Nouvelle
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「ねえ、れーいーこー」
「なに?」
「ねぇ、ねぇ、ねぇ!」
「なに」
お稽古場で椅子に座って台本を読んでたら台本越しに薄ピンクのスカートが視界に入った。
そのスカートだけで誰か分かったんだけどしつこく話しかけてくるその声にぶすっとした顔してしまったとは自分でも思った。
でも今は集中したいの。
「もういい」
「えっ」
ぷいっとどこかへ行ってしまった。
ぷりぷりと怒って去っていく背中を見つめた。
まあいい。
後で目一杯甘やかしてあげよう、そう思って再び台本に目を落とした。
しばらくしてふと台本から顔を上げて姿を探せば壁際で床にぺたんと座っておだちんの肩にもたれかかって眠ってる。
ちょっ、引っ付きすぎでしょ。なにしてんの。
慌ててその場から立ち上がり、二人の所へ向かった。
「ちょっと」
私の声に目を薄っすらと開けて私の姿を確認した後また目を閉じた。
「ゆのちゃん、このままここにいてね」
「ええっ。いや、れいこさんと代わります」
私の視線におびえるおだちんをよそに彼女はなんの気なしにまた眠ろうとさえしている。
「風間の方が良い訳?」
「声かけたもん」
「貧血ぎみみたいで」
「ゆのちゃんっ」
頭は預けたままでじろりとおだちんをにらむお顔の色が確かにいつもに増して白い事に気づいた。
「なんで言わないの」
「言おうと思ったもんさっき」
「ごめんね。帰ってきて」
「もう動けないもん」
私の視線に察しの良いおだちんはそっと支えながら私と場所を変わってくれた。
肩に彼女の重みを感じてなんだか安心した。
「れいこ」
「なあに」
「ぎゅーってして」
前を向いたまま淡々とした口調だったけど人前であんまりべたべたするの好きじゃない彼女らしからぬ発言に目を見開く。よほど辛いのだろう。
「大丈夫?」
「大丈夫じゃない」
「一回抱きしめたらもう離せないかもしれないけど」
「・・・じゃあいいや」
え、そこは大丈夫、きつく抱きしめて!
ってところでしょ。引き下がらないでよ。
「私が大丈夫じゃないから抱きしめるね」
「れいこ何言ってるの」
そっと正面から抱きしめ、可愛い頭頂部にそっとキスを落とす。
「だってこの距離で触れないとか無理」
「れいこあったかい」
「ほら、ちょっと休みなさい」
「ん・・・ありがとう」
ゆっくりと力が抜けていく体をしっかり抱きしめる。
彼女が助けを求めるのはいつだって私だけでありたい。
どうしたの、あの2人。珍しくいちゃついて。
れいこさんは普段からいちゃつきたいみたいですけど中々そうもいかないから今日珍しく甘えてもらって浮かれてらっしゃるみたいですよ
ほー。顔がでれでれしてるもんね。
「なに?」
「ねぇ、ねぇ、ねぇ!」
「なに」
お稽古場で椅子に座って台本を読んでたら台本越しに薄ピンクのスカートが視界に入った。
そのスカートだけで誰か分かったんだけどしつこく話しかけてくるその声にぶすっとした顔してしまったとは自分でも思った。
でも今は集中したいの。
「もういい」
「えっ」
ぷいっとどこかへ行ってしまった。
ぷりぷりと怒って去っていく背中を見つめた。
まあいい。
後で目一杯甘やかしてあげよう、そう思って再び台本に目を落とした。
しばらくしてふと台本から顔を上げて姿を探せば壁際で床にぺたんと座っておだちんの肩にもたれかかって眠ってる。
ちょっ、引っ付きすぎでしょ。なにしてんの。
慌ててその場から立ち上がり、二人の所へ向かった。
「ちょっと」
私の声に目を薄っすらと開けて私の姿を確認した後また目を閉じた。
「ゆのちゃん、このままここにいてね」
「ええっ。いや、れいこさんと代わります」
私の視線におびえるおだちんをよそに彼女はなんの気なしにまた眠ろうとさえしている。
「風間の方が良い訳?」
「声かけたもん」
「貧血ぎみみたいで」
「ゆのちゃんっ」
頭は預けたままでじろりとおだちんをにらむお顔の色が確かにいつもに増して白い事に気づいた。
「なんで言わないの」
「言おうと思ったもんさっき」
「ごめんね。帰ってきて」
「もう動けないもん」
私の視線に察しの良いおだちんはそっと支えながら私と場所を変わってくれた。
肩に彼女の重みを感じてなんだか安心した。
「れいこ」
「なあに」
「ぎゅーってして」
前を向いたまま淡々とした口調だったけど人前であんまりべたべたするの好きじゃない彼女らしからぬ発言に目を見開く。よほど辛いのだろう。
「大丈夫?」
「大丈夫じゃない」
「一回抱きしめたらもう離せないかもしれないけど」
「・・・じゃあいいや」
え、そこは大丈夫、きつく抱きしめて!
ってところでしょ。引き下がらないでよ。
「私が大丈夫じゃないから抱きしめるね」
「れいこ何言ってるの」
そっと正面から抱きしめ、可愛い頭頂部にそっとキスを落とす。
「だってこの距離で触れないとか無理」
「れいこあったかい」
「ほら、ちょっと休みなさい」
「ん・・・ありがとう」
ゆっくりと力が抜けていく体をしっかり抱きしめる。
彼女が助けを求めるのはいつだって私だけでありたい。
どうしたの、あの2人。珍しくいちゃついて。
れいこさんは普段からいちゃつきたいみたいですけど中々そうもいかないから今日珍しく甘えてもらって浮かれてらっしゃるみたいですよ
ほー。顔がでれでれしてるもんね。