ヒナコレ

サンズ「出先の仕事終わりに丁度近くまで来たからロナルドさんに会いに行くですよ~!って・・・」


ヒナイチ「・・・」


サンズ「あれは床下じゃないですか。今シンヨコで人気の『着せ替えハウス』に入っていきやがりましたね。着せ替え好きの吸血鬼が経営してるって噂ですがその調査ですかね?ちょっと様子を見に行くですよ」



そんな訳で着せ替えハウスの屋根裏



サンズ「くのいちのサンズちゃんにかかれば潜入なんて余裕ですよ。さて、ここから床下の声が聞こえて来る訳ですが一体何をしているのやら」

カタ(屋根の一部を開けて覗く)



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サンズ「・・・は?」

「ほう、よく似合っているぞ」

ヒナイチ「ほ、本当か?あまりこういうのを着た事がないから自分ではよく分からないんだが・・・」

「良ければ似たような系統の衣装を見繕って来るぞ」

ヒナイチ「ああ、宜しく頼む!―――ハッ!?視線!何奴!!?」

サンズ「オメーが何やってるですよ、床下」
ヒナイチ「なっ!?サンズ!!何故ここに!?」
サンズ「ロナルドさんに会いに行こうとしたらオメーを見かけたもんで尾行させてもらったですよ。それよりもまさか床下にコスプレ趣味があるとは知らなかったですよ~。隠すだなんて水臭いヤローですね」
ヒナイチ「いや、元からコスプレ趣味があった訳じゃなくてだな・・・ここにいる吸血鬼の相手をしている内に色んな衣装を着てみたくなったんだ」

「我は吸血鬼ファッションショーごっこがしたい」



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サンズ「ま~たシンヨコ名物のポンチ吸血鬼ですか」
ヒナイチ「名前の通り女性にあれこれ着せ替えしてファッションショーごっこがしたいというからその相手を私がしているんだ」
サンズ「なんだか変態のように聞こえるのはシンヨコ産の吸血鬼だからですかね」
ヒナイチ「コイツ自身は際どい衣装を着せて来る事が多いがそれ以外は無害でな」
サンズ「際どい衣装を着せて来るのが無害?オメーも大分毒されてるですね、床下」
ヒナイチ「豊富な種類の衣装を私に着せて終わらせるのも勿体ないからという事でこの『着せ替えハウス』をオープンしたそうだ」
サンズ「にゃるほど。それで見事会員になった訳ですね」

「吸対の少女は日頃からファッションショーにご協力いただいているので特別対応で無料だ!」

サンズ「じゃなきゃ割に合わねーですよ。それにしても確かに沢山の衣装があるですね」

「良ければこの吸対の少女を着せ替えてみるか?」

サンズ「サンズちゃんのセンスに腰を抜かすなですよ?」
ヒナイチ「お、おい!私の話も聞かないで勝手に話を―――」
サンズ「見やがれですよ!これがサンズちゃんのセンスです!」



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「なんかそういうCMっぽい」

ヒナイチ「レモネードが飲みたくなるな」
サンズ「どーです?これがサンズちゃんの光るセンスですよ!」

「やるな!しかし次は私の番だ!吸対の少女の目的の一つである衣装を披露してやる!」

ヒナイチ「おい待て!」



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サンズ「・・・床下、お前意外に大胆な服が着たかったんですね」
ヒナイチ「ここここれはだな!そこの吸血鬼がアラビアンな踊り子の服が数着あるというからその検閲をだな!!」

「えー?電話で着てみたいから用意してて欲しいって言ったのそっちじゃん」

ヒナイチ「あけすけにバラすな!ちん!」

「ちなみに色違いもあるぞ」



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サンズ「色が違うだけで雰囲気も違ってくるですね」
ヒナイチ「へ、変じゃないか?」
サンズ「変じゃねーですよ」


カシャッ


ヒナイチ「・・・サンズ?今撮らなかったか?」
サンズ「撮ってねーですよ?」
ヒナイチ「嘘を付け!思いっきり目を逸らしてるじゃないか!まさか誰か・・・ドラルクとかに送ってないだろうな!?」
サンズ「送ってねーですよ」
ヒナイチ「嘘を付け!目が思いっきりバタフライしてるぞ!!」






その頃のドラルクは・・・


ドラルク「スナァ!!!」
ジョン「ヌ~!!!」

サンズから踊り子ヒナイチのお宝写真をRINEで送られて盛大に砂っていた。
そのお礼としてタンスの角に小指をぶつけて蹲るロナルドの写真を送ってあげるのだった。





END
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