取りあえずどこか寒さをしのげる場所を探そうということで歩いていると酔っ払った不逞浪士三名がこちらに向かって歩いてくるのが見えた

また絡まれると面倒だ…
「千鶴姉…あっちにいこうよ」

離れようとした時既に遅かったようで千鶴姉は僕に視線を移した瞬間男にぶつかってしまった

千鶴「えっ？…あっ！！」

ドサッ
バランスを崩し千鶴姉がしりもちを付いてしまった
僕はそれを支える。

「大丈夫！？」

千鶴「あ、うん…平気雪奈ちゃんは？」

「僕は何とも」

と会話していると男が相当酔っ払っているのか絡んできた
男「おい！何だこの餓鬼ども…我ら志士にぶつかっておいて
詫びの一つもないとはどいう了見だ！？」

「よそ見をしていたのはそっちじゃないですか！？」

千鶴は不安そうな顔で僕の腕を掴んだ
男2「何だと！おいそこの小僧…お前いい小太刀を持っているじゃねぇか…」

男「ぶつかった詫びとしてお前の小太刀を俺たちに寄越せば見逃してやってもいいぞ？」

とまた理不尽なカツアゲが始まった…。
これだから弱い不逞浪士は嫌なんだ…
千鶴「これは！私の大事なものなんです！渡せません」

怯えながらも強く言い切った。
その瞳は涙目ながらも強い意志を感じた。
この子は見かけによらず結構勇気のある持ち主だな‥と思い
僕は口角を上げた。

「二シッシッ)よく言った！千鶴姉」
千鶴「え？」


僕は混乱している千鶴姉の腕を掴んで逃げるよと駆け出した

案の定男たちも僕らを追いかけてきた。