その日の夜結月はとある夢を見た。

夢の中で信玄にあったのだ。
信玄「悪いな…こんなところに呼び出しちまって」

え？どいうこと私信玄さまに呼ばれた覚え何て
と戸惑う結月にかまわず寂しげな表情で続ける

信玄「もう、俺に近づくな…」

結月「え！？」
信玄「この先もそばにいれば…俺は必ずお前を悲しませちまう
だから…だから、もうーごほっ！ごほっ」

そしてまた大量の吐血をしてしまうのをみて信玄はやるせない顔をしていた。
信玄「くそっ…こんな時に…」
結月「信玄さん！！」
信玄「来るな！俺は…これ以上‥ぐはっ」

何かを言いかけたところで再び吐血する。
そしてその場に倒れこむ信玄のそばに駆け寄り結月は声をかけて揺さぶるが目を覚ます気配がない。

結月「信玄さん！信玄さんいやぁあああー！！」

目の目絵の状況が信じられず結月の意識はそこで遠のいていった。

がバット布団からとびおきた結月が最初に口にした言葉は
結月「し、信玄さん！！」

そこでいまのは夢なのかと気づく…
辺りを見渡すと太陽は上っていて小鳥たちがさえずる音も聞こえる
慌てて起きていて気付かなかったが間違いなく自分の部屋にいる。
先ほどの出来事が夢であることに安堵の溜息を吐いた。

気持ちを落ち着けていると
「ふんっ！はぁあーてやぁ！！」

聞き覚えのある声が聞こえた。
ほら…信玄さんあんなに元気にって…ちょっと待ってあの気合の入った声ってまさか！

嫌な予感がして外に飛び出すと案の定信玄が素振りをしていたのである。
結月「やっぱり信玄さんもう具合はいいんですか？」

信玄に声をかけた結月に気づくと信玄は鍛錬の手を止めて眩しい笑顔を向ける。
信玄「おう。おはようさん」

結月「おはようさんって…いったい何をしてるんですか！？」
信玄「何って…見ての通り稽古だ。ガキの頃からの習慣でな
これをやらないと落ち着かねぇんだ」

結月「落ち着かないって戦が終わったばかりなのにそんなに汗だくになって…えっとハンカチがポケットに…あった

ほら、じっとしててください」
そういってハンカチで身体の汗を拭う

信玄「おい。やめろって…汗)汗臭いから近寄ると…」

結月「いいからじっとしててください汗が冷えて体温がさがっちゃうんですよ！？

だからなるべく拭かないと」