歌詞
お父(とう)が撫ぜて ええ子じゃなあ
お母(かあ)が抱いて ええ子じゃなあ
あの鳥啼きゃあ どこへやろ? どこへやろ?
遠く山の神さんへ 神さんへ
この子を捧げて 祈ります
どうか 村に 豊作と
あんたの加護を 頼みます
娘は山の神さんの 今宵お嫁に参ります
『山は冬でも温かで
食べる物にも困りゃせん』
山の神さんどこおるの? どこおるの?
泣いて慄(おのの)く娘へと 父母(ちちはは)が
作って聞かせた 夢語(ゆめがたり)
どうか この子に幸福を
あんたの加護を願います
娘は山に神さんの お嫁に一人 残されて
泣いてお父が 居らんじゃあ
泣いてお母が 居らんじゃあ
あの子が一人で 淋しかろ 淋しかろ
遠く遠く山深く 残された
あの子の泣き声 聞こえます
どうか あの子に 届くよに
愛(お)しむ想いでやるせなく
娘は今宵 神さんの お側へつかえに参ります
どうか あの子に温らぎを
悲しみ苦しみ無いように
(おわり)