ドキドキ?女装任務の段
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一年は組との交流をきっかけに、早雲は無事一年生と打ち解けることができた。
まだぎこちなさは残るが、下級生から怯えられることは少なくなり、早雲の表情は動かないが、朗らかな気持ちで過ごしていた。
「早雲! よかったなあ!」
「あ、ありがとうございます、木下先生」
入学当初から早雲を見守っている木下も本人以上に喜んだ。
掴まれた肩が少しこそばゆく、返答が早口になってしまった。
周囲の温かさに触れながら早雲の生活は続いていく。
「ヘムヘム! ヘムゥ!」
そんなある日、授業中の教室に突然ヘムヘムがやって来た。
掲げられた紙に書かれた内容を、教師が読み上げる。
「『上級生は、女装をして校庭に集合じゃ!』」
「ヘムッ!」
なるべく急ぎで、と言い残し、ヘムヘムは去っていく。
「ということでお前達、女装だ!」
忍術学園名物・学園長の思いつきも、入学して五年目になれば慣れたものだ。
「……と、いうわけで」
「ああ」
「行くか」
勘右衛門、兵助、早雲はアイコンタクトを交わした後、自室へ向かう。
「とっておきの小袖出しちゃおうかなー。中々ない機会だし!」
「そんなものを隠し持っていたのか。見るのが楽しみだ」
「男前発言だな早雲。今から女の子になるのにさ」
「? 勘右衛門のとっておきを楽しみに思うのに、男も女も関係ないだろう」
「……あのさあ兵助」
「うん、早雲はこういうところがあるよな」
「兵助、俺は何かまずいことを言ってしまったか」
「いいや。照れてるだけだよ勘右衛門は。なあ早雲。俺のことも楽しみにしていてほしいな」
「わ、わかった……」
兵助のさわやかな笑みに、ドキッとした早雲であった。
不意にやって来た衝撃にそわそわしつつ、部屋に戻った早雲は変装のための道具を準備していく。
自分に似合うのは寒色の小袖。
可憐よりは、麗しい雰囲気。
元々の端正な顔立ちを活かし、白粉を軽くはたき、紅は乗せるがあくまで血色を良くする程度で、自然に見えるよう化粧を施していく。
(顔はこれでよし、と)
次に結いあげていた髷を解き、櫛を通してから低い位置でまとめる。
「……俺はタカ丸さんのように器用ではないからな」
早雲は思う。
無地の服を着たり装飾が少ない方が、より洗練された雰囲気になる気がする。
自分の女装も、そういった系統が合うはずだ。
(決して、俺が不器用なことを正当化しているわけではない)
うむと頷いてから、最終確認。
覗き込んだ鏡の向こうにいる自分と目が合った。
にこりとも笑わないが、こういう性格の女性もいるはずだ。
「よし。これなら問題ないだろう」
「早雲も終わった? 一緒だな」
「待たせなくてよかったよ……おお」
部屋を出ると、ちょうど兵助たちも支度が終わったようだった。
豆腐に負けない白い肌と揺れる黒髪、美人だが愛嬌のある兵助。
柔らかく可愛らしい雰囲気を全面に押した勘右衛門。
化粧をしても表情は硬いが、凛とした美人に化けた早雲。
それぞれの個性を活かした仕上がりである。
「ほう……それがとっておきか。よく似合ってる。勘子は明るい色が似合うな」
「ありがとう。……早子になると男前度が増すの、なんなの?」
「……む、それはよくない。もっと女性らしくしなければ」
「武家の女性って感じでいいと思うけど。下手に口調を変えるよりも早雲はそっちの方が似合ってるよ」
「ありがとう、兵助。俺は……兵助はいつも男前だと思うよ」
「はは、ありがとな」
こうして、互いにむず痒い気持ちになりながら校庭へ行くことになった。
五年い組は今日も仲良しである。
まだぎこちなさは残るが、下級生から怯えられることは少なくなり、早雲の表情は動かないが、朗らかな気持ちで過ごしていた。
「早雲! よかったなあ!」
「あ、ありがとうございます、木下先生」
入学当初から早雲を見守っている木下も本人以上に喜んだ。
掴まれた肩が少しこそばゆく、返答が早口になってしまった。
周囲の温かさに触れながら早雲の生活は続いていく。
「ヘムヘム! ヘムゥ!」
そんなある日、授業中の教室に突然ヘムヘムがやって来た。
掲げられた紙に書かれた内容を、教師が読み上げる。
「『上級生は、女装をして校庭に集合じゃ!』」
「ヘムッ!」
なるべく急ぎで、と言い残し、ヘムヘムは去っていく。
「ということでお前達、女装だ!」
忍術学園名物・学園長の思いつきも、入学して五年目になれば慣れたものだ。
「……と、いうわけで」
「ああ」
「行くか」
勘右衛門、兵助、早雲はアイコンタクトを交わした後、自室へ向かう。
「とっておきの小袖出しちゃおうかなー。中々ない機会だし!」
「そんなものを隠し持っていたのか。見るのが楽しみだ」
「男前発言だな早雲。今から女の子になるのにさ」
「? 勘右衛門のとっておきを楽しみに思うのに、男も女も関係ないだろう」
「……あのさあ兵助」
「うん、早雲はこういうところがあるよな」
「兵助、俺は何かまずいことを言ってしまったか」
「いいや。照れてるだけだよ勘右衛門は。なあ早雲。俺のことも楽しみにしていてほしいな」
「わ、わかった……」
兵助のさわやかな笑みに、ドキッとした早雲であった。
不意にやって来た衝撃にそわそわしつつ、部屋に戻った早雲は変装のための道具を準備していく。
自分に似合うのは寒色の小袖。
可憐よりは、麗しい雰囲気。
元々の端正な顔立ちを活かし、白粉を軽くはたき、紅は乗せるがあくまで血色を良くする程度で、自然に見えるよう化粧を施していく。
(顔はこれでよし、と)
次に結いあげていた髷を解き、櫛を通してから低い位置でまとめる。
「……俺はタカ丸さんのように器用ではないからな」
早雲は思う。
無地の服を着たり装飾が少ない方が、より洗練された雰囲気になる気がする。
自分の女装も、そういった系統が合うはずだ。
(決して、俺が不器用なことを正当化しているわけではない)
うむと頷いてから、最終確認。
覗き込んだ鏡の向こうにいる自分と目が合った。
にこりとも笑わないが、こういう性格の女性もいるはずだ。
「よし。これなら問題ないだろう」
「早雲も終わった? 一緒だな」
「待たせなくてよかったよ……おお」
部屋を出ると、ちょうど兵助たちも支度が終わったようだった。
豆腐に負けない白い肌と揺れる黒髪、美人だが愛嬌のある兵助。
柔らかく可愛らしい雰囲気を全面に押した勘右衛門。
化粧をしても表情は硬いが、凛とした美人に化けた早雲。
それぞれの個性を活かした仕上がりである。
「ほう……それがとっておきか。よく似合ってる。勘子は明るい色が似合うな」
「ありがとう。……早子になると男前度が増すの、なんなの?」
「……む、それはよくない。もっと女性らしくしなければ」
「武家の女性って感じでいいと思うけど。下手に口調を変えるよりも早雲はそっちの方が似合ってるよ」
「ありがとう、兵助。俺は……兵助はいつも男前だと思うよ」
「はは、ありがとな」
こうして、互いにむず痒い気持ちになりながら校庭へ行くことになった。
五年い組は今日も仲良しである。