「…うん、わかってる博士のうちに四時でしょう？

コナン君こそ、推理小説読みすぎて寝坊しないでね？
…え？あ、うん大丈夫だよ…

赤井さんなら一時的にいないだけだから…すぐに帰ってくるし

うん…わかってるそれじゃあお休み」

僕はスマホを切った
電話の相手はコナン君からである。

明日の虫取りの準備をしていると、ガチャっと扉が開く音がした
もしかして赤井さんが帰ってきたのかも…
そう思い玄関の方へいってみるが
あたりはしーんとしていて
この広い工藤邸に僕一人はとても寂しすぎるというか
少し不気味といっていいほどだった

でもそれを考えているときりがないので気にしないで明日の準備に取り掛かろうと部屋にもどって扉を閉めて振り返ると見知らぬみしらぬ男がこちらをみていた。

怪しく口角を上げて僕が驚いて声を上げようとしたのと同時に
僕の口をふさぐようにぐっと手で塞がれて
ドアに押し付けられた。

誰だ…？この人！！

黒い服を着ていてはたから見ても鍛えているということがわかる
ガタイのいい男で金髪の男だった。

「うぐ！！」

「…フッ)俺たちのことを追っている割には随分と警戒心が薄いんじゃねぇのか？…草薙 ユキナちゃんよぉ～」

「むー！ん…っ」

抵抗しようとリミッターに触れようとした瞬間に
身体が宙に浮いて僕の両手が頭上で固定された。

「まさか、あの赤井が生きていて、こんなガキと一緒にくらしていたとはなぁ…

しかも「あのお方のお気に入り」ときたもんだ…
どんなガキだと思えば…大したことはねぇみたいだな…
何故あのジンが手個づるのか…不思議でしょうがないねぇ」

と興味深々に僕を見定めする謎の男。
抵抗しようにも所詮は子供大の男力の差は歴然である。

それにこの男組織やジンという言葉を発したということは
この男も組織の人間なのか！？
あのお方のお気に入りとか意味が分からない…。
僕はまだ組織とは何の接点もないはず…。


「ん！んぃ」


「君には不思議な力があるという。その力に組織が目を付けたようだ…。悪いが嬢ちゃん少し俺についてきてもらうよ…

いっておくが君に拒否権など出来ないことわかっているよな？」

怪しい笑みを浮かべる謎の男
ガチャリと扉が開いて誰かが入ってくる赤井さんが帰ってきてしまったのかもしれない

でも、だめ…！
今ここで部屋を開けたら…赤井さんが殺されてしまう！！

僕は必死に抵抗をつづけた。だけどそれは何の意味もなさない。
気配がどんどん近づいてくる。
赤井さんお願い…逃げて…！

赤井「…誰かいるのか？‥‥ユキナ？」

拳銃をドア越しに向ける謎の男片方は僕を拘束したままだった。
お願い…っ赤井さん！！

ガチャリと扉が開いた…

赤井「‥‥ユキナ？」

「駄目ぇえ～～～～！！」


思わず大きな声で叫ぶ上半身を起こしたままで。
今まで大声を出していなかったためにかなりの息を切らす。

「…はぁ…はぁ…っ…なんて夢なの…」

今までこんな夢を視なかったのに‥‥
今回に限ってこんな嫌な夢…

なんだか嫌な予感がする…。

それに組織に関する夢なんて…今まで接触したことはないはずなのにあの男は僕の力を知っていた。
そして組織に連れていこうとしていた。

ボスのお気に入り…

謎の言葉を残して…。


この夢が何を意味するかわからないけど
何事もないように祈るだけだ…


この夢がまさか‥‥正夢になるなんて

この時は思いもしなかった‥‥。




コナンside

俺は明日の朝探偵団と虫取りをするためにテレビを見ながら
準備をしていたテレビでは東都タワーの中継が流れていた
夜元太から電話がかかってきて会話をしていた

コナン「あぁ、わかってるよ明日の朝四時だろう？

元太こそ遅れるんじゃねぇーぞじゃあな

あとは懐中電灯か‥‥」

おっちゃんの事務所に置いてあったことを思い出して
タンスの中を探していた

コナン「確かこのあたりに…お、あった」

懐中電灯を見つけた瞬間ごとっという物音が聞こえて子供の声で誰か来たようなので声を出した

コナン「だぁれ？蘭姉ちゃん？おっちゃんは麻雀でいないはずだし…」

そう思いながら探偵事務所のドアを開けて下の方の階段をみるも誰もおらず家の方の階段をみても誰もいない

コナン「ふ、気のせいか…」
そう思い扉を閉め振り返るとここにはいないはずの男が立っていた

コナン「なっ！！む！！」

ジン！そう声を出そうとした時俺の口を勢いよく塞いでドンと背中が扉に押し付けられた。
力強く口を塞がれた俺はそれをとろうと両手を使いジンの手をはがそうとモガク。

ジン「ふっ、久しぶりだな…工藤新一…いや、今は江戸川コナンか…まさか、ガキの姿で生きていたはな」

身体を持ちあがられてさらに息苦しくなる
コナン「うぐっ…うぅう」

ウォッカ「まったく…驚きやしたね…兄貴」

何故探偵事務所にジンとウォッカがいるのか…
そして何故自分の正体がバレたのか…

コナン(何故だ…何故俺の正体がやつらに？！…まさか

灰原と…ユキナのことも！？)

嫌な予感がしたその時蘭の声が聞こえてきた

蘭「コナン君～…」
コナン「！！…うぐっ‥うぅ」
蘭「コナン君どうかした？何か大きな音が聞こえたけど…」

蘭が声をかけてくる来るなと叫びたいがそれができないでいた
ジンが俺の身体をジンの身体の方へよせるように反転させて
探偵事務所のドアの方へとむけさせる
ウォッカが拳銃を取り出しドアの方へと構える

ジン「よーくみておけ、貴様に関係した人間がどいう運命をたどることになるのかをな…

そして…あのガキは俺達がいただく」

コナン「…んぅ！」
あのガキって‥まさか！

蘭「コナン君…大丈夫？中にいるの？」

来るな！蘭‥来ちゃだめだ！！
ウォッカが口角を上げながら拳銃を扉を開けた蘭をすぐに撃てるように構えていた。

もう蘭が扉の前までやってきてしまった
そしてドアノブが回りジンたちの口角がさらに上げる。

コナン「むぐっう！！ムぅ…！！」

がちゃりと扉が開かれて蘭の顔がひょっこりと現れて拳銃の引き金をゆっくりと引かれるその前に俺は何とかして塞がれていた手を振りほどき蘭の名前を叫んだ

コナン「らぁああ～～ん！！！」

俺の叫び声がおっちゃんの部屋に響き渡る

叫んだあとだったから息があがる

コナン「はぁ…はぁ…」

俺は隣にいるおっちゃんを見た。
いびきをかいて何後もなかったように眠っている
冷汗で少し気持ち悪い

俺は頭を抱えながら自傷気味に笑う

コナン「…くそっ、なんて夢だ…」