千鶴「あ、沖田さん斎藤さんおはようございます」
沖田「おはよう千鶴ちゃん・・・明るいような暗いような微妙な顔をしているね雪奈チャんも出歩いて大丈夫なの？」

「おはようございます…僕の傷は幸いにも浅かったようなのですぐには治ると思います…。」

斎藤「…」
千鶴「な、何か顔にあるんですか？」
斎藤「何か思うところがあるという様子だ。俺たちに用があるなら言うと言い…」

と淡々と告げる斎藤さんに千鶴姉は思い切って告げる

千鶴「そろそろ…父さまを探しに行きたいと思いまして…」
斎藤「それは無理だ‥あんたの護衛にさく人員は整っていない」

即答の言葉だった。でも千鶴姉は食い下がる
千鶴「で、でも…なんとかならいんでしょうか？別にと腕をしたいとかそいうわけじゃないんです。ちょっと屯所の周りだけでも…」

沖田「うーん…僕たちの巡察の時に同行してもらうのが一番手っ取り早いかな…」

千鶴「巡察に…ですか？」

沖田「言っておくけど…巡察って命がけなんだよ？
僕たちが下手をくだせば、死ぬ隊士だってでてくる
浪士に殺されたくなければ最低限自分の身は守ってくれないとね…」

千鶴「それなら私も剣術を学んでいます
身を護るくらいなら…なんとか」

斎藤「ならば、俺が試してやろう…腰のものが飾りではないと証明してみせろ」

千鶴「え？」
斎藤「加減はしてやる…遠慮は無用だ
どこからでも全力で打ち込んで来い…」

千鶴「でも…」
斎藤「どうした？雪村…その小太刀はやはり単なる飾りなのか？」
千鶴「そんなことはありません‥近所の道場に通っていたのも本当ですでも、切りかかるなんてできません！

本物の刀で切りかかったら怪我どころか殺してしまうかもしれないんですよ！？」

沖田「っ！…‥‥ぷっ、あはははは」
千鶴姉の言葉に目を見開き腹をかかえて笑っている沖田さんとはぁと呆れた表情をする斎藤さん・・・。

意外な反応の二人に「あの」と声をかける千鶴姉
沖田「一君相手に「殺してしまうかも」なんて不安になれる君は文句なしに凄いよ…最高」

とまだ笑っている。

「千鶴姉…不安なのはわかるけどもし、その腕を見せることが出来たら…前向きに外に出してくれること考えてくれるかもよ？」