F.NOZOMI
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「はぁ」
ひとりぼっちの部屋
私のため息だけが響く
何度も開く携帯の画面。
待ち受けは一緒に撮った写真
いつまでも既読にならないLINEを見つめる。
「さびしい」
忙しいって分かってるから決して本人の前では言えない私の思い
言ってしまったら離れていってしまうかもしれないから。
それよりなによりあなたを困らせたくない。
あやちゃん会いたい。
打っては消し、打っては消しを繰り返すこの言葉
もう3ヶ月位会えてない。
LINEも2日に一回返ってくるかなくらい。
声を聞いたのはいつだろう。
テレビ画面越しのあやちゃんを見つめる日々
そんなの前からだし慣れっこだったはずなのになんでこんなに弱くなってしまったのだろう。
返事を期待してしまうから返事を返すのがこわい。
一度そう思ってしまうともう返事を返せなくなって。
あやちゃんからのLINEを開くのも怖くなってしまった。
別れようって言われたらどうしよう。
もう悪い考えしか浮かばない思考回路になってしまってるの分かってるんだけど前向きに考えよう考えようとしても後ろ向きな事しか浮かばない
久しぶりの予定のない休み。
家に引きこもりたいところだけど、気分転換にと思い腰を上げて出かけたのが失敗だった。
あやちゃんと仲良く歩く娘役さんを見かけて思わず隠れてしまう。
お仕事終わりなのかもしれない。
とってもお似合いで、ああいう綺麗な人があやちゃんの横にいるべきなんじゃないかって落ち込んでしまう。
だめだめ。今はマイナス思考になってるだけ。
「貴美ちゃん?」
頭をふるふると振って邪念を払っていたら声をかけられた。
「明日海さん」
「やっぱり。どうしたのこんな隙間に入り込んで」
「落とし物をしてしまって」
「そうなの?一緒に探そうか?」
「いえ、見つかったので大丈夫です。ありがとうございます」
嘘ついてごめんなさい。
咄嗟に言い訳を考えたら口をついて出た言葉。
「今からさ、時間ある?」
「へ?」
「ちょっと付き合ってよ」
明日海さんに誘われてお茶することになった。
少し歩いた先の喫茶店
奥の席に向かい合って座る。
「大丈夫?・・・じゃなさそうだから今日誘ったんだけどね」
そんなひどい顔してたかな。
苦笑いしてる明日海さんに言おうかどうしようか迷っていると
「貴美ちゃんはもっと我儘になっていいんだよ」
そう言って頭を撫でてくれた明日海さんの優しい声に目に熱いものが込み上げてくるのが分かった。
きっとお見通しなんだ。
「貴美、何してるの」
うそでしょう。
振り向かなくても分かる。会いたくて堪らなかった人。
会いたい時には会えないのに何でこんな所で会うかな。
「だいもん、これは」
「さゆみちゃんは黙ってて。何してるのって聞いてるの」
何であやちゃんが怒るの。
あやちゃんだって他の女の子と歩いてたのに、私は明日海さんとお茶しちゃだめなの?
「あやちゃんには関係ない」
「貴美ちゃん」
「関係なくないよ。他の男と2人っきりで会うなんて」
「いや、だいもん私男じゃ・・・」
「だからさゆみちゃんは黙ってて」
「はいはい」
両手を上げて苦笑いしてる明日海さんと目があった。
目配せしたと思ったのか、あやちゃんは私の腕を掴んで立ち上がらせると勢いよく引っ張ってお店から連れ出される。
「待ってあやちゃん」
「やだ。待たない」
「お茶代払ってない」
「今度さゆみちゃんに私が払うからいい」
掴まれた手が痛くて、でも立ち止まることを許してもらえずタクシーに詰め込まれるように乗り込む。
押し黙ったままたどり着いたあやちゃん家
玄関を開けたあやちゃんに中に放りこまれ続いて入ってきたあやちゃんに壁に押しつけられる。
「あやちゃ・・・んんっ」
「何考えてるの。私の連絡には返事一つ寄越さずにさゆみちゃんと逢瀬とか」
「ちがっ」
あやちゃんに口を塞がれ弁解すらも許されない状態に追いやられている。
あやちゃんの目が怖い。
「私の事嫌いになったの」
「あやちゃん」
「聞きたくない」
そう言ってまたあやちゃんの唇で私の言葉は奪われる。
息もできない位に散々翻弄された後、腰から砕けるように座り込んだ。
何でこんなこんがらがっちゃうんだろう。
いや、私がちゃんと言わないからダメなんだけど。
「貴美は私のもの。誰にも渡さない」
ああ、こんなに愛されていたんだ。
私はなんてばかなんだろう
溢れ出した涙は止めどなく溢れて子供みたいにわんわん泣いてしまった。
私の泣きっぷりにあやちゃんがびっくりしてぎゅうぎゅうに抱きしめられる。
「ごめん、そんなつもりじゃなかったの」
「あっ・・・あやちゃ・・・」
背中をさすってくれるけど、息が出来ないくらい泣きじゃくっている私
子供だなとつくづく思うけど
落ち着くまでただひたすら抱きしめてくれるあやちゃんに縋り付く。
「ごめん。追い詰めるつもりじゃなかったんだけど。そんなに私の事嫌いになったの」
「ちがっ、違うの」
怖いけど、言わなくちゃ。
私の本当の気持ち、あやちゃんに伝わるように
ぎゅっとあやちゃんに抱きついたまま胸の内を明かす。
「会いたくて会いたくて寂しかった。でもそれを言えなかった」
「ばかばかっ。なんでちゃんと言わないの」
「だって、あやちゃんを困らせたくなくて」
「だからって貴美が苦しむのはもっと嫌に決まってるでしょ」
強く強く抱きしめ返してくれたあやちゃんの腕は少し震えていた。
「仕事ばっかりで顧みなかった私が悪いのごめんね」
「違う。あやちゃんは私を思ってくれてるって分かってたのにひねくれちゃってたの。あやちゃんの横に並んで歩くあんな綺麗な人に勝てっこないって」
「おばか。貴美が居なくなったら私生きていけないんだから」
「ごめんなさい」
「愛してる」
「私も」
さっきまで釣り上がってた眉はハの字に垂れ下がっている。
どちらともなくそっと触れた口づけはしょっぱくて顔を見合わせて笑った。
もう迷わない。あやちゃんを、あやちゃんを想う気持ちを信じると。
「私、もっと自分磨きして自信をつける」
「え、そんな事しなくていいよ」
「あやちゃんと並んでも恥ずかしくないくらい魅力的になりたい」
「充分だよ。これ以上魅力的になられたら困る」
あやちゃんは私に甘いから
こっそり自分磨きしてあやちゃんをびっくりさせるの。
いつまでもときめきを失わせなくないもの。
「本当にだめだからね」
「はーい」
「聞いてないでしょ」
さゆみちゃん、こないだのお茶代。あとごめんね
大事にしなよ。
うん。
あー。今度特大パフェ奢ってもらおうかなぁ。
奢る、奢らせていただきます
それにしても貴美ちゃん、また綺麗になったよね
でしょ?だから自分磨きとかさせられない。心配の種が増える。・・・もううちに閉じ込めとくしかないか
いや、それ監禁って言って犯罪だからね
ひとりぼっちの部屋
私のため息だけが響く
何度も開く携帯の画面。
待ち受けは一緒に撮った写真
いつまでも既読にならないLINEを見つめる。
「さびしい」
忙しいって分かってるから決して本人の前では言えない私の思い
言ってしまったら離れていってしまうかもしれないから。
それよりなによりあなたを困らせたくない。
あやちゃん会いたい。
打っては消し、打っては消しを繰り返すこの言葉
もう3ヶ月位会えてない。
LINEも2日に一回返ってくるかなくらい。
声を聞いたのはいつだろう。
テレビ画面越しのあやちゃんを見つめる日々
そんなの前からだし慣れっこだったはずなのになんでこんなに弱くなってしまったのだろう。
返事を期待してしまうから返事を返すのがこわい。
一度そう思ってしまうともう返事を返せなくなって。
あやちゃんからのLINEを開くのも怖くなってしまった。
別れようって言われたらどうしよう。
もう悪い考えしか浮かばない思考回路になってしまってるの分かってるんだけど前向きに考えよう考えようとしても後ろ向きな事しか浮かばない
久しぶりの予定のない休み。
家に引きこもりたいところだけど、気分転換にと思い腰を上げて出かけたのが失敗だった。
あやちゃんと仲良く歩く娘役さんを見かけて思わず隠れてしまう。
お仕事終わりなのかもしれない。
とってもお似合いで、ああいう綺麗な人があやちゃんの横にいるべきなんじゃないかって落ち込んでしまう。
だめだめ。今はマイナス思考になってるだけ。
「貴美ちゃん?」
頭をふるふると振って邪念を払っていたら声をかけられた。
「明日海さん」
「やっぱり。どうしたのこんな隙間に入り込んで」
「落とし物をしてしまって」
「そうなの?一緒に探そうか?」
「いえ、見つかったので大丈夫です。ありがとうございます」
嘘ついてごめんなさい。
咄嗟に言い訳を考えたら口をついて出た言葉。
「今からさ、時間ある?」
「へ?」
「ちょっと付き合ってよ」
明日海さんに誘われてお茶することになった。
少し歩いた先の喫茶店
奥の席に向かい合って座る。
「大丈夫?・・・じゃなさそうだから今日誘ったんだけどね」
そんなひどい顔してたかな。
苦笑いしてる明日海さんに言おうかどうしようか迷っていると
「貴美ちゃんはもっと我儘になっていいんだよ」
そう言って頭を撫でてくれた明日海さんの優しい声に目に熱いものが込み上げてくるのが分かった。
きっとお見通しなんだ。
「貴美、何してるの」
うそでしょう。
振り向かなくても分かる。会いたくて堪らなかった人。
会いたい時には会えないのに何でこんな所で会うかな。
「だいもん、これは」
「さゆみちゃんは黙ってて。何してるのって聞いてるの」
何であやちゃんが怒るの。
あやちゃんだって他の女の子と歩いてたのに、私は明日海さんとお茶しちゃだめなの?
「あやちゃんには関係ない」
「貴美ちゃん」
「関係なくないよ。他の男と2人っきりで会うなんて」
「いや、だいもん私男じゃ・・・」
「だからさゆみちゃんは黙ってて」
「はいはい」
両手を上げて苦笑いしてる明日海さんと目があった。
目配せしたと思ったのか、あやちゃんは私の腕を掴んで立ち上がらせると勢いよく引っ張ってお店から連れ出される。
「待ってあやちゃん」
「やだ。待たない」
「お茶代払ってない」
「今度さゆみちゃんに私が払うからいい」
掴まれた手が痛くて、でも立ち止まることを許してもらえずタクシーに詰め込まれるように乗り込む。
押し黙ったままたどり着いたあやちゃん家
玄関を開けたあやちゃんに中に放りこまれ続いて入ってきたあやちゃんに壁に押しつけられる。
「あやちゃ・・・んんっ」
「何考えてるの。私の連絡には返事一つ寄越さずにさゆみちゃんと逢瀬とか」
「ちがっ」
あやちゃんに口を塞がれ弁解すらも許されない状態に追いやられている。
あやちゃんの目が怖い。
「私の事嫌いになったの」
「あやちゃん」
「聞きたくない」
そう言ってまたあやちゃんの唇で私の言葉は奪われる。
息もできない位に散々翻弄された後、腰から砕けるように座り込んだ。
何でこんなこんがらがっちゃうんだろう。
いや、私がちゃんと言わないからダメなんだけど。
「貴美は私のもの。誰にも渡さない」
ああ、こんなに愛されていたんだ。
私はなんてばかなんだろう
溢れ出した涙は止めどなく溢れて子供みたいにわんわん泣いてしまった。
私の泣きっぷりにあやちゃんがびっくりしてぎゅうぎゅうに抱きしめられる。
「ごめん、そんなつもりじゃなかったの」
「あっ・・・あやちゃ・・・」
背中をさすってくれるけど、息が出来ないくらい泣きじゃくっている私
子供だなとつくづく思うけど
落ち着くまでただひたすら抱きしめてくれるあやちゃんに縋り付く。
「ごめん。追い詰めるつもりじゃなかったんだけど。そんなに私の事嫌いになったの」
「ちがっ、違うの」
怖いけど、言わなくちゃ。
私の本当の気持ち、あやちゃんに伝わるように
ぎゅっとあやちゃんに抱きついたまま胸の内を明かす。
「会いたくて会いたくて寂しかった。でもそれを言えなかった」
「ばかばかっ。なんでちゃんと言わないの」
「だって、あやちゃんを困らせたくなくて」
「だからって貴美が苦しむのはもっと嫌に決まってるでしょ」
強く強く抱きしめ返してくれたあやちゃんの腕は少し震えていた。
「仕事ばっかりで顧みなかった私が悪いのごめんね」
「違う。あやちゃんは私を思ってくれてるって分かってたのにひねくれちゃってたの。あやちゃんの横に並んで歩くあんな綺麗な人に勝てっこないって」
「おばか。貴美が居なくなったら私生きていけないんだから」
「ごめんなさい」
「愛してる」
「私も」
さっきまで釣り上がってた眉はハの字に垂れ下がっている。
どちらともなくそっと触れた口づけはしょっぱくて顔を見合わせて笑った。
もう迷わない。あやちゃんを、あやちゃんを想う気持ちを信じると。
「私、もっと自分磨きして自信をつける」
「え、そんな事しなくていいよ」
「あやちゃんと並んでも恥ずかしくないくらい魅力的になりたい」
「充分だよ。これ以上魅力的になられたら困る」
あやちゃんは私に甘いから
こっそり自分磨きしてあやちゃんをびっくりさせるの。
いつまでもときめきを失わせなくないもの。
「本当にだめだからね」
「はーい」
「聞いてないでしょ」
さゆみちゃん、こないだのお茶代。あとごめんね
大事にしなよ。
うん。
あー。今度特大パフェ奢ってもらおうかなぁ。
奢る、奢らせていただきます
それにしても貴美ちゃん、また綺麗になったよね
でしょ?だから自分磨きとかさせられない。心配の種が増える。・・・もううちに閉じ込めとくしかないか
いや、それ監禁って言って犯罪だからね