目を覚ますと真っ暗だった。
しかしどこからか子供の声が聞こえるのだ
笑う声やはしゃぐ声が…。

目をこすりながら、あたりを見渡すとところどころに小さな光が漏れていた…。

ここは何処なのだろう？

首をかしげながら光の下へはいはいするようにかがんで出る。
光にまだ慣れない目はぐっと目を閉じて
ゆっくりと目を開ける…

するとどうやら自分がいた場所は公園らしく
後ろを振り返ると小さなトンネルの遊具だったようだ

はしゃぐ声が聞こえたのは遊具で遊んでいる子供たちの声だったようだ

「……こ、ここは…公園？」

空を見上げると夕陽に染まっていた。
どうやら時刻的に夕方のようだ。

ふと親が子供を呼び家に帰るようであっという間に子供たちがいなくなり静かになった…

そう思った…
ギぃ…ぎィというブランコをこぐような音が聞こえて振り返ると
金髪の男の子が寂しそうにしながら一人ぽつんとブランコをこいでいた


親が来ないのか…それとも友達がいないのか…

ただ親が帰るのが遅いから一人で遊んで待っているのか…

なんて思いながらもその少年に声をかけてみることにした

「……ねぇ、きみ…」

少年は驚いたように僕の方をみた。

「…な、なんだってばよ」

てばよ？…変わった口癖だな…というかこの子どこかで見たことがあるな…どこだっけ？

「…あ、アァ…うん！

そうだ、僕は風吹ユキナっていうんだけど

よければ僕と一緒に遊ばない？」

「…っぇ、……いいのか？」

少しばかり目を輝かせて僕に聞いた。

「うん！」

「じゃあ遊ぼうぜ！！」

それからブランコをしたり、鬼ごっこをしたりして遊んだ。
久しぶりに子供に戻ったみたいに夢中になった。

そしてあっというまに空は夕陽から群青色に染まった。
星がところどころで輝いていた。

「もうこんな時間か‥‥ねぇ、君は親は…大丈夫なの？

心配してない？とつけたしながら聞いてみると
少し悲しそうな表情をしていた。

どうやら聞いてはいけない話だったらしい…

「ぁ…ごめんね？無神経だったね…」

少年は首を横に振る

「…ネェちゃんはどうなんだってばよ…親とか心配してんじゃねぇのか？」

「……ぅ、…そういえば此処ってどこなんだろう？」

今更過ぎる発言をしたせいで少年が「は？」と目を・にさせてぱちくりさせていた。