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「室長ー。勿体ぶらないで教えて下さいよー」 室長はチラッとオレを見た。そして、一瞬フッと笑った後で言った。「やっぱり教えなーい。秘密」「えー何でですかー」「如月もしつこいわねえ。秘密って言ったら、ひ、み、つ、よ」「ちぇっ、ケチだな。なら良いですよ」 そう言って如月が彼女にズイッと近寄りじっと見る。彼女はいきなりの如月のどアップに目を白黒させ、真っ赤になった。「ちょっと……近い。恥ずかしいから、やめて……」「うわー真っ赤か。可愛いな。なんか、いじめたくなるなー」 調子に乗った如月が触れそうな距離までズズッと近付き、布団からちょっとだけ出ていた頬っぺたをツンツンした。彼女は驚いてビクッとした。それを見て奴は、ますます調子に乗り妖しく笑い言った。「チビってさー根っからのMなのかなー。S心に火をつけるよねぇー。フフ……」「ひっ」 ベッドに寝てる彼女には逃げ道が無く顔を引きつらせて『ヤッ』とまだちょっと弱弱しい手付きで、如月の顔を離すように押した。「てめーオレの女房に、何してやがるっ! やめろって言っただろが」 その如月を取っ捕まえてねじあげた。「痛てー! 冗談です、冗談ですよー。痛いですってば! 一柳さん」「おバカね。如月は。ヤキモチ王子が、そろそろ怒りそうだったからやめたのに」 呆れたように言う室長に、小笠原がぽそっと言った。「そうだと思った。でも、自業自得。病人相手にセクハラする方が悪い」 藤守と明智さん、室長が頷く。如月がギャーギャー騒ぎ、それを見ながら彼女が言った。「変態はお父さんじゃなくて、如月さんだったか……。きもっ」「チビー。そんな事、言わないで助けてー。痛てて」 ぎゅうぎゅうねじあげてやると、助けを求め騒ぐが誰も助けなかった。小笠原がまた冷静に言った。「それより、良いの? またナース長が来るんじゃない?」「あ? それは困る! 昴。おバカは引き取るから、アンタ達は少し休みなさい。あ、それから石神達が協力してくれてね、瀬能睦美の拉致られた彼氏も、捕まってた他の人質連中も、みんな無事に救出したからね。そっちは安心しなさい。残念ながらまだ頭の男には逃げられたままだけどね。あ、瀬能が落ち着いたらアンタ達に会いに来るって言ってたわ。チビ助。じゃあ、また来るからおやすみ。良い子にしてなさいね」 言うだけ言ってバタバタと帰って行った。「瀬能睦美? 誰、それ?」「あ? 事件関係者の一人でお前が打たれた薬に関係してた人物、あれを研究してたヤツの一人だ。でもオレの監禁を解いて、お前の解毒方法を教えてくれた」「んー僕、まだあんま頭働かなくてよく分かんないけど、僕達を助けてくれたんだな?」「ま、すごーく簡単に言ったらそうだな」 彼女は『そうか』と一言呟き、何かを考えるような顔でちょっと黙った後、何故かシュンとした顔になった。「なまえ、ちょっとズレろ」「ん?」「ここ、入るんだよ。お前の横。お前の隣はオレの場所、だろ?」 彼女は横にズレ身体を横向きにしてオレの寝る場所を作ってくれた。
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