至る所から集まる黒いルフは左腕を再生させる
アリババ「再生した？！」

銀行屋「黒いジンは…黒いルフの供給がある限り無限によみがえる

そして…その黒いルフを生み出すものは…

人の恨み…世を恨み運命を恨む人間の恨みこそが‥‥

この世に暗黒を生み出す糧となるのだ‥‥」

黒いルフによりあっという間に再生させるだけでなく
どんどんと大きくなっていくことに驚きを隠せないモルジアナたち。

モルジアナが隙を見せている間にもう一撃をくらわせようとするが
それに気が付いた魔人は向かってくるモルジアナを引き寄せ
その反動で城の城外へと勢いよく弾き飛ばした

その勢いでモルジアナは建物に衝突してしまう
近くにいた民主たちは驚きの声を上げる。
モルジアナは瓦礫から抜け出し城のほうを睨む。

モルジアナ「…っく、今の力…いったい！！」
国民が「おいなんだあれ！！」と声を上げる

その声がする方を見ると黒い魔人が先ほどの黒い球体をさらに巨大化させて上空から二人の王がいるほうを狙っていた。

銀行屋「黒いジンは重力を操る…触れることすらできない重力を

…・さぁ、どうする？」

モルジアナ(あんなもの…アリババさんの剣でも防ぎきれない…)
アリババ「くそっ…させるか！？」

国軍兵「アリババ皇子！！」

アブマド「な、なんで僕たちばかり狙うでしか！！」

アリババ「やめろーー！！！」

その声にこたえるかのようにシンドバッドが黒いジンの背中に飛び移り
顔を上に向かせて右腕で黒いジンの身体を貫いた。

上空に向かって咆哮する黒いジン

銀行屋「厄介な男が出てきたな…しかし、幾万から集めた黒いルフ…
どこまで耐えられるかな？」

シンドバッド「アリババ君！俺が抑える！その間にとどめを刺せ」

身体を貫いている右手首からどんどんと黒く染まっていくシンドバッドの腕
をみて驚きの声を上げる

アリババ「っ！？」
シンドバッド「こいつには王政この国に関わった王族を皆殺しにする！！

革命の意思がある！それだけはさせてはならい！

自分がされた革命は大儀さえ掲げればあらゆる暴力を正当化かせる！」

暴れているジンは抵抗するために自分を貫いているシンドバットの背中を手の爪で貫いた

シンドバッド「っぐ！…・そこから国を救い出せるのは…・


無血革命を掲げた君しかいないんだ！！」

アリババの握る剣には皆の想いが…伝わる

シンドバッド「アリババ…きれ！！」

アリババは「うぉおおおー」と声を荒げ涙を浮かべながらも
アモンに炎を宿し魔人の腹を貫くために駆けだした

グサッという衝撃でバランスを崩すジン
だが…アモンの剣は何かに守られているのか黒いルフたちが集まり
剣が貫けられずに押しとどまっていた。

アリババ(っ！刺さってねぇ！黒いジンが剣を避けているだけだ)

アリババ「うぉおおおおー！！」

アリババ(アモンよ答えてくれ！！今じゃないと遅いんだ！！

貫く力を…今！)

アリババ「俺に！！うぉおおおーっいっけぇーー！！」

アリババのアモンの剣八芒星が再度強く光り
少しずつ刺さっていこうとするが目の前に見えたのは

黒に染まった…ジンに取り込まれたカシムと…
意識が朦朧として虚ろの目で小さく呟いたカシムの声だった。

カシム「‥‥アリ…・ババ…なのか？」
その声を聴いた瞬間気を緩めてしまい
弾き飛ばされて威力を失い壁に衝突したアリババ

アリババ「うわっ！！…っく…・カシム」

ジンが再び咆哮をあげると両腕さしたシンドバットの腕が黒く染まっていき
耐え切れずにシンドバットは吐血した
そしてジンはシンドバットをアリババの方へと投げ捨てるアリババは動けずに衝撃を覚悟して目を閉じるが

いつまで経っても衝撃がこず、目を開けるとモルジアナがシンドバットを受け止めていた

モルジアナ「大丈夫ですか！？」
アリババ「モルジアナ！！」

いつの間にかジンは両腕を失っていてよろめきながらも立ち上がる
アリババ「今のは？」

シンドバット「魔力操作だ…あいつの魔力の流れを一時的にだが遮断した今だけは重力魔法を使えないはずだ

全ての一撃を籠めろ今なら必ず貫ける！！」

アリババ「はい！」

再び八芒星が輝きを増したが中々先ほどのよな武器化魔装が出来ずにいた
何故なら、魔人を見た時にアリババは先ほどのカシムの顔を思い出してしまったからだ…・。

アリババは何度もやろうとするができなかった

アリババ「くそっ！！」