みっぴきだいありー
「今日のご飯はちーーーん！！？」
「え？サトゥのご飯が良かった？」
「いやちげーだろ。どしたヒナイチ、ペンギンでもいたか？」
「ヌー？」
「かか、かかかかかからあげ・・・！」
「あれ？ヒナイチくん、からあげ嫌いだったっけ？」
「あ、思い出したわ。コイツがペンギン克服したいって言った時にお前が意地悪してペンギンの雛とからあげを交互に見せてからあげにもトラウマ植え付けたじゃねーか」
「ああ、そういえば」
「ち～～～～ん！」
「大丈夫だよ、ヒナイチくん。ペンギンとは全く似ても似つかないだろう？ドラドラちゃん特製のスーパージューシーなからあげだ！」
「ち、違う・・・それは凶悪生物の第一形態だ・・・」
「第二形態で雛？それともペンギン？」
「うーむ、完璧トラウマになってしまっているな」
「ま、いーんじゃねーの？俺とジョンでからあげを一人と一匹占め出来るから丁度良いぜ。食べようぜ、ジョン！」
「ヌー！」
「・・・」（←人がゲテモノを食べようとしている瞬間を見るような目で見つめている）
「・・・食いづれーよ」
「ヌー・・・」
「こうなった事の責任の一部は私にもあろう」
「からあげに関しちゃ全部お前が悪いだろ」
「という訳でヒナイチくん、目を瞑ったまま食べるのはどうかな？」
「わ、私に拷問をするつもりか！？見損なったぞ！！」
「だいじょーぶだいじょーぶ！目を瞑れば美味しそうな匂いしかしないから！ホラホラ座って！ついでに目隠しもしちゃおう！」
「ち～ん！！」
「なんかあぶねー図に見えるな」
「ヌ・・・」
「ほ～らヒナイチくん、何の香りがするかな？」
「ち、ちん・・・油の良い匂い・・・」
「だろう？ほら、口を開けて？」
「い・・・いやだ・・・」
「ふーむ。ならばこれでどうだ」
サクッサクッサクッ（包丁でからあげを切る）
パカッ（鍋の中でからあげを溶いた卵でとじる）
「完成！からあげ親子丼！」
「おお、なんか出来たな」
「ヌー」
「さぁヒナイチくん、香りはどうかな？」
「あ、卵の匂い」
「口を開けて？」
「あー・・・」
もぐもぐ・・・
「美味しい！ちん！」
「フフ、思った通りだ。卵でからあげの存在をワヤワヤにする事によって受け入れさせる事に成功したぞ」
「ドラ公、後でそれ俺にも作れよ」
「生卵かけて食べてろ五歳児」
「ヌンヌー！」
「ジョンの分は作ってあるよ」
「ヌー！ヌヌヌヌヌン、ヌンヌンコヌヌヌ！」
「ジョン、俺とはんぶんこしてくれるの～！？やだ嬉しい～！」
「ドラルク、早く次が食べたい！」
「はいはい、じゃあ、あーん」
「はむっ！もぐもぐ・・・美味しい！」
「はい、あーん」
「美味しい！美味しい！」
「ヌ”～～～～～」
「じょ、ジョン・・・後でジョンにも食べさせてあげるからそんなに怒らないの」
「す、すまない、ジョン」
「ヒナイチ、お前もう目隠し外して食べれるんじゃねーか？」
「・・・無理だ。また食べられなくなってしまう」
「ペンギンって思い込むから食べらんねーんだろ。他のものを連想・・・っつーのは難しいな」
「からあげをちくわと思い込むのはかなり無理があると思うんだが」
「全然ジャンルの違う食べ物だもんな・・・つーか連想と言えばからあげも元は鳥だろ？鳥好きのお前が鶏肉食べるってそれって―――」
「その辺にしろバカ造。食卓からからあげが消えても私は知らんぞ」
「ヒナイチ、からあげはからあげだ。それ以上でもそれ以下でもない（キリッ）」
「キリッじゃないんだよアホルド」
「ドラルク、次はご飯を食べさせてくれないか？」
「はいはい」
「・・・」
「もぐもぐ・・・」
「ヒナイチ、サラダも食べろよ、ホラ」
「猿真似ゴリラが真似をしてきよったぞ。ゴリラに上手に出来まちゅかねー」
スナァ！！
「ヌ～！！」
「プチトマト放り込むから飲み込まねーようにな」
「ああ、分かった」
「ヌンヌヌヌー！」
「ジョンもやりたいのか？」
「私はオモチャじゃないぞ？」
「ヌーン」
「フフ、仕方ないな。あーん・・・うん、美味しいぞ！」
「ヌー！」
「そうだ、この隙に・・・」
ずらぁ（色んなタレが入った小皿が並ぶ）
「ドラドラちゃんミニゲーム！からあげロシアンルーレット！」
「な、何だ！？何が始まるんだ！？」
「これから私、ジョン、若造がからあげを色んなタレに付けて食べさせるからそれが何かを当てるんだ！」
「なるほど・・・他のタレと他のタレを適当に付けてゲテモノにするのはナシだからな」
「分かったか若造」
「やんねーよ！」
「ヌンヌヌヌヌイイ？（ヌンも食べていい？）」
「勿論ジョンも食べていいよ」
「ヌー！」
「俺も食べるからな」
「おい、私に食べさせるのを忘れるな！」
「大丈夫だよ、私が食べさせてあげるから」
「ヌンヌ？」
「ご、ごめんヒナイチくん、一旦ジョンが先ね」
「あ、ああ。本当にすまん、ジョン」
「そんじゃトップバッターは若造だ」
「へーへー。ほんじゃ俺はこれにして・・・ほれヒナイチ口を開けろ」
「あー・・・～～～っ！！わ、わさび！？」
「へへ、ツーンときただろ？ちなみに俺はそこのクソ砂にめっちゃわさびの味がするからあげを仕込まれた事がある」
「いやーあの時は大爆笑したなぁ（スナァ）」
「ヌ～！！」
「お茶をくれ」
「へいよ」
「・・・ぷはっ。よし、次をくれ！」
「ヌーン」
「はむっ・・・ん、これはマヨネーズだな！」
「ヌン！」
「次は私だ。はい、あーん」
「はむっ・・・これは・・・レモンだな？」
「正解！」
「よし！」
「おお、やるな」
「ヌー」
「お次は―――」
「待ってくれ、ドラルク」
「ん？どうしたの？」
「その・・・普通のが食べたくなった」
「大丈夫なの？」
「多分今ならいける気がする・・・食べさせてくれないか？」
「それじゃ、あーん？」
「はむっ・・・・うん！美味しい！」
「それは良かった！」
「やったな、ヒナイチ！」
「オヌヌヌー！」
「ありがとう、にっぴきとも！」
「これならもう目隠しを外しても大丈夫でしょ」
「いや待て！流石にそれは―――」
「だいじょーぶだいじょーぶ！」
しゅるっ（目隠しを外す）
「うっ・・・ちーーーん！！！」
スナァ！！！
「ヌ～～～！！！」
ヒナイチが目隠し無しでからあげを食べるのにはまだまだ時間がかかるのであった。
END
「え？サトゥのご飯が良かった？」
「いやちげーだろ。どしたヒナイチ、ペンギンでもいたか？」
「ヌー？」
「かか、かかかかかからあげ・・・！」
「あれ？ヒナイチくん、からあげ嫌いだったっけ？」
「あ、思い出したわ。コイツがペンギン克服したいって言った時にお前が意地悪してペンギンの雛とからあげを交互に見せてからあげにもトラウマ植え付けたじゃねーか」
「ああ、そういえば」
「ち～～～～ん！」
「大丈夫だよ、ヒナイチくん。ペンギンとは全く似ても似つかないだろう？ドラドラちゃん特製のスーパージューシーなからあげだ！」
「ち、違う・・・それは凶悪生物の第一形態だ・・・」
「第二形態で雛？それともペンギン？」
「うーむ、完璧トラウマになってしまっているな」
「ま、いーんじゃねーの？俺とジョンでからあげを一人と一匹占め出来るから丁度良いぜ。食べようぜ、ジョン！」
「ヌー！」
「・・・」（←人がゲテモノを食べようとしている瞬間を見るような目で見つめている）
「・・・食いづれーよ」
「ヌー・・・」
「こうなった事の責任の一部は私にもあろう」
「からあげに関しちゃ全部お前が悪いだろ」
「という訳でヒナイチくん、目を瞑ったまま食べるのはどうかな？」
「わ、私に拷問をするつもりか！？見損なったぞ！！」
「だいじょーぶだいじょーぶ！目を瞑れば美味しそうな匂いしかしないから！ホラホラ座って！ついでに目隠しもしちゃおう！」
「ち～ん！！」
「なんかあぶねー図に見えるな」
「ヌ・・・」
「ほ～らヒナイチくん、何の香りがするかな？」
「ち、ちん・・・油の良い匂い・・・」
「だろう？ほら、口を開けて？」
「い・・・いやだ・・・」
「ふーむ。ならばこれでどうだ」
サクッサクッサクッ（包丁でからあげを切る）
パカッ（鍋の中でからあげを溶いた卵でとじる）
「完成！からあげ親子丼！」
「おお、なんか出来たな」
「ヌー」
「さぁヒナイチくん、香りはどうかな？」
「あ、卵の匂い」
「口を開けて？」
「あー・・・」
もぐもぐ・・・
「美味しい！ちん！」
「フフ、思った通りだ。卵でからあげの存在をワヤワヤにする事によって受け入れさせる事に成功したぞ」
「ドラ公、後でそれ俺にも作れよ」
「生卵かけて食べてろ五歳児」
「ヌンヌー！」
「ジョンの分は作ってあるよ」
「ヌー！ヌヌヌヌヌン、ヌンヌンコヌヌヌ！」
「ジョン、俺とはんぶんこしてくれるの～！？やだ嬉しい～！」
「ドラルク、早く次が食べたい！」
「はいはい、じゃあ、あーん」
「はむっ！もぐもぐ・・・美味しい！」
「はい、あーん」
「美味しい！美味しい！」
「ヌ”～～～～～」
「じょ、ジョン・・・後でジョンにも食べさせてあげるからそんなに怒らないの」
「す、すまない、ジョン」
「ヒナイチ、お前もう目隠し外して食べれるんじゃねーか？」
「・・・無理だ。また食べられなくなってしまう」
「ペンギンって思い込むから食べらんねーんだろ。他のものを連想・・・っつーのは難しいな」
「からあげをちくわと思い込むのはかなり無理があると思うんだが」
「全然ジャンルの違う食べ物だもんな・・・つーか連想と言えばからあげも元は鳥だろ？鳥好きのお前が鶏肉食べるってそれって―――」
「その辺にしろバカ造。食卓からからあげが消えても私は知らんぞ」
「ヒナイチ、からあげはからあげだ。それ以上でもそれ以下でもない（キリッ）」
「キリッじゃないんだよアホルド」
「ドラルク、次はご飯を食べさせてくれないか？」
「はいはい」
「・・・」
「もぐもぐ・・・」
「ヒナイチ、サラダも食べろよ、ホラ」
「猿真似ゴリラが真似をしてきよったぞ。ゴリラに上手に出来まちゅかねー」
スナァ！！
「ヌ～！！」
「プチトマト放り込むから飲み込まねーようにな」
「ああ、分かった」
「ヌンヌヌヌー！」
「ジョンもやりたいのか？」
「私はオモチャじゃないぞ？」
「ヌーン」
「フフ、仕方ないな。あーん・・・うん、美味しいぞ！」
「ヌー！」
「そうだ、この隙に・・・」
ずらぁ（色んなタレが入った小皿が並ぶ）
「ドラドラちゃんミニゲーム！からあげロシアンルーレット！」
「な、何だ！？何が始まるんだ！？」
「これから私、ジョン、若造がからあげを色んなタレに付けて食べさせるからそれが何かを当てるんだ！」
「なるほど・・・他のタレと他のタレを適当に付けてゲテモノにするのはナシだからな」
「分かったか若造」
「やんねーよ！」
「ヌンヌヌヌヌイイ？（ヌンも食べていい？）」
「勿論ジョンも食べていいよ」
「ヌー！」
「俺も食べるからな」
「おい、私に食べさせるのを忘れるな！」
「大丈夫だよ、私が食べさせてあげるから」
「ヌンヌ？」
「ご、ごめんヒナイチくん、一旦ジョンが先ね」
「あ、ああ。本当にすまん、ジョン」
「そんじゃトップバッターは若造だ」
「へーへー。ほんじゃ俺はこれにして・・・ほれヒナイチ口を開けろ」
「あー・・・～～～っ！！わ、わさび！？」
「へへ、ツーンときただろ？ちなみに俺はそこのクソ砂にめっちゃわさびの味がするからあげを仕込まれた事がある」
「いやーあの時は大爆笑したなぁ（スナァ）」
「ヌ～！！」
「お茶をくれ」
「へいよ」
「・・・ぷはっ。よし、次をくれ！」
「ヌーン」
「はむっ・・・ん、これはマヨネーズだな！」
「ヌン！」
「次は私だ。はい、あーん」
「はむっ・・・これは・・・レモンだな？」
「正解！」
「よし！」
「おお、やるな」
「ヌー」
「お次は―――」
「待ってくれ、ドラルク」
「ん？どうしたの？」
「その・・・普通のが食べたくなった」
「大丈夫なの？」
「多分今ならいける気がする・・・食べさせてくれないか？」
「それじゃ、あーん？」
「はむっ・・・・うん！美味しい！」
「それは良かった！」
「やったな、ヒナイチ！」
「オヌヌヌー！」
「ありがとう、にっぴきとも！」
「これならもう目隠しを外しても大丈夫でしょ」
「いや待て！流石にそれは―――」
「だいじょーぶだいじょーぶ！」
しゅるっ（目隠しを外す）
「うっ・・・ちーーーん！！！」
スナァ！！！
「ヌ～～～！！！」
ヒナイチが目隠し無しでからあげを食べるのにはまだまだ時間がかかるのであった。
END
