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「見てー。桐原さんよ。素敵ねぇ」「ああ、海外研修から戻ったのよねぇ。美人よねぇ」「あっ、一柳さんだ。格好良いー……」「本当、格好良いわよねぇ一柳さんって。あー、目の保養」「そういえば、あの二人って同期なんだよね。しかしさー絵になるわよねぇ」「うん。美男、美女だよね。ドラマか映画でも見てるみたい。凄いよね……何だかキラキラして見える。オーラが違うわ。あの二人さ、仲も良いらしいよ」「ああ、知ってる、知ってる。エリート同士だし、気が合うのかもね。見た目も釣り合い取れてるし、ああしてるとお似合いよねぇ」「確かにねぇ……一柳さんと桐原さんなら文句のつけようが無いわ。みんな、納得の組み合わせだよねぇ」「言えてるー」 それを聞きながら、昴と凛子さんに目をやる。(確かに。スゴーく、お似合いかも……)「ねぇ、話し変わるけど新しく出来たネイルサロン、寄ってかない? 元からして綺麗な桐原さんには及ばないけど、私達も女磨きでさ」「あ、良いわね。ここからなら近いしね。あのネイルサロン、出来たばかりだけど良いらしいよ。総務の子が言ってた。予約無くても大丈夫なんだって」(ネイルサロン……近所に出来たんだ。知らなかった) 何となく自分の爪を見る。短くしてあるけど、ネイルも塗ってない爪。(僕、ネイルサロンなんて行った事ねーな。マニキュアなんか結婚式の時とか数えられる位しか塗った事ねーや。それも昴がやってくれて……自分じゃ、出来ねー。つーか、爪も爪切りで切っちゃてる。千佳やミーコが、爪切りじゃなくてネイルファイルとかいうので手入れした方が良いって言ったけど、チマチマやってる余裕無くてなー。結局、爪切り……そもそも男装じゃネイル合わねーし……つーか、言い訳だな。僕、女子力低すぎ……こんな僕じゃ昴と、釣り合いなんか取れないだろうなー) 何だか、どんどん落ち込んで来る。「なまえ? どうか、したか?」(いけない。つい、固まってた) 心配そうな昴に、慌てて引きつりそうな顔に笑顔を作り『大丈夫。何でもありません』と返して凛子さんに挨拶をした。 昴はカンが良いから、そのまま話してたら僕の落ち込みなんて、直ぐバレる。凛子さんとそのまま話し続けて誤魔化す。「待たせた?」「いえ、そんな事無いですよ。僕らも来たばかりでした。やっぱり帰って来たばかりで凛子さん、お忙しいですか?」「うん、そうね。まだちょっとバタバタして落ち着かないわね。忙しいと言えば穂積先輩、後から来るって?」 頷く昴。(何だか阿吽の呼吸に見える。ヤバい、引きつりそう……) そう思った所で凛子さんがタイミング良く言った。「じゃ、行きましょうか?」(助かった……) そうして、僕らはお店に向かった。 お店は凛子さんが予約してくれた。
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