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「すーは、昔から優しいよね。僕に一生懸命、言葉を教えてくれたし。それでも、うまく喋れなかった。大好きな人の名前なのにさ。僕、本当はそれがちょっと……悔しくて、悲しくて。自分でも、がっかりしてたんだよ。でも、すーは『しゅーって呼んでも分かるから良いよ』って言ってくれたよね。あの時さ、なんかホッとした。すごく嬉しかった」「ふふ……呼ばれてる内に可愛いと思うようになってな。結構そう呼ばれるの、気に入っていたんだ。なぁ、あの頃みたく[しゅー]って呼んでみ? [つゅー]でも良いが」 ねだるような瞳で彼女を見て言った。「えー、恥ずかしいよ。僕、もう二児の母なんですけど?」 本当に恥ずかしそうな彼女。「ん? なまえはあの頃と変わらず可愛いから良いじゃないか。なぁ? 呼んでみ? 良いだろう? 頼む。一回だけ、な?」 そんな彼女に少し甘えるように、更にねだった。「もー、ズルいよ。それ。可愛くてイヤって言えなくなる。……しょうがないなー」 彼女は頬を染め、あの頃のようにオレを呼んだ。「しゅーぅ」「何か、懐かしいな」『ふふ……』と彼女が笑う。あの頃と変わらず笑顔を向けてくれる。そんな彼女に愛しさが募る。「なまえ、昔と変わらずなまえが大好きだよ……お前を、このままずっと誰にも渡したくない。この先もこうして、幾つも季節を重ねてなまえと一緒に生きて行きたいんだ。愛してる」 素直に想いを言葉に乗せ彼女に伝える。 云いたくて伝える事が出来なかったあの頃を思えば、その有り難みを知る事が出来る。 愛するひとに、愛してると素直に言える今はなんて幸せかと思う。 感謝して大切にしたいと心から思う。 彼女がオレの首に腕を絡め抱きついて、耳元で言った。「うん。僕も。しゅーだいしゅきっ! えへへ……」 きっと今、真っ赤かになっている妻をぎゅっと抱きしめた。(フッ、オレが気に入ってると言ったからな。本当に、可愛いやつだ。いつでも一生懸命にオレを想ってくれる。そして、惜しみ無く微笑みと優しさと愛を与えてくれる。オレは……本当に、幸せ者だな)「ふふ、特別サービスをありがとう。なぁ、振り返るとなまえとの想い出がいっぱいだ。これからも、増やして行こうな」 そういうと彼女が身を起こしオレを見て『はい』と微笑む。やっぱりまだうっすらと頬が赤い。クスッと笑いそんな彼女に口づけて唇を離すと囁いた。
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