ヒナコレ

「我は吸血鬼ファッションショーごっこがしたい」



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「フッ、同胞の作ったチョコレートアイスで元気100倍だ!」

ヒナイチ「私もドラルクお手製のチョコ・キャラメル・苺・チョコミントの四種類のアイスを盛りつけた特製パフェを食べて元気100倍だ(キリッ)」
ジョン「ヌンッ(キリッ)」
ロナルド「今なら原稿もガッと終わらせられるぜ(キリッ)」
ドラルク「原稿しろ」
ロナルド「吸血鬼退治の方が先だ」

「・・・良ければファッションショーを延期するぞ?」

ロナルド「延期すんなバカヤロー!そんな事言って逃げる魂胆だろテメー!!」
ドラルク「原稿の締め切りが目前に迫っててゴリラが悪あがきしてるだけだから生温かい目で見守ってやってくれたまへ」

「そうするとしよう。それでは改めて本日のお題は秋だ!」

ロナルド「なにぃっ!!?秋だとぉ!!?」
ヒナイチ「どんな秋服が待っていると言うんだ!?」
ドラルク「ノリノリだね、キミ達。特にロナルド君」
ジョン「ヌー」

「まずは我のターンからだ!我の選ぶ秋服はこれだ!!題して『読書の秋』だ!!」



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ロナルド「え?へっ!?」
ドラルク「ざわ・・・ざわざわ・・・」
ジョン「ヌヌ・・・ヌヌヌヌ・・・」

「ん?どうした?」

ロナルド「だってお前、よく露出度高い服ばっか選ぶじゃん。それが今回全然じゃん!!」
ドラルク「何か心境の変化でもあったのかね?」

「なんだ、味覚の秋と銘打ってそういう服を着せた方が良かったか?」



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二人「アウトォォーーーーーーーーー!!!!」

ロナルド「誰が今すぐ露出度高い服着せろつったよ!?いつもと違って珍しいなって意味で言っただけじゃねーか!!」
ドラルク「しかも味覚の秋ってどういう意味だ!?このすっとこどっこい!!」
ジョン「ヌーヌー!!」

「だったら素直にそう言え。てっきり求められているのかと思ったのだがな」

ロナルド「もういい!次は俺がいく!俺が選ぶ秋の服はこれだ!!題して『食欲の秋』だ!」



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ドラルク「え?・・・え?」
ジョン「ヌァ・・・」
ドラルク「センス0代表のゴリルド君がこんなセンスの良い組み合わせ・・・え?良くて子供服センスなゴリラがこんな・・・え?」
ロナルド「ハッ!これがロナルド様のセンスだ!!」

「本当は外で見かけた人のコーデを丸パクリしただけだったりして」

ロナルド「ばばばばばばばbバカな事言ってんじゃじゃじゃじゃじゃねねねよ!!!んんんなわけっ!!!!」
ドラルク「冷や汗ヤバイぞ、ゴリラ」
ジョン「ニューン?」
ヒナイチ「ジョンも食べたいのか?焼き芋」
ジョン「ヌン!」
ドラルク「一本だけだよ、ジョン」
ジョン「ヌー!」
ロナルド「あ、俺も食べる」

「我も食べたい」



そして10分後・・・



「休憩は終わりだ!ファッションショーの続きを始めるぞ!」

ドラルク「ならば次はジョンの出番だ!ジョン、キミのセンスを見せつけてやるがいい!!」
ジョン「ヌー!」



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ドラルク「題して『芸術の秋』!」
ジョン「ヌフッ!」

「ほう、中々パンチの効いた芸術の秋だな」

ドラルク「ヒナイチくんはこういった攻めた衣装もよく似合うねぇ」
ヒナイチ「そ、そうか?」

シュー(スプレーで文字や絵を描いている)

ロナルド「『クッキー食べたい』って描いてんじゃねーよ」
ヒナイチ「じゃあ『ケーキ食べたい』」
ロナルド「内容の問題じゃねーよ」
ドラルク「さて!最後はこの真祖にして最高のセンスを併せ持つドラルク様のお披露目だ!しかとその目に焼き付けよ!題名は『収穫の秋』だ!!」
ジョン「ヌーン!」



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「カントリーフードで隠れて見えないが紫色のイヤリングをしてるのはいつも通りだな」

ロナルド「自分カラー出さないようにしつつ紫色の小鳥を紛れ込ませてるのが小賢しいな」
ドラルク「匠のなせる業と言いたまへ」
ロナルド「開き直りやがったなコイツ」
ドラルク「それよりも私のコーデの評価は如何かね?動物や装飾で見えづらいのならそれらをよけたバージョンを提出しよう」



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「さりげなく二枚目提出したぞ」

ロナルド「何でアルパカだけそのままなんだよ」
ドラルク「ヒナイチくんの後ろにいるしいいかなって」

「しかし収穫の秋という事でなら文句はないな。紫色のイヤリングはともかく」

ロナルド「だな、紫色のイヤリングはともかく」
ヒナイチ「ああ、紫色のイヤリングはともかく」
ドラルク「そこまで言わなくてもいいだろう!?(若干スナ)」
ジョン「ヌ~!」(←ドラルクが若干スナになっている事に嘆いている)

「フハハハハハ!今宵も楽しいファッションショーであった!次回も楽しみにしているがよい!!」

ロナルド「待ちやがれ!その次回を今すぐここでやれ!!」
ドラルク「無駄な悪あがきを始めたぞ、このゴリラ」
ロナルド「俺が材料買って来てドラ公が美味いホットケーキ作るから延長戦ともつれこもうぜ!!」
ドラルク「一人でタイムリミットにもつれて転べ、ゴリラ」

「悪いが私はこれから推しの配信者の生配信を見る。そんな訳でファッションショーは次回にお預けだ!」

ロナルド「待てコノヤロー!勝負はまだ終わってねー!!」
ドラルク「今回の勝負は紛れもなく終わったぞ」
ヒナイチ「悪あがきをしてる暇があったら原稿書いた方がいいんじゃないか?」
ジョン「ヌンヌン」
ロナルド「バカヤロー諦めるな!!諦めたらそこで試合終了だ!」
ドラルク「とっくに終了してるんだよ。キミの原稿の締め切りは」
ロナルド「まだだ!まだ終わっちゃ―――」

フクマ「ロナルドさん」

ロナルド「あびゃじゃあああああああ!!!!?!?」

ドラルク「ジョン、ヒナイチくん。バナナ蒸しパンケーキの材料を買いに行こうか」
ジョン「ヌー」
ヒナイチ「ああ!」





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