結月「血を吐いたんですよ？‥‥信玄さんはもっと自分を気遣ってください」

信玄「‥‥」
結月「あ、あれ？どうしたんですか？」
信玄「あ、いやその…何て言っていいのか…その」

何かくすぐったそうに信玄は頬をかく
首をかしげいてる結月たちを庭の奥から信春さんが笑いながらやってきた。

信春「ふははは…たいした娘だな」
結月「信春さんおはようございます。あ、昌影さんもー」
といいかけたところで

昌影「おいお前！朝っぱから信玄様とべたべたするんじゃねぇよ」
信玄「なんだ！お前らもしかしてみてたのか？」
信春「中々に面白いやり取りだったのでな。最初から最後までじっくりとみさせてもらった。」

昌影「信春さんが止めなきゃ、速攻で割って入ったのに
お前！信玄様が優しいからってこれ以上べたべたしたら」

信玄「こーら」

信玄は昌影に拳骨をくらわすと「いたっ」という悲鳴を上げる
信玄「相手は女の子だぞ怖がらせんな」

信春「ふはは、すまんな。昌影は女の柔肌もしらぬ初心な男でな
あまり女の扱いに慣れていないゆえ、どうか許してほしい
あの雪奈でさえ、ケンカするほどだからな…ニヤリ)」

面白おかしく笑う信春に昌影が顔を赤くしてそっぽを向きながら言う

昌影「べ、別にそんなの知らなくたってその…」
信玄「で？二人ともどうしたんだ？
ずっとそこにいたってことは俺に用があってきたんじゃないのか？」

信春「あぁ、そろそろ出発の時間なので準備を…と思ってな」
信玄「おっと、もうそんな時間か…いつもなら雪奈に呼ばれるんだがな…稽古に熱が入りすぎちまったな…

あいつの容態はどうだ？」

昌影「あいつは…熱は微熱程度に下がっているそうです…
ただ今までの疲労が大きいのか回復までにはもう少しかかると思います。今は昌信さんが監視していますよ
またやらかさないようにと…」

信玄「そうか、そいつはよかった…。あいつには無茶ばっかりさせているからな…少しは休んでもらわないとな…。」

結月「あ、あのもしかしてこれからどこかへ行くんですか？」
信玄「あぁ、ちょっと西の街道近くまで厄魔を対峙しな」

結月「やく、ま？」