足場のない世界　風に揺れながら
　夢を見ながら大きくなったわ
　輝くものはあたしにはそれだけで
　太陽さえ　落ちていくの


　実ることのない　あたしは飢えていく
　それでも風が　あなたの声を運ぶから



　暗闇に咲く　紅い花　摘んで
　あたしは待ってる　包まれた内側で
　あぁ　あなたを　抱きしめるときを




　羽ばたけない世界　鉄に囲まれて
　歌うあなたが　愛しくなったの
　自由を奪う鎖さえ錆びれば
　あたしのもと　飛んでくるの？


　叶うことのない　それでも待ち続け
　いつかこの地に　あなたを埋められるならば



　暗闇浮かぶ　白い茎　抱いて
　あたしは知ってる　近づいたそのときを
　あぁ　あなたが　飛び立つときを



　ただ行き場ない　愛だけ　つのっていく
　それでも想い　あなたに伝えられるなら



　暗闇ひとり　ひからびた体で
　あたしは待ってる　放たれたあなたが
　あぁ　あたしの　目を覚ますときを





（おわり）