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微笑ましく思ってると、凛子がなまえをぎゅーっと抱きしめた。「うわぁ、柔らかい。良い匂いがするわ。これ桃かしら? なまえちゃんにぴったりね」 彼女の頬っぺを、ツンツンしてまた騒ぐ。「いやーん。お肌プルプルー! 気持ち良い!」「凛子ー。お前、どこぞのオヤジみてーだぞ。触り方がやらしい。オレのなまえにベタベタし過ぎ。なまえ、こっちおいで」「やーよ。渡さなーい。こんな可愛い子、一柳には勿体無ーい」「何を言う! なまえはオレのなの!」 凛子からなまえを奪い返す。凛子が、残念そうにぼやく。「あーぁ、一柳に盗られたー。一柳のケチー! ちょっと位良いじゃないよ。楽しみにしてたのにー。もう! あなたー、一柳が意地悪するー」「子供みてーに、先輩に告げ口すんな」 凛子が海外へ行く前と変わらず、ギャーギャーワイワイと酒を酌み交わした。楽しく旨い酒だった。「なまえちゃん、今度うちに遊びに来てねー。あ、穂積先輩も。それと一柳もおまけで来て良いわ」「あ? おまけかよ?」「うん。あんたは、なまえちゃんと穂積先輩のお供ね。あ、今度なまえちゃんの花嫁写真見せてー。一柳、よろしく!」「オレは凛子の家来じゃねーの! ったく、しょーがねーな。先輩ー。やっぱりちょっと甘やかし過ぎですよ」「いーの、甘くて。宏明はあたしに惚れてるんだから。ねー? 宏明。うらやましいか、一柳ぃ」「別に、うらやましくねーよ。オレにも可愛いなまえがいるんだよ。べー」 なまえがたまにやるのを真似て、あっかんべーをした。「うわぁ、一柳のあっかんべー、初めて見たわ。あはは……一柳、今のあんた、良いわ! 昔よりずっと良い! サイコー!」 その後、またみんなで飲もうと約束してお開きになった。 彼女の手を引きながら、大通りまで歩く。「楽しかったね」 最初と違い、にこにこといつものように明るい笑顔で彼女が言う。「ああ、楽しかったな。ところでなまえちゃん」「え?」 オレが[ちゃん]づけで呼ぶ時は[何かある]と知ってる彼女は、小動物みてーにビクッと身構えた。「最初、何で落ち込んでたんだ?」 彼女の目が泳ぐ。「オレが気が付かないワケねーだろ? 凛子が素敵とか、自分よりオレの隣に並んでも絵になるとか、言ってたよなー。どーう言う意味?」 犯人でも追い詰めるみたいに、じわじわと焦ってる彼女を追い詰める。
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