ジンに囚われてから何分が経過したのかわからない。
冷汗がとまらない。このままこいつに殺されるのかと思い覚悟を決めて目をつむる。

ジンは左手で優希の両腕を捕獲し右手でベレッタを掴み心臓へ銃口を突き付ける。

ウォッカ「あ、兄貴‥…」

ジン「‥‥フン‥‥気が変わった…」
銃口突き付けられていたジンのベレッタが少しだけ離れたことに驚き目をあけてジンをみる。

「！」

どういう風の吹き回しなのだろうか？
ジン「おい‥‥ガキ、お前に選択肢をやろう…

この場で俺に殺されるか‥‥俺たち仲間がわにつくか‥‥一分くれてやる…答えろ…」

それはつまりこの場で殺さない代わりに奴らの仲間になれということか‥‥？

仲間になって奴らの懐に入ることが出来れば‥‥
もしかしたら新一と哀ちゃんが戻れる薬のもとも手に入るかもしれない…

だが失敗すれば今度こそ殺される‥‥

だけど僕は二人を護ると誓った‥‥
僕がやらなければ組織の情報も手に入らない‥‥。

口を開こうとしたときパァアアアんと一発の銃声が聞こえたかと思えばジンの足元に当たった

ジンが驚き後ろを振り返ると少し離れたところのビルの屋上から誰かがこちらを狙っているようだった

ウォッカ「あ、兄貴！？」
ジン「誰だ！？」

？「‥‥やっと会えたな‥‥愛しい愛しい…宿敵こいびとさん‥‥」

ライフルのような銃でこちらを見つめる一人のニット帽子の男だった。ジンは忌々しそうに彼を見つめるだけで、ウォッカは誰か知っているようであたふたしていた

ジン「‥‥ッチ)…もうかぎつけてきたのか…鼻が利くようだな…FBIの犬が‥‥」

FBI…アメリカの連邦捜査局か！？

パァアンともう一発の銃声が聞こえたかと思えばジンの肩にかすり傷を負わせていた。
僕の横の壁に穴が空いた。

「っ！？」

もしかして僕も敵だと思われているのかな…汗)