謙信「フッ)…そうか、私の目に狂いはなかったようだな」
「うん」

謙信様が嬉しそうに微笑んで僕の頭を撫でてくれた
頭に耳が生えたことでとてもくすぐったく感じる。
「えへへ//くすぐったいですよ謙信様」

謙信「！…す、すまん」
「ううん、でも気持ちよかった！ニコッ)」

二人は頬を赤く染めていた…風邪でもひいたのかな？
「？」

景勝「…戦になるということは…ユキナちゃんはどうするの？」
謙信「うむ…大戦になるだろうからな…本陣にいても危ないと思う
だから今回は城で留守を任せてもいいだろうか？」

「え！…僕…一人でまつの？」

明るい顔から急に不安そうな顔をする。
謙信「…あぁ、兵士たちも数名残しておくが…幹部たちを置いていくと戦力が落ちてしまうからな…」

城を守ることも重要な役目だと言い聞かせて渋々首を立てに頷いた…。

その日のお昼ごろ…景持たちが慌ただしく準備を手伝っていた。
つまんなさそうに縁側に座り足を出してぶらぶらしていた
ユキナは突然あることを思いだした。

そう実はユキナは生まれた時から不思議な力が仕えるのだ。
怪我をしたところを手で翳せばあっという間に治るし
忍術のようなものを使えたことがあった
それをもし戦で役に立てるのなら戦に参加することができる
姉に会える確率もあがるのだ。

そう考えたユキナはさっそく庭に出て、意識を集中させる
両手を前に出し印を組んだ

不思議と手が勝手に動いてくれる。

「‥‥‥‥風遁、風雷炎舞」

風が竜巻のように現れてその中には蒼い雷と炎が混ざり合い
大きな竜巻を引き起こした。

ゴォオオオ

ドォオオん
大きな土煙と破壊音が聞こえて何事かと駆けつけた景持たちはその現状を唖然としてみる。

景持「…ユキナこれは一体どいうことですか？

何があったんです？」

「…か、景持…景勝…兄ちゃん…影家‥‥これは、その…」

焦った顔でやってきたみんなが困り顔をしていた。

やや、怒り気味といっていいくらいの顔をしていた。

「ぁ…ぁ」

震える声で弁解の言葉を探すユキナに景勝が目線を合わしてしゃがみ安心させるように微笑みながら呟く。
景勝「大丈夫…怒らないからゆっくり話してごらん？」

「ぅ…ぅん‥‥あのね」

全てを話した
不思議な力を使えること
治癒能力のこと
忍術のことそれを試してみようと思いやってみた結果
加減をしきれずに暴走してしまい
壊してしまったこと…


怒られるのを覚悟で涙ぐみながらごめんなさいと謝った。
景勝「そっか…僕たちの力になろうとしてくれたんだね？」

ユキナは静かにコクンと頷いた。
景持「そうですか…ですが、この現状ではそれも難しいでしょう」
「…」

兼続「…おい、景持」

厳しい言葉を述べようとする景持を止めようとする兼続を無視してそのまま無表情で続ける景持

景持「…我々のことを思ってやっていただけるのは私たちもとても嬉しいです…ですが、この現状を見る限り
その技を使えば敵は兎も角、味方にも攻撃してしまうという欠点があります

その技は使わない方がいいでしょう…
ですが…治癒能力という面では戦でも役に立つかもしれません
こちらの指示に従えるという言うのであれば謙信様に報告してみることにします」

「パァアア)！」

予想外の言葉に驚きと喜びが混ざった表情を見せるユキナに苦笑いを見せる。

景勝「よかったね…ユキナ」
「うん！」

景持「ですが」

二人「「！？」」
景持「この庭の片づけから入ることにしましょうか…ユキナと景勝さま…できますか？」

「…はい！」

景勝「…うん、なるべく早く片付けるよ」

景持「えぇ、お願いします。戦も近いので準備の方も忘れずにお願いしますね…？…それでは私はこれで…」

景持はその場を去っていった…。
何はともあれ…これで戦場に連れて行ってもらえるのなら
姉に会える確率も上がるということ。
こんなにうれしいことはない
ウキウキしながら片づけをはじめたのであった。

そのころ結月たちはイマリからの情報で半兵衛と官兵衛と共に真田軍を目指していた。

しかし、とある日雨にぬれられて結月が熱を出して倒れてしまった

真田軍に到着した半兵衛たちは結月を介抱していた。
元気なった結月は神巫女の情報を求めていた

だが、それらしい情報はなかったようだった。
真田幸村とも仲良くなり真田軍とも同盟を結んだ豊臣軍はこれから始まる大きな戦に向けて備えるのだった。