新一side

真っ暗な視界のなか何か人魂のような光がゆらゆらと揺れている
そして朦朧とする意識の中で男の声が聞こえた

「おーい！来てくれ誰か死んでるぞ！」

あはは‥・やっぱり俺死んじまってるのかよ…

「いやまだ息はある誰か救急車をよべ！」
「ひでぇ…頭から血が出てるぞ‥」

生きてる…？そうかあの薬は人間には効かなかったのかラッキーでやんの
お？警官だ‥いっぱいいる

重たい瞼を俺はゆっくり開けると目の前にはたくさんの警官がいた
こいつは好都合だあいつらの悪事をみんなバラしてやる

「おいしっかしろ！」
「立てるかい？「ボウヤ」…」

手を差し伸べる警官
その一言で俺は一気に覚醒した

新一「へ？」


警官「もう大丈夫だぞ…ボウヤ」

俺の身体を容易く持ち上げるこの男どんだけ力持ちなんだ‥

それに…ボウヤって…誰だ？

高い高いをするように持ち上げる警官の横で無線で他の警官に知らせている人を見ると

警官「えぇー観覧車前で負傷している「少年」を発見しました。

外見は5歳から6歳くらいの小学生だと思われます」

まだ報告しているが俺は耳を疑った

少年？5～6歳くらい？何を言っているんだ？こいつらは‥

俺はもう高校生だぞ？

頭の中が真っ白になった
俺はそのまま医務室に案内されて身分を聞かれて素直に答える
そしてなぜあそこにいたのかすべてを話すもこいつらは何も聞いちゃいねぇ

ドラマのみすぎだとか。
そして冷静になるように頭に言い聞かせる

そういえばこいつらの身長が俺より高いことに気が付いた
何メートルあるんだろうとか思いながらズキンと頭が痛んだために

ケガの様子を見るために鏡の前にたった

鏡に映る俺の姿に目を見開いた

新一「なっ！？…なんじゃこりゃあ！！」

なんで？！俺ガキの姿になってんだ？！

警官「もしかしたら家出かもしれないぞ？」
　 「なに？！」
　 「家に帰りたくなくて…それで嘘をついているのかもしれない」
　 「それなら「託児所」に預けた方がいいな」

託児所！？冗談じゃねぇそんなところに預けられてたまっかよ！
俺は急いでその場から逃げるように走った

俺はあの後警官に追いかけられたが何とか俺の家がある近くまでたどり着いた
雨が強く降り始めた
ぶかぶかのこの服とこの身体の体力ですぐに息が上がっちまう

新一「くそっ…こんだけ走っただけなのに‥もう息が上がっちまうなんて‥‥はぁ…はぁ」

本当に俺はどうしちまったんだ？
自分の小さくなった両方の掌を見つめた
冷静に状況を整理する…

思い出せあの後何が起きたのか…

俺は黒ずくめの男の怪しい取引現場を目撃した。
俺は取引を見るのに夢中になりもう一人の仲間が近づいてくるのに
気づかなかった俺はその男に毒薬を飲まされて…

目が覚めたら…
新一「っ！？クスリ！？…そうだ‥俺は変な薬を飲まされて意識を手放した目が覚めたら…この姿‥もしかして…この身体になった原因は…！」

そこまではっきりとわかり始めた時背後に光が近づいてきてトラックが近づいた
ぶぶっー

新一「うわっ？！」

咄嗟にトラックを避ける止まったトラックから運転手に怒鳴られた

「馬鹿野郎！道の真ん中でうろうろすんな！気を付けろ！クソガキが！」

舌打ちをしてそのまま走り去っていた

新一「はは…ガキ…かなっさけねぇな…」

俺は走るのをやめてゆっくりと歩いて家を目指した