いろいろ
夜中も近いWROの諜報部の部屋。
部屋にはヴィンセント以外に人はおらず、ヴィンセントは一人で黙々と作業をしていた。
大量にある書類整理のなんと面倒な事よ。
内心憂鬱に思っていると―――
「ヴィンセンとー、おつかれー」
コーヒーの入ったマグカップを二つ持ったユフィが部屋に入ってきた。
そしてブラックの方をヴィンセントの机の上に置いた。
「ああ、悪いな」
「それとこれ、差し入れ」
ユフィはポケットからチョコレートを出すとそれも机の上に置いた。
「疲れた時には甘い物が一番!ってね」
「気が利くな」
「ユフィちゃんは気配りも出来る完璧な美少女だからね~!このくらいと~ぜ~ん!」
「さて、書類整理に戻るか」
「こらそこ!サラッとスルーすんな!!」
ユフィの抗議を薄い笑みで流しつつコーヒーを一口飲む。
ホッと一息ついた所でヴィンセントはやや申し訳無さそうに言った
「すまない、こんな時間まで残らせてしまって」
ユフィは自身が抱えていた仕事を夕方頃に終わらせていた。
けれど仕事が終わってもユフィは帰らず、ヴィンセントと一緒に帰ると言って残ったのだ。
しかもユフィに出来る範囲の書類整理を手伝って、だ。
「言ったじゃん、ヴィンセントと一緒に帰るって。だからいーよ」
「フッ・・・何か礼をせねばな」
「マテリアちょーだい!!」
「即答か。まぁいいだろう」
「やりぃ!!んじゃ、サービスで肩揉んでやるよ!」
ユフィはマグカップを置くとヴィンセントの肩を揉み始めた。
割と凝っているようでヴィンセントの肩は固い。
「あ~、結構凝ってんね~」
「今日一日中デスクワークだったからな・・・親指をもう少し上の方で押してくれないか?」
「ここ?」
「ああ、そこだ」
ユフィがヴィンセントの肩を揉んでしばらく経った後、ヴィンセントはユフィの手を外した。
「ありがとう、ユフィ。軽くなった」
「エヘヘ、気持良かっただろ?」
「ああ」
「んじゃ、もう一個オマケ!」
言ってユフィは後ろからヴィンセントに抱きついた。
フワリと甘い香りに包まれて自然と頬が緩む。
ヴィンセントは巻き付いてくるユフィの腕に手をかけたがそれは外そうとするのではなく、むしろ離すまいと掴んだ。
「これは何のサービスだ?」
「元気とやる気の充電!」
「それは有り難いな―――だが」
ヴィンセントが軽い手招きをして、ユフィが肩越しに顔を出す。
すると徐ろに横を向いてきたヴィンセントに唇を塞がれた。
「ん・・・!」
それは触れてくるだけの簡単なキスですぐに離れてしまった。
「こちらは報酬に上乗せか?」
「・・・仕方ないから特大サービスしてやるよ」
頬を赤く染め上げ、視線を逸らして照れ隠しをするユフィに満足しつつ後頭部に手を回して引き寄せる。
今度は先程とは違う角度で深く、長くキスをする。
キュッとヴィンセントのマントの襟元を握り締める音がして、ヴィンセントはユフィを開放した。
「―――続きは残りの作業が終わったらな」
「バカ・・・・・・早く終わらせろよな」
ユフィは自分の席に座ってクルッと背中を向けた。
真っ赤になっている顔を隠したいのだろうが、漆黒の髪から覗く耳が赤く染まっているのが見えてしまっている。
そんなユフィをいじらしく思いながらヴィンセントは残りの作業に取り掛かった。
部屋にはヴィンセント以外に人はおらず、ヴィンセントは一人で黙々と作業をしていた。
大量にある書類整理のなんと面倒な事よ。
内心憂鬱に思っていると―――
「ヴィンセンとー、おつかれー」
コーヒーの入ったマグカップを二つ持ったユフィが部屋に入ってきた。
そしてブラックの方をヴィンセントの机の上に置いた。
「ああ、悪いな」
「それとこれ、差し入れ」
ユフィはポケットからチョコレートを出すとそれも机の上に置いた。
「疲れた時には甘い物が一番!ってね」
「気が利くな」
「ユフィちゃんは気配りも出来る完璧な美少女だからね~!このくらいと~ぜ~ん!」
「さて、書類整理に戻るか」
「こらそこ!サラッとスルーすんな!!」
ユフィの抗議を薄い笑みで流しつつコーヒーを一口飲む。
ホッと一息ついた所でヴィンセントはやや申し訳無さそうに言った
「すまない、こんな時間まで残らせてしまって」
ユフィは自身が抱えていた仕事を夕方頃に終わらせていた。
けれど仕事が終わってもユフィは帰らず、ヴィンセントと一緒に帰ると言って残ったのだ。
しかもユフィに出来る範囲の書類整理を手伝って、だ。
「言ったじゃん、ヴィンセントと一緒に帰るって。だからいーよ」
「フッ・・・何か礼をせねばな」
「マテリアちょーだい!!」
「即答か。まぁいいだろう」
「やりぃ!!んじゃ、サービスで肩揉んでやるよ!」
ユフィはマグカップを置くとヴィンセントの肩を揉み始めた。
割と凝っているようでヴィンセントの肩は固い。
「あ~、結構凝ってんね~」
「今日一日中デスクワークだったからな・・・親指をもう少し上の方で押してくれないか?」
「ここ?」
「ああ、そこだ」
ユフィがヴィンセントの肩を揉んでしばらく経った後、ヴィンセントはユフィの手を外した。
「ありがとう、ユフィ。軽くなった」
「エヘヘ、気持良かっただろ?」
「ああ」
「んじゃ、もう一個オマケ!」
言ってユフィは後ろからヴィンセントに抱きついた。
フワリと甘い香りに包まれて自然と頬が緩む。
ヴィンセントは巻き付いてくるユフィの腕に手をかけたがそれは外そうとするのではなく、むしろ離すまいと掴んだ。
「これは何のサービスだ?」
「元気とやる気の充電!」
「それは有り難いな―――だが」
ヴィンセントが軽い手招きをして、ユフィが肩越しに顔を出す。
すると徐ろに横を向いてきたヴィンセントに唇を塞がれた。
「ん・・・!」
それは触れてくるだけの簡単なキスですぐに離れてしまった。
「こちらは報酬に上乗せか?」
「・・・仕方ないから特大サービスしてやるよ」
頬を赤く染め上げ、視線を逸らして照れ隠しをするユフィに満足しつつ後頭部に手を回して引き寄せる。
今度は先程とは違う角度で深く、長くキスをする。
キュッとヴィンセントのマントの襟元を握り締める音がして、ヴィンセントはユフィを開放した。
「―――続きは残りの作業が終わったらな」
「バカ・・・・・・早く終わらせろよな」
ユフィは自分の席に座ってクルッと背中を向けた。
真っ赤になっている顔を隠したいのだろうが、漆黒の髪から覗く耳が赤く染まっているのが見えてしまっている。
そんなユフィをいじらしく思いながらヴィンセントは残りの作業に取り掛かった。