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短歌






夜空



 墨空(すみぞら)を

 ぼんやりと薄めたる月

 撫でゆく筆の

 作る薄雲



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背中



 僕はまだ

 ここに立っている

 ただ突っ立って

 遠く見つめる

 君の後ろで



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露草



 美しい
 異国の蝶を
 見られない

 僕に微笑む
 青い花びら



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罌粟



 その薄い 花びらに包まれ 夢を

 淡く甘い 逃げられぬ永遠(とわ)を



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胡蝶蘭



 ありがとう 幸せでした 私は
 恋することができて貴方に


 ありがとう 幸せでした 貴方を
 愛することができた私は



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