ヒナコレ
白銀の狼・ドラウス
氷と魅了の氷笑卿・ノースディン
不滅の炎・イシカナ
日蝕の大鴉・ヴェントルー
屍商人・エルダー
揺らぐ影・ディック
六人の古き血のメンバーは喫茶マジロに訪れていた。
・・・が、店は閉まっていた。
ウス「えーん!!」
ノス「ドラウス、ちゃんとドラルクに確認したのか?」
ウス「勿論だ!昨日電話したら明日はやるって!!」
ディ「確か道楽感覚で経営してるんですよね?急に仕事が入ったんじゃないですか?」
ウス「あ・・・そうかも・・・」
ノス「だから不定期でやってる店に皆で行くべきではないと言ったんだ!」
ウス「えーん!だってみんなでドラルクの経営する店に遊びに行きたかったんだもん!」
ノス「大体私はドラルクに嫌われているから顔を見せたら―――」
エル「観葉植物の土からグール作って店の鍵開けるぞ~」
ノス「オイ!!」
ウス「勝手に開けるな!ドラルクの店だぞ!!」
エル「見学するだけだべ?このくらいへーきへーき」
ヴェ「訳の分からぬ吸血鬼に作られた喫茶店らしいが悪くないセンスだな」
イシ「私もこういう喫茶店にしてみようかな?」
ディ「タピオカ喫茶ですか、良いかもしれませんね。エッチな雰囲気がして」
ウス「あぁ~!どかどか入って行くな~!」
ノス「こうなっては仕方あるまい。我々も入ってアイツらが余計な真似をしないよう見張るぞ」
そして店内
エル「人間用と吸血鬼用のメニューが充実してるな~。値段もリーズナブルで良い感じだし」
イシ「しかもメニューも今時風で洒落てるな」
ウス「私の息子が経営してる店だからな!当然だとも!」
ディ「女性店員さん専用の制服が沢山並んでますよ。どれも大変ドスケベですね~」
ノス「真っ先にバックヤードに行ってそういうのを見つけてくるな」
ヴェ「相変わらず下劣な品性をしているな、お前は」
イシ「確かドラルクはあの退治人と吸対の子とこの店を経営してるんだったな?」
ウス「ああ、そうだが?」
イシ「となるとこの女性店員用の制服はあの吸対の子が着ている事になるのか・・・私好みの制服を追加しよう」
ウス「オイ!!」
ディ「では私も私好みの制服を・・・」
ウス「お前のそれは制服じゃなくて下着だろ!!今すぐ引っ込めろ!!」
カランカラン
「すいませーん、お店やってますかー?」
エル「お、モブの客だぞ」
イシ「モブ言うな」
エル「はいはい、喫茶マジロは今日も開店してますよ~!」
ヴェ「おい!勝手にオープンしたらいかんだろ!」
エル「でも売上に貢献したらドラウスの息子も文句は言わんだろ~。な?ドラウス」
ウス「いや、ドラルクは自分の領域を荒らされるのを嫌うタイプだからきっと―――」
「コーヒーとフワトロパンケーキでお願いしまーす」
エル「はいはいただいま~!ドラウスかピヨちゃんのどっちかでいいからパンケーキとコーヒーヨロ」
ヴェ「キィーッ!誰がピヨちゃんだ!」
ウス「だから勝手に始めるなと言っているだろう!!」
ノス「こうなっては致し方あるまい。適当に接客して片付けるぞ」
ウス「ぬぅ・・・ドラルクには後で私の方から謝罪しよう。とりあえず私はフワトロパンケーキを作るからピヨちゃんはコーヒーを頼む!」
ヴェ「だからピヨちゃんではないと言っておるだろうが!!」
イシ「お冷の代わりに宣伝用のタピオカドリンクだ、遠慮せずに飲むといい」
ウス「オイコラそこ!ちゃっかり自分の店の宣伝をするな!」
ディ「失礼、いやらしくタピオカを飲んでいただいても?」
ウス「セクハラもするな!!」
カランカラン(どんどん人が来る)
エル「はいはい、いらっしゃ~い!お好きな席にどうぞ~!ノースディン、イシカナ、ディックはオーダーヨロ!ドラウスとピヨちゃんはキッチン、私は会計担当な!」
ディ「商売となると強いですね、彼は」
ヴェ「指図されるのが腹立たしいがな!」
イシ「ヴェントルー、メロンクリームソーダとアイスコーヒー二つ」
ノス「ドラウスはフワトロパンケーキとストロベリーパフェ、ドーナツボールを三つだ」
ウス「うぉおお!とにかく捌くぞ!」
エル「お会計は680円になりま~す。ついでにこちら、グールの割引クーポンと私のヌーチューブチャンネルQRコード!よければ登録宜しく!」
イシ「ズルいぞエルダー!私のタピオカ屋のクーポン付きチラシも持って帰ってくれ!」
ウス「だから便乗商売をするな!!」
ディ「貴女の好みの男性に変身する代わりに私にベタベタ触っていただいても宜しいですかな?」
ウス「逆セクハラを要求するな!!」
ノス「眩いばかりの輝きを放つ宝石のような君、どうかこの店にも私の為にももう一品追加していただけないだろうか?」
ウス「ノースディンは・・・あぁ、うん、いいのか、な?でもまぁ、程々に」
ヴェ「おいドラウス、棚やカウンターの下のあちこちからセロリの模型が出て来たぞ。お前の息子はどうなってるんだ?」
ウス「あー・・・それは多分ポールを揶揄う為の物だな。ドラルクか或いはダンピールの友人がこっそり用意したのかもしれん」
ヴェ「あの退治人も難儀な事だな・・・ところで今回はアイツは呼んでいないのだな?」
ウス「アイツ・・・?ああ、ヨ・・・キイロか。ドラルクに害を及ぼすから呼んでいない」
ヴェ「そうか」
ウス「ただ、この後にみんなでする飲み会には誘っておいたが」
ノス「バカウス!!」
ヴェ「吾輩、この後の展開読めたぞ・・・」
それからしばらくして・・・
ノス「待たせたね、可憐な蝶よ。紅茶とフワトロパンケーキだ」
「ありがとうございます!貴方様の所作はドラルクさんと同じでとても優雅ですね」
ノス「ドラルクに・・・?」
「はい。私、以前依頼で訪れた時にドラルクさんに紅茶を出していただいたんです。その時の所作が貴方様にそっくりで」
ノス「・・・」
ファー回想ファー
子ドラ「どうですヒゲヒゲ?完璧な紅茶の出し方でしょう?」
ノス「まだまだ15点と言った所だな」
子ドラ「ファー!?ヒゲヒゲと全く同じにやってるでしょーが!私が15点って事はヒゲヒゲも15点って事ですよ!?」
ノス「私はお前程背筋が曲がってないが?」
子ドラ「ちゃんと真っ直ぐ立っていますよ!もう一度やるから見ていなさい!」
ファー回想終わりファー
ノス「似ている、か・・・ハハッ」
「どうしましたか?」
ノス「いや、失礼。何でもないよ。ごゆっくり、私の蝶よ」
??「すいません」
ノス「新しい蝶か。オーダーを聞こうじゃないか」
Y談「Y談一つ!」
波ぁっ!!
ロナ「緊急の依頼を片付けて帰ってきてみりゃ・・・」
ヒナ「殴られて縛られた後のY談おじさんが店の前に放置されているな」
ドラ「何をしたか大体想像がつくな」
ジョン「ヌヌーヌヌヌヌ」
ドラ「だな、ジョン。自業自得を体現したようなおじさんだな」
ヒナ「とりあえずVRCに連行しよう」
ロナ「嫌がれるかもしれねーけどな。にしても・・・」
メモ『ドラルクへ 今日勝手にオープンしました、ごめんなさい。でもしっかりお客さんを捌いておきました。何か不都合が発覚したらすぐに連絡してください。 パパより』
ロナ「お前の親父さん、来た上に色々好き勝手やってたみたいだな」
ドラ「いつものメンバーを連れて来ると言っていたから多分そのメンバーと色々グダグダやっている内に客が来てなし崩し的に対応する事になったのだろう。或いはあの商売人のグール出す出すおじさんがやるぞって言いだしたか」
ロナ「両方な気がするわ」
ヒナ「なぁ、グールの割引クーポンやらタピオカのチラシやらが置いてあるんだが」
ドラ「ついでに宣伝してくれって事だろうな」
ロナ「商魂逞しいな、ったく」
ドラ「・・・心なしかハム親子が『商魂ってエッチじゃないですか?』って言ったような気がするな」
ロナ「偶然だな、俺もだ」
ヒナ「ところでこの話のオチはどうするんだ?」
ロナ「ヤベーな、考えてねーぞ?」
ドラ「落ち着け。これは萌えキャンを使った創作だ。萌えキャンを使ってオチを付ければいい。覚悟は良いかね?ヒナイチくん」
ヒナ「ああ・・・オチの為なら・・・」
END
氷と魅了の氷笑卿・ノースディン
不滅の炎・イシカナ
日蝕の大鴉・ヴェントルー
屍商人・エルダー
揺らぐ影・ディック
六人の古き血のメンバーは喫茶マジロに訪れていた。
・・・が、店は閉まっていた。
ウス「えーん!!」
ノス「ドラウス、ちゃんとドラルクに確認したのか?」
ウス「勿論だ!昨日電話したら明日はやるって!!」
ディ「確か道楽感覚で経営してるんですよね?急に仕事が入ったんじゃないですか?」
ウス「あ・・・そうかも・・・」
ノス「だから不定期でやってる店に皆で行くべきではないと言ったんだ!」
ウス「えーん!だってみんなでドラルクの経営する店に遊びに行きたかったんだもん!」
ノス「大体私はドラルクに嫌われているから顔を見せたら―――」
エル「観葉植物の土からグール作って店の鍵開けるぞ~」
ノス「オイ!!」
ウス「勝手に開けるな!ドラルクの店だぞ!!」
エル「見学するだけだべ?このくらいへーきへーき」
ヴェ「訳の分からぬ吸血鬼に作られた喫茶店らしいが悪くないセンスだな」
イシ「私もこういう喫茶店にしてみようかな?」
ディ「タピオカ喫茶ですか、良いかもしれませんね。エッチな雰囲気がして」
ウス「あぁ~!どかどか入って行くな~!」
ノス「こうなっては仕方あるまい。我々も入ってアイツらが余計な真似をしないよう見張るぞ」
そして店内
エル「人間用と吸血鬼用のメニューが充実してるな~。値段もリーズナブルで良い感じだし」
イシ「しかもメニューも今時風で洒落てるな」
ウス「私の息子が経営してる店だからな!当然だとも!」
ディ「女性店員さん専用の制服が沢山並んでますよ。どれも大変ドスケベですね~」
ノス「真っ先にバックヤードに行ってそういうのを見つけてくるな」
ヴェ「相変わらず下劣な品性をしているな、お前は」
イシ「確かドラルクはあの退治人と吸対の子とこの店を経営してるんだったな?」
ウス「ああ、そうだが?」
イシ「となるとこの女性店員用の制服はあの吸対の子が着ている事になるのか・・・私好みの制服を追加しよう」
ウス「オイ!!」
ディ「では私も私好みの制服を・・・」
ウス「お前のそれは制服じゃなくて下着だろ!!今すぐ引っ込めろ!!」
カランカラン
「すいませーん、お店やってますかー?」
エル「お、モブの客だぞ」
イシ「モブ言うな」
エル「はいはい、喫茶マジロは今日も開店してますよ~!」
ヴェ「おい!勝手にオープンしたらいかんだろ!」
エル「でも売上に貢献したらドラウスの息子も文句は言わんだろ~。な?ドラウス」
ウス「いや、ドラルクは自分の領域を荒らされるのを嫌うタイプだからきっと―――」
「コーヒーとフワトロパンケーキでお願いしまーす」
エル「はいはいただいま~!ドラウスかピヨちゃんのどっちかでいいからパンケーキとコーヒーヨロ」
ヴェ「キィーッ!誰がピヨちゃんだ!」
ウス「だから勝手に始めるなと言っているだろう!!」
ノス「こうなっては致し方あるまい。適当に接客して片付けるぞ」
ウス「ぬぅ・・・ドラルクには後で私の方から謝罪しよう。とりあえず私はフワトロパンケーキを作るからピヨちゃんはコーヒーを頼む!」
ヴェ「だからピヨちゃんではないと言っておるだろうが!!」
イシ「お冷の代わりに宣伝用のタピオカドリンクだ、遠慮せずに飲むといい」
ウス「オイコラそこ!ちゃっかり自分の店の宣伝をするな!」
ディ「失礼、いやらしくタピオカを飲んでいただいても?」
ウス「セクハラもするな!!」
カランカラン(どんどん人が来る)
エル「はいはい、いらっしゃ~い!お好きな席にどうぞ~!ノースディン、イシカナ、ディックはオーダーヨロ!ドラウスとピヨちゃんはキッチン、私は会計担当な!」
ディ「商売となると強いですね、彼は」
ヴェ「指図されるのが腹立たしいがな!」
イシ「ヴェントルー、メロンクリームソーダとアイスコーヒー二つ」
ノス「ドラウスはフワトロパンケーキとストロベリーパフェ、ドーナツボールを三つだ」
ウス「うぉおお!とにかく捌くぞ!」
エル「お会計は680円になりま~す。ついでにこちら、グールの割引クーポンと私のヌーチューブチャンネルQRコード!よければ登録宜しく!」
イシ「ズルいぞエルダー!私のタピオカ屋のクーポン付きチラシも持って帰ってくれ!」
ウス「だから便乗商売をするな!!」
ディ「貴女の好みの男性に変身する代わりに私にベタベタ触っていただいても宜しいですかな?」
ウス「逆セクハラを要求するな!!」
ノス「眩いばかりの輝きを放つ宝石のような君、どうかこの店にも私の為にももう一品追加していただけないだろうか?」
ウス「ノースディンは・・・あぁ、うん、いいのか、な?でもまぁ、程々に」
ヴェ「おいドラウス、棚やカウンターの下のあちこちからセロリの模型が出て来たぞ。お前の息子はどうなってるんだ?」
ウス「あー・・・それは多分ポールを揶揄う為の物だな。ドラルクか或いはダンピールの友人がこっそり用意したのかもしれん」
ヴェ「あの退治人も難儀な事だな・・・ところで今回はアイツは呼んでいないのだな?」
ウス「アイツ・・・?ああ、ヨ・・・キイロか。ドラルクに害を及ぼすから呼んでいない」
ヴェ「そうか」
ウス「ただ、この後にみんなでする飲み会には誘っておいたが」
ノス「バカウス!!」
ヴェ「吾輩、この後の展開読めたぞ・・・」
それからしばらくして・・・
ノス「待たせたね、可憐な蝶よ。紅茶とフワトロパンケーキだ」
「ありがとうございます!貴方様の所作はドラルクさんと同じでとても優雅ですね」
ノス「ドラルクに・・・?」
「はい。私、以前依頼で訪れた時にドラルクさんに紅茶を出していただいたんです。その時の所作が貴方様にそっくりで」
ノス「・・・」
ファー回想ファー
子ドラ「どうですヒゲヒゲ?完璧な紅茶の出し方でしょう?」
ノス「まだまだ15点と言った所だな」
子ドラ「ファー!?ヒゲヒゲと全く同じにやってるでしょーが!私が15点って事はヒゲヒゲも15点って事ですよ!?」
ノス「私はお前程背筋が曲がってないが?」
子ドラ「ちゃんと真っ直ぐ立っていますよ!もう一度やるから見ていなさい!」
ファー回想終わりファー
ノス「似ている、か・・・ハハッ」
「どうしましたか?」
ノス「いや、失礼。何でもないよ。ごゆっくり、私の蝶よ」
??「すいません」
ノス「新しい蝶か。オーダーを聞こうじゃないか」
Y談「Y談一つ!」
波ぁっ!!
ロナ「緊急の依頼を片付けて帰ってきてみりゃ・・・」
ヒナ「殴られて縛られた後のY談おじさんが店の前に放置されているな」
ドラ「何をしたか大体想像がつくな」
ジョン「ヌヌーヌヌヌヌ」
ドラ「だな、ジョン。自業自得を体現したようなおじさんだな」
ヒナ「とりあえずVRCに連行しよう」
ロナ「嫌がれるかもしれねーけどな。にしても・・・」
メモ『ドラルクへ 今日勝手にオープンしました、ごめんなさい。でもしっかりお客さんを捌いておきました。何か不都合が発覚したらすぐに連絡してください。 パパより』
ロナ「お前の親父さん、来た上に色々好き勝手やってたみたいだな」
ドラ「いつものメンバーを連れて来ると言っていたから多分そのメンバーと色々グダグダやっている内に客が来てなし崩し的に対応する事になったのだろう。或いはあの商売人のグール出す出すおじさんがやるぞって言いだしたか」
ロナ「両方な気がするわ」
ヒナ「なぁ、グールの割引クーポンやらタピオカのチラシやらが置いてあるんだが」
ドラ「ついでに宣伝してくれって事だろうな」
ロナ「商魂逞しいな、ったく」
ドラ「・・・心なしかハム親子が『商魂ってエッチじゃないですか?』って言ったような気がするな」
ロナ「偶然だな、俺もだ」
ヒナ「ところでこの話のオチはどうするんだ?」
ロナ「ヤベーな、考えてねーぞ?」
ドラ「落ち着け。これは萌えキャンを使った創作だ。萌えキャンを使ってオチを付ければいい。覚悟は良いかね?ヒナイチくん」
ヒナ「ああ・・・オチの為なら・・・」
END