Not side

千鶴「…え？」
沖田「そうだね…雪奈ちゃんの言うとうり…前むきに少しは考えるかもね…」

斎藤「彼女らの言うとおりだ確かに自分の腕前を示しておけばいいこともある。

足手まといにならければ外に連れ出すための口添えにもなろう

どうしても刃を使いたくないというなら峰打ちで打ち込んで来い」

千鶴は黙って自分の小太刀を見下ろした。
そしてようやく頷いた。
鞘から刀を抜き刃物は尖っている部分を上に向けた
それをみた沖田が構えが意外となっていることに「へぇ」と驚きの声を上げる。

斎藤は刀の柄に手をかけたまま目を閉じ動かない
千鶴「行きます」

その声に斎藤はゆっくりと目を開けるも刀はまだ抜かない
千鶴「やぁあああー！」

刀を勢いよく振り下ろそうとするが一瞬だった
目の前には斎藤が千鶴の首筋に刀を向けているところだった。
これは居合いという技だ…
「…居合い…」

沖田「へぇ…君も知ってたんだ…」
「…えぇ、まぁこれでも剣術の道を歩んでいた一人ですから」

斎藤「師を誇れあんたの剣には曇りが無い。」
千鶴「え？」
斎藤「太刀筋には心が現れる…あんたは師に恵まれていたのだろう」

そう呟くと斎藤は身を引いて落ちた小太刀を手に取り千鶴に手渡した。

沖田「それ…いい小太刀だね随分年代物みたいだけど」
千鶴「あ、ありがとうございます…これは雪村家に伝わる大事な刀なんです」

斎藤「なるほど…家宝か…大切にされているようだな
刀もきっと喜んでいるであろう‥これからも大事にしろ」

千鶴「はい！」

大切にされていることが嬉しかったのか千鶴姉は微笑んだ
沖田「一君のお墨付きか…これは凄いことだよ…」
「そうですね…」

沖田「僕としては君と一度戦ってみたいんだけどね」

と悪戯っぽく笑う彼に「えっ」と声をだした。
「嫌ですよ…布団に逆戻りさせるつもりですか？
今の僕には刀を振るうことはできませんよ」

沖田「じゃあ「今」じゃなければいいんだよね？」
と自分の言葉に失言があったことを今になって後悔する
返事でない頭を抱える僕を楽しそうに笑う沖田さんに斎藤さんは呆れた顔で視線を向ける

斎藤「いい加減にしろ、総司…どうしてもというのなら入隊試験の時にでも副長に頼め」

…フォローしているつもりのようだけど、斎藤さんそれフォローになってないです汗)