みっぴきだいありー

ヒナイチ「そういえばロナルド、この間お前の本の新刊を読んだがあとがきで著名な古い吸血鬼に取材したとあったがそうなのか?」

ロナルド「ああ、そうだけど?」

ヒナイチ「古い吸血鬼に対する言動の注意点はあれは全部本当なのか?」

ロナルド「コイツの言う通りにしたら取材が上手くいったからな。な?ドラ公」

ドラルク「えあっ!?ああ、うん、勿論だとも!」

ジョン「ヌ、ヌンヌン!」

ロナルド「?」

ヒナイチ「じゃあ、この『古い吸血鬼に棺桶の場所を聞く事は熱烈なプロポーズも同然である』というのも本当なのか?」

ドラルク「本当だよ。ヒナイチくんも気を付けてね」

ヒナイチ「・・・」

ドラルク「?」



ある日の飲み屋


ヒナイチ「という事だそうだ」

マリア「お、使えるじゃねーか!」

ターチャン「コユキ、使うしてみるね」

コユキ「はい!」



とある日



コユキ「おじさん!おじさんの棺桶はどこにありますか!?」

野球拳「俺布団だけど?」



別の日



ヒナイチ「ドラルク、吸血鬼に血液ボトルを贈るのは気持ち的に重いっていうのは本当か?」

ドラルク「初対面には特にね。人間で言う所の高級ハムとか米俵を渡すようなものだよ」



またある日の居酒屋



ヒナイチ「だそうだ」

マリア「別に満更初対面って訳でもねーけど」

ターチャン「『仲の良い知り合い』でもやや重いね」

コユキ「( ´・ω・)」

マリア「そんな顔するなって!別の贈り物を考えようぜ!」

ターチャン「とことん付き合うね!」

ヒナイチ「私も一生懸命考えるぞ!」

コユキ「ありがとうございます!」



また別の日



ヒナイチ「ドラルク、吸血鬼にとっての畏怖欲を満たせるものって何だ?」

ドラルク「そりゃあ平伏して『あなたのような畏怖すべき強大な吸血鬼に我々は成す術もありません』とか、退治人と互角の戦いを繰り広げて自分の力を認められるような少年漫画展開とかかな」

ヒナイチ「成る程・・・なら、それが女性相手だった場合にはどうなんだ?」

ドラルク「ヒナイチくんやマリアさん達のような強い女性でも同じだけど非戦闘系の女性だったらうっとりされたりするとかかなぁ?後は吸血鬼としての特徴を褒められたりとか」

ヒナイチ「ふむふむ・・・」

ドラルク「何でそんな事聞いてくるの?」

ヒナイチ「あ、いや、何でもない!監視報告の一環だ!情報提供、感謝する!」


バタンッ(床下にINする)


ドラルク「・・・・・・フッフッフッ、ジョン、若造」

ロナルド「あ?んだよ」

ジョン「ヌー?」

ドラルク「近々、私に春が訪れそうだよ!」

ロナルド「何言ってんだ」

ジョン「ヌー」



後日、別に春が訪れる事はなかった。






END
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