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オレは焦る気持ちを押し殺し、急いでその場を封鎖した。そして、室長に連絡を取った。 程無くしてうちのメンバー全員と鑑識から、出張から戻ったばかりの小野瀬さんと、細野と大田が駆け付けた。 監視カメラの映像をチェックすると、彼女のちょっと後で女がトイレに入り、中から男を呼び込んだ。そして直ぐにぐったりとした彼女が、男に抱えられて出てた。女もそれに付き添うように続いた。さっき話しを聞いた店員が、それに気付き話し掛ける映像の後、慌てた様子でオレ達が入った出入り口とは反対側の出入り口から立ち去って行くのが映っていた。 ● ○ ● ○「昴、アンタとチビ助があそこに寄ったのはたまたまなのね?」「そうです。帰宅中に彼女がどこかドラッグストアに寄ってくれと言い出したので」「*けっしされてたって事か?」「え? 明智さん、けっしですかー? うーん。にしても鮮やか過ぎませんか?」「そうやなぁ、手際良すぎや」「けっしとなるとこっちの素性分かった上での計画的犯行か?」 明智さんが言う。(計画的、この手際ならそうかもな……)「そやけど*凸ピンなんて狙うやろか? それに普段ならチビは結構*いたちやで? 今日、不調なん知とったって事?」「もしかして一柳さんの車、盗聴されてない?」「盗聴?」 小笠原の言葉に藤守が驚きの声を出す。「だって如月の言うように、けっしだけでそんなに手際良く立ち回れるとは思えない。俺もこれは、計画的犯行だと思う。車は日中、ずっと駐車場だ。出来ない事じゃない。チビ達の動きを掴んでいれば、それに合わせて対応しやすい」「そうね、その可能性もあるわ。小野瀬、頼める?」「ああ、昴くん。一応、キーを貸してくれる?」 駐車場に行き確認すると小笠原の言った通り、盗聴器が発見された。 ● ○ ● ○「こうなると計画的犯行なのは確実か。目的は何かしら……小笠原、この二人、*マエやなんかヒットした?」「室長が言った彼女が過去関わった*ヤマはある一件を除けば、ヒットしなかった。一件だけ、現在は制限付きになっていて閲覧不可能」「あ? これは私のIDでもダメね。これ、*ハム案件、かしら?」「ハム? ですか。それがほんまなら、えらい大事になって来ましたね」「だねぇ。ハム案件の制限付き……穂積、これ国際テロ絡みって事かな?」「ああ。可能性はあるな」「えー国際テロぉ? 室長、小野瀬さん、そんな連中にチビが拉致られたって言うんですか? わざわざ計画的に? そんなのありえます?」「あり得ない事では、無いんじゃない?」「小笠原さんまで、国際テロリストの仕業だと? ちょっと皆さんマジで言ってるんですかー? だってチビは、この前昇進はしたけど、まだまだ新米のフツーの刑事ですよ? 確かに、いたちと言えばそうかもしれませんけど。でも、だからといって国際テロリストのターゲットになんてなりますかー?」*けっし:尾行*マエ:前科*ハム:公安警察*ヤマ:事件*凸ピン:私服警官*いたち:すばやいことから、俊敏な刑事
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