燃やそうと思ったの、この蛍石。淡い色ね、紫も緑も、消え去りそうな淡い色なのに。燃える時には綺麗な光を放つと聞いたわ。本当かどうかわからない。ただ、真夏の蛍の儚い光のように、私を誘うあなたにどうしようもなく腹を立てて。それほど脆いものならば壊れてしまえばと。あなたを愛していたのよ。