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「刑事でも表に出ない人もいるけどねー」「何? 如月。適材適所だろ。なら、君に俺の代わりが勤まるの?」 小笠原がムッとして如月を睨む。彼女が『まあ、まあ』と仲裁に入る。「如月さんには、小笠原さんの代わりは出来ないでしょー。ってか小笠原さんの代わりなんて、なかなかいないよ? そこまでパソコンを扱える人なんて、そうそういないんじゃない? それにさ如月さんの足の早さや黒帯の腕は、やっぱり表でホシを追い詰めて生かさなきゃ、ダメっしょ。中にいたら勿体ないよ。適材適所でみんなで協力してるから、うちはこの人数でうまく回ってるんじゃん。ね? 室長」 さりげなく両方を褒め、うまくまとめて室長にふった。「そうよ。ちゃんと考えて割り振ってるの。私はね、出来る上司だからねえ」「あらら、自分で言っちゃう? ふふ……*オプティミストだねぇ」「チビ助ー。何か言った? アンタ、分かってるの? 私、耳は良いのよ」「おぉー怖い。さーお昼過ぎてるし地獄見る前にご飯にしようよ」 その言葉で、昼飯にする事にした。 支度をしてると小野瀬さんも来た。「で? チビ助。お土産って何よ」 紙袋を覗き込みながら聞く室長に『ん?』と彼女はニィーと人の悪い笑みを浮かべた。「あんまんだよぉ。ホカホカあんこ」「げっ、あんまんだと? お前、俺が苦手なの知ってて……」 反応を楽しみ『イヒヒ……』とからかうように笑うと室長が悔しそうな顔をする。「チビ助、いい度胸だ。ご褒美をやるよ」 ヘッドロックをかけようとする室長の腕から『うわっ、うわ! たんま!』と言いながら慌てて逃れオレの後ろに逃げて来る。前に室長。背中に彼女状態で苦笑い。「昴ー。大人しくアホ嫁を、差し出しなさい。さもないとアンタも同罪よ?」「えー! 同罪って僕のダーリンに何する気さ?」「何って、アンタ。そりゃあスペシャルヘッドロックよ」『何言ってんの!』と彼女がオレの前に周り、室長から庇うようにガシッとオレの胸にしがみつく。その状況で振り向き、室長に彼女が言う。「そんなの、ダメ! つーか、あんまんは冗談だから」「ああ? 冗談?」「そうだよ。決まってんじゃん。あんまんじゃ、室長、絶対食べられないでしょ? ちゃんと肉まんにしたよ」 言いながら室長を見て笑った。「へへ……すげーホッとした顔してるぅ」 そのやり取りを静観していた小野瀬さんが『穂積の負けー』と笑い出した。みんなも『チビは、本当に怖いもの知らずだな』と呆れ気味に笑った。*Optimist (オプティミスト:楽天家。楽観主義者)⇔ pessimist (ペシミスト:悲観主義者)
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