アリババがカシムの死をずっと悲しんでいた
アラジンはアリババの肩を叩いて慰める

アラジン「いつまでも泣いてたら駄目だよ

帰れなくなっちゃう」

アリババ「帰るって…？」

アラジンが空を見上げると大きな白い橋のようなものができていた
その白い光の中にはたくさんの白いルフ達がいた。

アラジン「死んでしまった人は消えてなくなるわけじゃない…
ただ大いなるルフへ帰っていくだけなんだ

ソロモンの知恵」

パァアアとアラジンの額には八芒星が現れ
白いルフの柱から二つのルフが舞い降りて姿を現したその二人とは‥‥。

アリババ「お袋？！…おや、バルバット先王？！」

あらじん「彼らは彼等だったルフだったけど、

今ではもっと大きなもの一部となって世界を包み流れている

だから人は死ぬのは悲しいけれど永遠の別れじゃないんだよ君のやり方を…生き方を彼らはいつも見ている

ずっと見守っている」

その言葉にこたえるかのように二人はアリババに微笑んだ。

そしてアラジンは杖を柱の方へ掲げて笑顔で言った

アラジン「さぁ、皆行って懐かしい大好きなあの人のところへ！！」

するとパァアアアと各地へ白い光が舞い降りるとかつて悲劇の出来事でなくなってしまった
スラムの人たちや先ほどの戦争で命を落としたものたちが愛する人たちの前に姿を現した

その信じられない出来事に
また愛する者たちの姿を目にしたときに
残された彼らが涙を流し喜んでいた。

アリババの元にはマリアムが何かを伝えようと耳とで何かをささやくと
アリババは後ろへ振り返る

そこには先ほど亡くなってしまった友
カシムの姿だった。

カシムは優しい微笑みをアリババに向け
アリババは笑顔になる。

そしてこの波乱を引き起こした二人の皇子たちの前に彼らの父親でもある
先王がお怒りの姿で前に現れるとサブマドは深く頭を下げてアブマドはふてくされたように俯いた。

そしてルフ達が大いなる光の中へと帰っていく。
アラジン「ねぇ、本当に君は彼等を救えなかったと思うかい？

君の友達は…この国の闇は…もう晴れたんだよ」


モルジアナ「アラジン！アリババさん！！」

アラジン「あ、モルさーん！！」
と笑顔で手を振っている。

アリババ「あれ！雪奈、何であそこにいんだ！？あっちで寝てたはずだろう？」

アラジン「あれ？！本当だ…いつの間に」

アラジンは今頃になって雪奈がアラジンが置いてきた場所にはいないことに気づいたようだ。

モルジアナはお構いなしに嬉しさのあまりに二人に飛びついた。

シンドバッドはマスルールが肩を貸していた。
シンドバッド「‥‥マギとは…すごいな」

ジャーファルの腕の中で眠る彼女に二人のルフがそばによる…

突然のことに警戒するジャーファルだがシンドバットがそれを制止した。

ジャーファル「しかし、シン！！」
シンドバッド「あなた方は…彼女の…両親・…ですか？」

その場にいた二人が驚いたが
どこか面影のある二人を冷静に分析して問いかけると悲しげな表情で微笑んで

眠る彼女の頭を撫でて消えていった。

「‥‥ぉ‥‥かぁ…さん」

その呟きはジャーファルだけが聞こえていた。