん、結菜──が、それぞれの位置で『おかず? おかずって?』と藤守と明智さんと海司に尋ねた。聞かれた男達は答えに困り、赤い顔で狼狽える。 赤い顔の藤守に如月が、更にビシッと指を差し名探偵の謎解きのように、言い放つ。「そーでしょ? 藤守さん、相棒の俺の目は誤魔化せませんよー!」 なまえは藤守が答えないので、藤守にくるまれたまま、でかい声でオレに聞いて来る。「昴ぅ、ねぇーおかずって?」 藤守がますます赤くなる。ヤバいぞ、あの位置でこの質問は危険だ。オレは彼女に『後で教えてやるから』と答える。彼女は『ふぅーん』と納得し、しばらくすると『うわっ、あ、あの……えーと……』と急に真っ赤になって慌て出した。「あー、す、す、すまん……」「えーと、えーと、は、はな、離してーぇ」 真っ赤になる二人。特に彼女はパニックってる。オレは慌てて、彼女を藤守から引き剥がした。「あ? 何だ? あーっ! てめー藤守!」「うわーありえないですよー! 藤守さんのスケベー」「変態。セクハラ」「藤守! アンタ! チビ助、抱きしめておっ勃ててんじゃないわよっ! このおバカ」「ああーあー! お願いやから、モロ言わんといてー! すんません、すんません、つい……わー! 痛いですわ! 室長、かんにん!」「堪忍しないー!」 プロレス技を掛けられてギャーギャー騒ぐ。
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