アラジンもそれに気がついたようだ。

アラジン「ん・・鎖のお姉さん」
アリババ「ブーデル様・・あれは・・」
ブーデル「ああ・・高山に運ぶ奴隷だ・・」

デブは当然のように言う・・。
赤髪の女の子がこっちをみるとアリババは目をそらす・・僕とアラジンはその様子を黙ってみる
僕はどこにいるのかって？
僕は馬車の屋根のうえにいるよ・・ｗ

アラジンとアリババで席がいっぱいだからね・・
馬車はゆっくりと動き出し「チーシャン」を出た・・。

ブーデル「人間・・物騒な夢をみてはならんのだ・・ねずみはねずみ・・

奴隷は奴隷そう生まれたからには一生ゴミくずような価値しか生きられんのだから・・

そうは思わんか？」

アリババ「・・・っ・・本当にそうっすよね！さすがは旦那さまニコッ)」
ブーデル「であろう！？あははは」

アリババは手綱をギュウッと握り締める・・。

そうは思っていないのなら・・何故・・本当の気持ちを伝えない？
・・勇気がないのか・・
この少年には・・・。

僕より断然歳上のくせに・・
あのデブは腐っている・・いやチーシャンにいる領主というやつもそうだ・・
この世界は・・・「腐っている」のかもしれない・・

だから・・僕はこの世界に呼ばれた・・・。
この世界を・・救ってほしいと・・・

「ウーゴクン」から・・僕は遙か地平線の砂漠地を見上げソロモンの鍵をギュッと握り締めた。

アラジン「・・お兄さんは嘘をついているね・・」
アリババ「っ？！」
アラジン「そうやって・・嘘をつき続けていると・・他のみんなも・・自分自身も信じられなくなってしまうんじゃないのかい？」

アラジンもそれに気がついたみたいで・・目が本気の目をしている。
町を出てからしばらく経った夕刻

もう砂漠には一面オレンジ色の夕日に染まっていた。
其のときドコッン
アリババ「っ？！」

馬車を走らせている場所から少し離れたところから地面に大きな穴が空いた。
その穴はみるみるこっちに近づいてきた

「キャアアア！」
「砂漠のヒアンシスだっ！！」

ブーデル「やっぱりきやがった！」
アリババ「葡萄酒なんか運ぶからだよ！」

アリババは鞭を叩きスピードを上げる・・
だが・・後方にいた馬車が一大ヒアンシスの鞭にやられ転覆した。