Nouvelle
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「もののふはー」
今日はうちで会う約束をしてて
家に帰ったら彼女が口ずさんでた曲。
ただ今絶賛公演中の曲。
「戦さ場は俺の遊び場やー」
慣れない感じのイントネーション。
それって私のモノマネなのかな・・・。
「れいこちゃんの河内弁素敵だよね」
「ありがとう」
ソファーに腰掛け、しみじみといいよねーと言ってる彼女の手にはプログラムと舞台写真。
あれ、待って待って。
鞄から携帯を取り出してスケジュールアプリを確認する。
観劇日は来週だよね?キャトルに行ったのかな・・・。
「えっと、それどこで買ったの?」
「え?大劇場」
「観に来るの来週じゃなかった?」
「うん。でも今日も観たの」
へ。思わず立ち尽くす。聞いてないよー。
「今日こっそり行ったの。れいこちゃん全然気づいてくれないんだもん。さくちゃん気づいてくれて手振ってくれたよ」
嘘でしょう。気づかなかったなんて一生の不覚。
さくらが気づく距離って事はまあまあ前の方にいたのに気付かないなんて。
「れいこちゃんとってもかっこよかった。ラップとか凄いね。」
「頑張って練習してるからね」
「今日はどうしても観に行きたかったの」
少し俯いて、だって今日はねと呟いたところに割って入る。
「1年私の1番そばにいてくれてありがとう」
横に腰掛けて手を取り、ポッケに忍ばせていた小さな箱を取り出す。
シルバーの指輪をそっと細い薬指にはめる。
「れいこちゃん・・・」
「ぴったり」
顔を上げれば目には溢れんばかりの涙
「忘れるわけないでしょ」
「だって・・・」
そう。ここ数日その話にならないように避け続けてきた。
だって1年目の記念日だよ。私から何かしたいじゃない。
彼女から先に言われちゃうのもなって思って。
「れいこちゃん大好きっ」
ぎゅっと勢いよく抱きついてたのを抱きとめて耳元で囁く。
「これからもずーっと1番そばにいて欲しい」
「そういうのは2人だけの時に言うた方がええよ」
「あ、忘れてた。」
「まっ・・・まゆぽんさん」
「こんばんは」
私の劇中のセリフに振り返ればリビングの入り口に呆れたように立つまゆぽん。すっかり忘れてた。
どうしても今日借りたいブルーレイあるっていうからすぐ帰る約束で連れて帰って来たんだった。
彼女は一部始終を見られていた事にびっくりしてどうしようとか1人で慌てふためいているけど、抱きしめた手を名残惜しく離して私は言ってたブルーレイをさっさと棚から取り出してまゆぽんに渡す。
「サンキュー。私も気づいてたよ、観にきてたの。じゃあお邪魔しました。良い夜をー」
ウインク1つ飛ばしてひらひらと手を振って帰っていった。
「私だけ気づいてなかったんだ。」
「なんか、ごめんね。少しでも今日少しでも長くれいこちゃんと時間を共有したくなっちゃって」
「今度からちゃんと言って。私だけアピール出来ないとか悔しい」
いつだって私が1番多く愛を送りたい。
いや本当は私だけが愛を送りたい。
私だけ見ててほしい。
「れいこちゃんが1番カッコよかったよ」
欲しい言葉なのに、いざ満面の笑みで真っ直ぐに見つめられたら照れてしまう。なんだかんだで彼女が私だけ見つめてくれて、応援してくれてるから頑張れているのだけど。
ゆのちゃんにお礼言わなきゃ。
なんで?
だって今日のチケットゆのちゃんが取ってくれたの
そうなんだ。え、というか風間と連絡取ってるの?
え?うん、よく連絡するよ?
・・・・。
翌日ゆのちゃんは謎の冷線に背筋を凍らせたそうな。
.
今日はうちで会う約束をしてて
家に帰ったら彼女が口ずさんでた曲。
ただ今絶賛公演中の曲。
「戦さ場は俺の遊び場やー」
慣れない感じのイントネーション。
それって私のモノマネなのかな・・・。
「れいこちゃんの河内弁素敵だよね」
「ありがとう」
ソファーに腰掛け、しみじみといいよねーと言ってる彼女の手にはプログラムと舞台写真。
あれ、待って待って。
鞄から携帯を取り出してスケジュールアプリを確認する。
観劇日は来週だよね?キャトルに行ったのかな・・・。
「えっと、それどこで買ったの?」
「え?大劇場」
「観に来るの来週じゃなかった?」
「うん。でも今日も観たの」
へ。思わず立ち尽くす。聞いてないよー。
「今日こっそり行ったの。れいこちゃん全然気づいてくれないんだもん。さくちゃん気づいてくれて手振ってくれたよ」
嘘でしょう。気づかなかったなんて一生の不覚。
さくらが気づく距離って事はまあまあ前の方にいたのに気付かないなんて。
「れいこちゃんとってもかっこよかった。ラップとか凄いね。」
「頑張って練習してるからね」
「今日はどうしても観に行きたかったの」
少し俯いて、だって今日はねと呟いたところに割って入る。
「1年私の1番そばにいてくれてありがとう」
横に腰掛けて手を取り、ポッケに忍ばせていた小さな箱を取り出す。
シルバーの指輪をそっと細い薬指にはめる。
「れいこちゃん・・・」
「ぴったり」
顔を上げれば目には溢れんばかりの涙
「忘れるわけないでしょ」
「だって・・・」
そう。ここ数日その話にならないように避け続けてきた。
だって1年目の記念日だよ。私から何かしたいじゃない。
彼女から先に言われちゃうのもなって思って。
「れいこちゃん大好きっ」
ぎゅっと勢いよく抱きついてたのを抱きとめて耳元で囁く。
「これからもずーっと1番そばにいて欲しい」
「そういうのは2人だけの時に言うた方がええよ」
「あ、忘れてた。」
「まっ・・・まゆぽんさん」
「こんばんは」
私の劇中のセリフに振り返ればリビングの入り口に呆れたように立つまゆぽん。すっかり忘れてた。
どうしても今日借りたいブルーレイあるっていうからすぐ帰る約束で連れて帰って来たんだった。
彼女は一部始終を見られていた事にびっくりしてどうしようとか1人で慌てふためいているけど、抱きしめた手を名残惜しく離して私は言ってたブルーレイをさっさと棚から取り出してまゆぽんに渡す。
「サンキュー。私も気づいてたよ、観にきてたの。じゃあお邪魔しました。良い夜をー」
ウインク1つ飛ばしてひらひらと手を振って帰っていった。
「私だけ気づいてなかったんだ。」
「なんか、ごめんね。少しでも今日少しでも長くれいこちゃんと時間を共有したくなっちゃって」
「今度からちゃんと言って。私だけアピール出来ないとか悔しい」
いつだって私が1番多く愛を送りたい。
いや本当は私だけが愛を送りたい。
私だけ見ててほしい。
「れいこちゃんが1番カッコよかったよ」
欲しい言葉なのに、いざ満面の笑みで真っ直ぐに見つめられたら照れてしまう。なんだかんだで彼女が私だけ見つめてくれて、応援してくれてるから頑張れているのだけど。
ゆのちゃんにお礼言わなきゃ。
なんで?
だって今日のチケットゆのちゃんが取ってくれたの
そうなんだ。え、というか風間と連絡取ってるの?
え?うん、よく連絡するよ?
・・・・。
翌日ゆのちゃんは謎の冷線に背筋を凍らせたそうな。
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