「悪い魔女め、子供をおびきだす為のお菓子の家をどこか他に用意しているんだろう？隠しても無駄だ、白状しろ！」







「無いって言ってんでしょーが！あれが私の人生一番の力作だったんだよ！？」

「む、尚も隠すか・・・ならばこれでどうだ！衣装チェンジ！！ネオ・グレーテル！！」







「・・・」
「ヌー・・・」

「た、頼む！無言で冷めた目で見ないでくれ！！」

「だってそういうキャラじゃないでしょ？急にとうしたの」

「ここに来る途中に会ったブサイクな妖精が変身能力を無理矢理与えてきたんだ。悪い魔女と戦うならこの力を使うんだって」

「あーあの魔法美少女スコスコ妖精ね」

「何だその変態スレスレな名前は」

「あの妖精、可愛い女の子を魔法美少女に変身させて戦わせるのが趣味なんだよ」

「アイツ変態だったのか！！？」

「何はともあれ、キミ達はお家へお帰り。そういえばお兄さんのヘンゼルは？」

「真のヘンゼル兄さんとあっちでヘンゼルの座を賭けて戦ってるぞ」

「真のヘンゼルってなんだ」

「私達は悪い母親に捨てられて行く所がないんだ。頼むから見捨てないでくれ」

「はぁ・・・そう言われてもねぇ・・・」
「ヌー？」
「うーん・・・まぁいっか。お菓子の家を食べられた分の労働っていう事で連れて行っても」

「すまない、助かる！おーい！Wヘンゼル兄さーん！悪い魔女が連れて行ってくれるそうだ！」

「マジで！？」
「ご馳走になります！」

「ファー！？食べさせるとは言っとらんわ！！」

「ちなみに魔女の住んでいる所はどこだ？」

「シンヨコっていうポンチが集まる魔都なんだけど―――」










END