ヒナコレ
「あれ?ロナルド君、『誰でも幻覚見えるくん』知らない?」
「は?クローゼットにしまっただろ?」
「それが見当たらないんだ。折角だからアレでちょっとした商売をしようと思ってたのに」
「商売?何する気だ?まさか幻覚見せてる隙に吸血でもする気か?」
「それもいいが幻覚を見せてその人にひと時の儚い夢を見せるというものだ」
「健全的に見えて凄く悲しく感じられるのは何でだろうな」
「ちなみに一番の売り込みはハーレム気分を味わえるというものだ。モテない奴にはこの上ない最高のアイテムだと思わんかね?」
「この上ない最高に虚しいアイテムだわ!!」
「ロナルド君試しにやってみない?モテるよ?幻覚の女性達に」
「それを見てお前絶対笑うだろ。ぶっ殺される覚悟しとけよ」
「武々夫君なら喜んで使うと思うけどねぇ」
「アイツはな・・・」
「ヌヌヌヌヌヌ」
「ん?どうした、ジョン?」
「ヌヌイヌヌンヌ、ヌッヌイヌヌヌヌヌヌ」
「何?ヒナイチくんが持って行くのを見ただと?」
「ヌー」
「何でまたヒナイチがんなもんを・・・」
「吸対の何かしらに引っかかったのか?話を聞いてみるとしよう。えーっと、『クッキーおいしい』」
ピンポーン
「相変わらずザルな警備だな・・・」
『登録にない方達はお通し出来ません』
「何で俺達の事は登録してないんだよ!!」
「まぁレディの部屋に男二人と雄マジロを登録するっていうのも何か思う所はあるだろう。それよりクッキーの差し入れです」
『お通り下さい』
ウィーン(扉が開く)
「イェーイ!!」
「「「?」」」
「さて、今日はこのくらいにして後でこっそり戻さないとな」
カチッ(『誰でも幻覚見えるくん』のスイッチを切る)
「それにしても中々便利な物だ・・・」
「「「・・・」」」
「な・・・」
・・・・・・
・・・・・・
「・・・えっと、ヒナイチく―――」
「ちーーーーーん!!!」
スナァ!!
そして・・・
「アイドル気分を味わってたぁ?」
「そうだ・・・その・・・幻覚ではあるがそういう夢を見たっていいだろう?アイドルになった自分を・・・」
「そりゃ勿論構わないがヒナイチくんにそんな願望があったとは意外だねぇ」
「ヌー」
「ちょっとした息抜きも兼ねて違う自分を楽しんでみたかったんだ。それよりも勝手に持ち出してすまなかった。言うのがどうしても恥ずかしくてな・・・」
「危険な物じゃないから別にいいさ。それよりも中々面白い発想をするじゃないか」
「え?」
「折角だ、私達もこの幻覚を使ってアイドルごっこをしようじゃないか!シンヨコドーム貸切満席ライブ!観客全員私達の熱狂的ファンだ!サイリウムも振ってくれるし私達のグッズを身に付けているという設定にしよう!」
「おお!それ楽しそうだな!」
「ヌー!」
「よし、早速幻覚をキメるぞ!」
「言い方やめろ!!」
そんな訳でみっぴきは幻覚のライブコンサートを楽しむのであった。
「ふぅ、やはり思い切り歌うと気持ちが良いな」
「お疲れ様、ヒナイチくん。ちなみにその衣装は何?」
「セキセイインコをモチーフにした衣装だ」
「ふーん。キミ本当に鳥が好きだねぇ。でもよく似合ってるよ」
「そ、そうか・・・ありがとう」
「それに比べて若造ときたら・・・」
「ヌー・・・」
「あぁ・・・金と銀の市松模様の衣装か・・・相変わらずセンスが酷いな」
「むしろよくあんなセンスの衣装を思い付いたといっそ感心するな」
「なぁどうだった?」
「「衣装はマイナス2億点」」
「ヌー」
「何で!?カッコいいじゃんこの衣装!!」
END
「は?クローゼットにしまっただろ?」
「それが見当たらないんだ。折角だからアレでちょっとした商売をしようと思ってたのに」
「商売?何する気だ?まさか幻覚見せてる隙に吸血でもする気か?」
「それもいいが幻覚を見せてその人にひと時の儚い夢を見せるというものだ」
「健全的に見えて凄く悲しく感じられるのは何でだろうな」
「ちなみに一番の売り込みはハーレム気分を味わえるというものだ。モテない奴にはこの上ない最高のアイテムだと思わんかね?」
「この上ない最高に虚しいアイテムだわ!!」
「ロナルド君試しにやってみない?モテるよ?幻覚の女性達に」
「それを見てお前絶対笑うだろ。ぶっ殺される覚悟しとけよ」
「武々夫君なら喜んで使うと思うけどねぇ」
「アイツはな・・・」
「ヌヌヌヌヌヌ」
「ん?どうした、ジョン?」
「ヌヌイヌヌンヌ、ヌッヌイヌヌヌヌヌヌ」
「何?ヒナイチくんが持って行くのを見ただと?」
「ヌー」
「何でまたヒナイチがんなもんを・・・」
「吸対の何かしらに引っかかったのか?話を聞いてみるとしよう。えーっと、『クッキーおいしい』」
ピンポーン
「相変わらずザルな警備だな・・・」
『登録にない方達はお通し出来ません』
「何で俺達の事は登録してないんだよ!!」
「まぁレディの部屋に男二人と雄マジロを登録するっていうのも何か思う所はあるだろう。それよりクッキーの差し入れです」
『お通り下さい』
ウィーン(扉が開く)
「イェーイ!!」
「「「?」」」
「さて、今日はこのくらいにして後でこっそり戻さないとな」
カチッ(『誰でも幻覚見えるくん』のスイッチを切る)
「それにしても中々便利な物だ・・・」
「「「・・・」」」
「な・・・」
・・・・・・
・・・・・・
「・・・えっと、ヒナイチく―――」
「ちーーーーーん!!!」
スナァ!!
そして・・・
「アイドル気分を味わってたぁ?」
「そうだ・・・その・・・幻覚ではあるがそういう夢を見たっていいだろう?アイドルになった自分を・・・」
「そりゃ勿論構わないがヒナイチくんにそんな願望があったとは意外だねぇ」
「ヌー」
「ちょっとした息抜きも兼ねて違う自分を楽しんでみたかったんだ。それよりも勝手に持ち出してすまなかった。言うのがどうしても恥ずかしくてな・・・」
「危険な物じゃないから別にいいさ。それよりも中々面白い発想をするじゃないか」
「え?」
「折角だ、私達もこの幻覚を使ってアイドルごっこをしようじゃないか!シンヨコドーム貸切満席ライブ!観客全員私達の熱狂的ファンだ!サイリウムも振ってくれるし私達のグッズを身に付けているという設定にしよう!」
「おお!それ楽しそうだな!」
「ヌー!」
「よし、早速幻覚をキメるぞ!」
「言い方やめろ!!」
そんな訳でみっぴきは幻覚のライブコンサートを楽しむのであった。
「ふぅ、やはり思い切り歌うと気持ちが良いな」
「お疲れ様、ヒナイチくん。ちなみにその衣装は何?」
「セキセイインコをモチーフにした衣装だ」
「ふーん。キミ本当に鳥が好きだねぇ。でもよく似合ってるよ」
「そ、そうか・・・ありがとう」
「それに比べて若造ときたら・・・」
「ヌー・・・」
「あぁ・・・金と銀の市松模様の衣装か・・・相変わらずセンスが酷いな」
「むしろよくあんなセンスの衣装を思い付いたといっそ感心するな」
「なぁどうだった?」
「「衣装はマイナス2億点」」
「ヌー」
「何で!?カッコいいじゃんこの衣装!!」
END