ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「何だ。これ。こんな事、あんのか? 熱がどんどん上がってるぞ? チビ助、おい。チビ助! ……小笠原、ナースコールでそう伝えろ」「マズいな。おチビちゃん、さっきの無茶でまた悪化したんだ」「くそー! チビ助、しっかりしろっ」 医師と看護師が急いでやって来て俺達は病室から出された。「例の薬が作用してると推測するのが妥当と思われるんですが。新たな投薬は、打たれた薬の成分が分からない以上、どんな作用が起こるか判断が付かず危険です。現状では、熱を持った身体を冷やす程度しか対処のしようがない。加えて、肉体が憔悴仕切っている。絶対安静状態です。我々も救いたくても、成す術がないといった所です。とにかく今、出来る限り対処します。また動きがあれば、すぐ呼んで下さい」 医者は悔し気な顔で頭を下げ立ち去る。 ショックで混乱する頭の中で、今告げられた事を反芻し白衣の後ろ姿を眺めた。(一番、避けたい展開じゃねえか)「くそーっ!」 思わず叫んだ俺に小野瀬が言った。「穂積、おチビちゃんには俺がついてるよ。お前は、昴くんを助け出せ。おチビちゃんを安心させてやらなきゃな。お前、彼女と約束したろ?」 小野瀬の言葉で俺らしくもなく弱気になっていた事に気付き、頭を切り替え気合いを入れるように腹に力を込めた。「……ああ。そうだな。必ず、昴を連れて帰る。小野瀬、チビ助を頼んだぞ」 俺はチビ助を小野瀬に託し、昴救出に動き出した。
このサイトの読者登録を行います。 読者登録すると、このユーザーの更新履歴に新しい投稿があったとき、登録したアドレスにメールで通知が送られます。