ヒナコレ
「若造は半田君とカメ谷君に騙されてどっかに取材に行くついでに飲み会、ヒナイチくんは実家に帰省。お店には私とジョンだけ」
「ヌー」
「お客さん、来ないね」
「ヌン」
「何魔女宅ごっこしてるのよ」
「ムン!遊びに来たぞ、塵の同胞よ!」
「あ、ゼンラニウムと・・・どちら様でしたかな?」
「アラネアよ!241死でメインをもぎ取ったじゃない!」
「『ゼンラニウムと』でしょ?」
「キーッ!それを言うんじゃないわよ!」
「まぁそう怒らず座りたまへ。吸血鬼用の飲み物は如何かな?」
「ご飯ならVRCで済ませてきたから人間用のでいいわ。この『シルバースカイ』っていうカクテルをちょうだい」
「我はジャスミンティーにしよう」
「ちょっとちょっとゼンちゃ~ん、ここは雰囲気を大事にしてゼンちゃんもカクテルにしなきゃ~」
「ム、そうか?」
「んなもん大事にしなくていいのよ!さっさとカクテルとジャスミンティーを出しなさい!!」
「んもぅ、照れ屋さんなんだから」
デュクシ(アラネアの蜘蛛の足がドラルクにクリーンヒットする)
スナァ!!
「ヌー!!」
「お、落ち着かぬか蜘蛛の同胞!」
「うっさいわね!コイツが悪いんでしょうが!!」
「そんなに怒ると折角の美しい擬態が台無しだぞ」
「誰の所為だと思ってんのよ!!」
「ホラホラ、そう怒らず。それより出来たぞ。『シルバースカイ~ハムカツを添えて~』でございます」
デュクシ!!
スナァ!!
「ヌー!!」
「ふざけんじゃないわよアンタ!ファンブック読んでないとは言わせないわよ!私がハムカツ嫌いなの知ってるでしょ!?ていうか嫌いになった瞬間に立ち合ってるでしょ!!」
「いやぁ、この『シルバースカイ』はあのロナルド君をイメージしたカクテルでね。だから初登場時の出来事を懐かしむのも兼ねて添えた方がいいかなって」
「いらないわよそんな気遣い!!ていうかこのカクテル、あの男イメージなの!?悪いけど他のにしてちょうだい!」
「そう言うだろうと見越して敢えてノンアルコールカクテルとして作らせてもらった」
「見越すんじゃないわよ!」
「そんな訳でジョン、このカクテルとハムカツを消化してくれるか?」
「ヌー!」
「この『クッキーレディ』っていうカクテルは?」
「それはヒナイチくん・・・吸対の女性をイメージしたカクテルだ」
「吸対もパス。こっちのマジロムーンは―――」
「ご存知、ジョンをイメージしたカクテルだ」
「ヌーン」
「うーん・・・悪いけど気分じゃないわ。即興でオリジナルカクテル作れる?」
「勿論だとも!私を誰だと心得ている!?」
「考えナシのクソ雑魚」
「特大のハムカツを添えてやろう」
「悪かったわよ!!」
シャカシャカシャカ
「完成。題して『ナイトメアスパイダー』。キミをイメージしたカクテルだ」
「名前は割とそのままね」
「そんなすぐ思いつく訳ないだろ。『ハムカツ女のトラウマ』って名前にしてもいいんだぞ」
「特大の嫌がらせする時だけは冴えてるわね」
「それより乾杯をしよう」
「はいはい」
「乾杯!」
「乾杯」
チーン
「ムン!美味いぞ、塵の同胞!」
「悪くないわね。おつまみいただけるかしら?アボガドとチーズのピンチョスで」
「我はコーンサラダで頼む」
「はいはい、アボガドとチーズのピンチョスとコーンサラダね」
コトッ×2(ピンチョスとサラダを置く)
「ていうかアラネアが人間の物食べるなんて意外だねぇ。元は蜘蛛なんでしょ?口に合うの?」
「ハーブ系とかじゃなけりゃ食べれるわ。栄養にならないけど。それでもまぁ味は分かるし、雰囲気を楽しみたいし」
「VRCの検査着で雰囲気もクソもないでしょ」
「それ以前に全裸の奴が一緒にいる時点で土台は崩壊してんのよ。なけなしの欠片だけでも楽しみたいの」
「ム?ムードを楽しみたいのであれば股間の花を紫色に変えるぞ?」
「んな所をムーディーにしても雰囲気の欠片が集って形になるどころか粉砕するだけよ!余計な事すんな!!」
「ムゥ・・・」
「ちょっと女子~。ゼンラちゃん虐めちゃ駄目じゃな~い。謝りなさいよ~」
「あんたの女言葉腹立つ!!」
「ていうか検査着嫌ならさっさとサイコパス犬仮面所長に協力して出て来たら?実験されても殺される訳じゃないんだし」
「何で私が人間なんかに協力しなくちゃいけないのよ。精々あの犬仮面が時間を無駄にすればいいわ」
「その分だけ自分自身が変態に詳しくなっていくぞ」
「言わないでよ、それが一番のネックなんだから・・・」
「でも真面目な話、VRCを出たらどこ行くの?」
「そりゃあ・・・そうねぇ・・・」
「ムン、蜘蛛の同胞がいなくなるのは寂しいがなるべく近場だと嬉しいぞ」
「何でよ」
「あまり遠くだと我の外出許可も難しくなる。だから出来れば日帰りで立ち寄れる地であると有難い」
「はぁっ!?何アンタ、会いに来るつもり!?」
「ム?駄目か?」
「別に駄目って訳じゃないけど・・・何で来るのよ?」
「蜘蛛の同胞も我にとっては大事な同胞!元気に笑って過ごしている姿を見たいからだ!」
「・・・」
「その時の手土産は何が良いだろうか?やはりコゼンラニウムの花束か?」
「いらないわよそんな猥褻花束!!」
「そうだぞ、ここは贈答品としてハムカツ用の肉を持って行くのが良いだろう」
「アンタをハムカツを作るのに使うパン粉にするわよ!!?それにそんなもの考えても無駄よ!!」
「ム、何故だ?」
「・・・まだしばらくあの施設に居候するからよ・・・」
「本当か!?」
「勘違いしないで!あの犬仮面を困らせながらタダ飯喰らって楽な生活を満喫する為よ!!」
「ご覧ジョン、今時ステレオタイプなツンデレだよ」
デュクシ
スナァ!!
「ヌ~!!」
「あーもー!折角来てやったのに色々最悪よ!!」
「来てくれと頼んだ覚えはないが?」
「そろそろ門限だから帰るわ!はいお金!」
「毎度どーも」
「私先に出てるから!」
「ムン、我もすぐに会計を済ますから待っていてくれ」
「あ、そうだゼンちゃん、ちょっといい?」
「?」
外
「ったく、どいつもこいつも・・・!」
カランカラン
「待たせたな、蜘蛛の同胞よ」
「遅いわね!早く帰るわよ!」
「ムン、すまない、お土産を選んでいてな」
「は?お土産?」
「喫茶マジロ印のクッキーだ。今日からの販売らしく、所長へのお土産にと思ってな」
「ふーん。アンタってホント律儀ね」
「それからこのマドレーヌは蜘蛛の同胞にプレゼントだ」
「私に・・・?」
「栄養にはならないかもしれぬが、少しでも蜘蛛の同胞の楽しみが増えればと思って買ったのだ」
「・・・そう・・・・・・ありがとう・・・」
「帰ったら我の花で紅茶を淹れるぞ!」
「どんな拷問よ!!」
オマケの花の妖精ヒナイチ↓
END
「ヌー」
「お客さん、来ないね」
「ヌン」
「何魔女宅ごっこしてるのよ」
「ムン!遊びに来たぞ、塵の同胞よ!」
「あ、ゼンラニウムと・・・どちら様でしたかな?」
「アラネアよ!241死でメインをもぎ取ったじゃない!」
「『ゼンラニウムと』でしょ?」
「キーッ!それを言うんじゃないわよ!」
「まぁそう怒らず座りたまへ。吸血鬼用の飲み物は如何かな?」
「ご飯ならVRCで済ませてきたから人間用のでいいわ。この『シルバースカイ』っていうカクテルをちょうだい」
「我はジャスミンティーにしよう」
「ちょっとちょっとゼンちゃ~ん、ここは雰囲気を大事にしてゼンちゃんもカクテルにしなきゃ~」
「ム、そうか?」
「んなもん大事にしなくていいのよ!さっさとカクテルとジャスミンティーを出しなさい!!」
「んもぅ、照れ屋さんなんだから」
デュクシ(アラネアの蜘蛛の足がドラルクにクリーンヒットする)
スナァ!!
「ヌー!!」
「お、落ち着かぬか蜘蛛の同胞!」
「うっさいわね!コイツが悪いんでしょうが!!」
「そんなに怒ると折角の美しい擬態が台無しだぞ」
「誰の所為だと思ってんのよ!!」
「ホラホラ、そう怒らず。それより出来たぞ。『シルバースカイ~ハムカツを添えて~』でございます」
デュクシ!!
スナァ!!
「ヌー!!」
「ふざけんじゃないわよアンタ!ファンブック読んでないとは言わせないわよ!私がハムカツ嫌いなの知ってるでしょ!?ていうか嫌いになった瞬間に立ち合ってるでしょ!!」
「いやぁ、この『シルバースカイ』はあのロナルド君をイメージしたカクテルでね。だから初登場時の出来事を懐かしむのも兼ねて添えた方がいいかなって」
「いらないわよそんな気遣い!!ていうかこのカクテル、あの男イメージなの!?悪いけど他のにしてちょうだい!」
「そう言うだろうと見越して敢えてノンアルコールカクテルとして作らせてもらった」
「見越すんじゃないわよ!」
「そんな訳でジョン、このカクテルとハムカツを消化してくれるか?」
「ヌー!」
「この『クッキーレディ』っていうカクテルは?」
「それはヒナイチくん・・・吸対の女性をイメージしたカクテルだ」
「吸対もパス。こっちのマジロムーンは―――」
「ご存知、ジョンをイメージしたカクテルだ」
「ヌーン」
「うーん・・・悪いけど気分じゃないわ。即興でオリジナルカクテル作れる?」
「勿論だとも!私を誰だと心得ている!?」
「考えナシのクソ雑魚」
「特大のハムカツを添えてやろう」
「悪かったわよ!!」
シャカシャカシャカ
「完成。題して『ナイトメアスパイダー』。キミをイメージしたカクテルだ」
「名前は割とそのままね」
「そんなすぐ思いつく訳ないだろ。『ハムカツ女のトラウマ』って名前にしてもいいんだぞ」
「特大の嫌がらせする時だけは冴えてるわね」
「それより乾杯をしよう」
「はいはい」
「乾杯!」
「乾杯」
チーン
「ムン!美味いぞ、塵の同胞!」
「悪くないわね。おつまみいただけるかしら?アボガドとチーズのピンチョスで」
「我はコーンサラダで頼む」
「はいはい、アボガドとチーズのピンチョスとコーンサラダね」
コトッ×2(ピンチョスとサラダを置く)
「ていうかアラネアが人間の物食べるなんて意外だねぇ。元は蜘蛛なんでしょ?口に合うの?」
「ハーブ系とかじゃなけりゃ食べれるわ。栄養にならないけど。それでもまぁ味は分かるし、雰囲気を楽しみたいし」
「VRCの検査着で雰囲気もクソもないでしょ」
「それ以前に全裸の奴が一緒にいる時点で土台は崩壊してんのよ。なけなしの欠片だけでも楽しみたいの」
「ム?ムードを楽しみたいのであれば股間の花を紫色に変えるぞ?」
「んな所をムーディーにしても雰囲気の欠片が集って形になるどころか粉砕するだけよ!余計な事すんな!!」
「ムゥ・・・」
「ちょっと女子~。ゼンラちゃん虐めちゃ駄目じゃな~い。謝りなさいよ~」
「あんたの女言葉腹立つ!!」
「ていうか検査着嫌ならさっさとサイコパス犬仮面所長に協力して出て来たら?実験されても殺される訳じゃないんだし」
「何で私が人間なんかに協力しなくちゃいけないのよ。精々あの犬仮面が時間を無駄にすればいいわ」
「その分だけ自分自身が変態に詳しくなっていくぞ」
「言わないでよ、それが一番のネックなんだから・・・」
「でも真面目な話、VRCを出たらどこ行くの?」
「そりゃあ・・・そうねぇ・・・」
「ムン、蜘蛛の同胞がいなくなるのは寂しいがなるべく近場だと嬉しいぞ」
「何でよ」
「あまり遠くだと我の外出許可も難しくなる。だから出来れば日帰りで立ち寄れる地であると有難い」
「はぁっ!?何アンタ、会いに来るつもり!?」
「ム?駄目か?」
「別に駄目って訳じゃないけど・・・何で来るのよ?」
「蜘蛛の同胞も我にとっては大事な同胞!元気に笑って過ごしている姿を見たいからだ!」
「・・・」
「その時の手土産は何が良いだろうか?やはりコゼンラニウムの花束か?」
「いらないわよそんな猥褻花束!!」
「そうだぞ、ここは贈答品としてハムカツ用の肉を持って行くのが良いだろう」
「アンタをハムカツを作るのに使うパン粉にするわよ!!?それにそんなもの考えても無駄よ!!」
「ム、何故だ?」
「・・・まだしばらくあの施設に居候するからよ・・・」
「本当か!?」
「勘違いしないで!あの犬仮面を困らせながらタダ飯喰らって楽な生活を満喫する為よ!!」
「ご覧ジョン、今時ステレオタイプなツンデレだよ」
デュクシ
スナァ!!
「ヌ~!!」
「あーもー!折角来てやったのに色々最悪よ!!」
「来てくれと頼んだ覚えはないが?」
「そろそろ門限だから帰るわ!はいお金!」
「毎度どーも」
「私先に出てるから!」
「ムン、我もすぐに会計を済ますから待っていてくれ」
「あ、そうだゼンちゃん、ちょっといい?」
「?」
外
「ったく、どいつもこいつも・・・!」
カランカラン
「待たせたな、蜘蛛の同胞よ」
「遅いわね!早く帰るわよ!」
「ムン、すまない、お土産を選んでいてな」
「は?お土産?」
「喫茶マジロ印のクッキーだ。今日からの販売らしく、所長へのお土産にと思ってな」
「ふーん。アンタってホント律儀ね」
「それからこのマドレーヌは蜘蛛の同胞にプレゼントだ」
「私に・・・?」
「栄養にはならないかもしれぬが、少しでも蜘蛛の同胞の楽しみが増えればと思って買ったのだ」
「・・・そう・・・・・・ありがとう・・・」
「帰ったら我の花で紅茶を淹れるぞ!」
「どんな拷問よ!!」
オマケの花の妖精ヒナイチ↓
END