K.TUKISHIRO
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「ねえ、貴美さんっていくつなの?」
ずっと思ってた事。
軽い気持ちで聞いたのだけど、女の人に年齢は聞くなって習わなかったのかって怒られた。それでもしつこく聞き続けてやっと教えて貰えて知った一個上だってこと。てっきり年下だと思ってたんだけど。
「年齢聞いてどうするの。仕事に関係ないじゃない。」
関係なくない。年齢くらい知りたいんだもん。できればどんなものが好きかとか。仕事では結構距離感縮まった感じしてるんだけど、仕事だけじゃなくてプライベートの話も少しくらいしたい。
「ねえねえ、一緒にご飯行こうよ」
仕事が残ってるという理由であっさり断られた。別に今日じゃなくても良いと粘ったけど、スターさんとご飯とか行ったら目立つから嫌とか言われてしょげそうになる。でも私は知ってる、ちゃぴとかとは一緒にご飯行ってるのを
「ちゃぴは良くて私はだめなの?」
うっ。と痛いとこを突かれた貴美さんは観念したように今度ご飯行く約束してくれた。
のに。
その日から貴美さんは私が帰れるタイミングで訪れると居ない。お稽古合間に行けば居て何もなかったように接してくれる
明らかに帰る時間が被らないように避けられてる。そんなに私とご飯行きたくないの?こうなれば意地でもご飯に行ってみせる
今日こそはと、貴美さんに衣装相談と称して行く時間伝えておいたらその少し前にこそこそと衣装部から出て行く貴美さん
どうせそんなことだろうと思ってわざと遅めの時間を言ってその現場を捕まえようと決めていた。約束をすっぽかそうなんて良い度胸じゃないの。
待ち伏せて角を曲がって来たとこを現行犯逮捕
「どこいくの?」
いきなり腕を掴まれてびっくりしてるけど、見上げずとも声で分かったようで固まってる。
「おっお手洗いに・・・」
「へえ、荷物全部持って?」
壁に追い詰めて、両手を壁に付けて囲って貴美さんの顔を覗き込む。逃げ場を無くした貴美さんは荷物をぎゅっと抱きしめてあわあわしてる。
「あ、もしかして今から帰るところ?私も今から帰るとこなの。偶然だね。ご飯でも食べて帰ろう。約束してたもんね」
有無を言わさない微笑みでねじ伏せる。諦めたように小さくうなづいたので作戦成功
やっと捕まえた。私とのご飯そんなに嫌なんだろうかと挫けそうになった時もあったけど、諦めないでよかった。半ば強引な手を使った自覚はあるけど、逃げる方も悪いと思う。ダメならダメと言ってくれればいいのに。まあ1回は言われたけど
「お店が嫌ならうちで食べる?」
目立つから嫌なんでしょ?ならば家で食べればいいと思ったけど、もっと無理だって。全く困った子。
友達同士なら家に行くくらいなんて事ないのに。
嫌われてるもしくは、ちょっとは私を意識してくれてるのかな。それはないか
***************
入ったお店で向かい合わせに座れば、願ってやまなかった状況のはずなのになんか緊張しちゃって。
注文した物が来るのを待ちながら何話そうとかぐるぐる考え出してしまった。
「どうしたの?大人しいね」
「なんで逃げたの?」
考えすぎて黙ってしまってた私に、不思議そうに首をかしげる貴美さんに向けてやっとでた言葉。
一番思ってたこと。そこまで嫌われるようなことしてないつもりだし。しつこく通ってたけどそれは今に始まったことじゃない。やっと捕まえて絞り出した言葉がそれってのもあまりにお粗末な話なんだけど
「私、人見知りなの」
・・・なにそれ、そんな理由?仕事以外の話とか何して良いかわからない、ましてや2人で会うなんて会話が続かないからだってさ。さらには男役はきらきらしてて無理なんだと。
娘役さんとは結構会ったりしてるみたいだけど、今まで男役誰とも外で会ったことないのかな。もしそれならそれで嬉しいかも
「一回誰かと行くと他の人に誘われたときに断りづらいし」
それって・・・いろいろ誘われてるって事かな
「言わない。今日のこと」
絶対誰にも言わない。
これがきっかけで貴美さんがいろんな人と出かけるようになったら嫌だもん。
「ありがとう」
食事も進んで、やっと普通に会話もできるようになったしちょっと踏み込んだ話もしてもいいよね。
「そういえば、旦那さんってどんな人なの?」
「んー。普通?」
ふと箸が止まって、少し考えた貴美さんからはよくわからない答えが返ってきた。
なに普通って。そんな表現ある?
「1番好きなところは?」
「んー、どこだろうね」
色々聞いてみたかったんだけど、もっと違う話題がいいと逃げられてしまった。
言いたくないものを無理に聞く気は無いけどちょっと気になる。小耳に挟んだ噂、貴美さんと旦那さんがうまくいってないって。何でも独占欲が強いくせに自分は浮気してるとかなんとか。貴美さん真面目そうだから思い詰めたりしてないかな、大丈夫なのかな。
「今度、お買い物付き合ってほしい。」
違う話が良いというのなら私たちのこれからの話をしようじゃないの。
きっとこのままじゃ、2回目はないかもしれない。いや絶対ない。約束果たしたからとか言われて。
そんな事思うのも悲しい話なんだけど。
今回だけで終わらせたくなくて次の約束をしたかった。
今度の舞台の衣装に合わせる装飾品達を作るために買い物に行きたいの半分、貴美さんのオフの姿が見てみたいの半分。いや、今の私は後者が8割くらい占めてる
「貴美さんセンスあるし、お衣装部さんだから色々詳しいでしょ。お願い。手芸屋さん巡りとか付き合うから」
手芸屋さんに反応したのが分かった。裁縫大好きな彼女の為に考えた謳い文句、あともう一押し
「私、良いお店知ってるんですよ」
これ以上踏み込みたく無いけど、手芸用品には心惹かれるらしく表情険しく、葛藤してるみたいだけど。
「知りたくないの?穴場の店」
「う・・・わかった」
「今度は逃げないでね。今日のことは誰にも言わないから」
面倒臭いやつに捕まってしまったと言わんばかりの表情
弱みを握った脅迫みたいになっちゃったけど逢瀬は2人だけの秘密
.
ずっと思ってた事。
軽い気持ちで聞いたのだけど、女の人に年齢は聞くなって習わなかったのかって怒られた。それでもしつこく聞き続けてやっと教えて貰えて知った一個上だってこと。てっきり年下だと思ってたんだけど。
「年齢聞いてどうするの。仕事に関係ないじゃない。」
関係なくない。年齢くらい知りたいんだもん。できればどんなものが好きかとか。仕事では結構距離感縮まった感じしてるんだけど、仕事だけじゃなくてプライベートの話も少しくらいしたい。
「ねえねえ、一緒にご飯行こうよ」
仕事が残ってるという理由であっさり断られた。別に今日じゃなくても良いと粘ったけど、スターさんとご飯とか行ったら目立つから嫌とか言われてしょげそうになる。でも私は知ってる、ちゃぴとかとは一緒にご飯行ってるのを
「ちゃぴは良くて私はだめなの?」
うっ。と痛いとこを突かれた貴美さんは観念したように今度ご飯行く約束してくれた。
のに。
その日から貴美さんは私が帰れるタイミングで訪れると居ない。お稽古合間に行けば居て何もなかったように接してくれる
明らかに帰る時間が被らないように避けられてる。そんなに私とご飯行きたくないの?こうなれば意地でもご飯に行ってみせる
今日こそはと、貴美さんに衣装相談と称して行く時間伝えておいたらその少し前にこそこそと衣装部から出て行く貴美さん
どうせそんなことだろうと思ってわざと遅めの時間を言ってその現場を捕まえようと決めていた。約束をすっぽかそうなんて良い度胸じゃないの。
待ち伏せて角を曲がって来たとこを現行犯逮捕
「どこいくの?」
いきなり腕を掴まれてびっくりしてるけど、見上げずとも声で分かったようで固まってる。
「おっお手洗いに・・・」
「へえ、荷物全部持って?」
壁に追い詰めて、両手を壁に付けて囲って貴美さんの顔を覗き込む。逃げ場を無くした貴美さんは荷物をぎゅっと抱きしめてあわあわしてる。
「あ、もしかして今から帰るところ?私も今から帰るとこなの。偶然だね。ご飯でも食べて帰ろう。約束してたもんね」
有無を言わさない微笑みでねじ伏せる。諦めたように小さくうなづいたので作戦成功
やっと捕まえた。私とのご飯そんなに嫌なんだろうかと挫けそうになった時もあったけど、諦めないでよかった。半ば強引な手を使った自覚はあるけど、逃げる方も悪いと思う。ダメならダメと言ってくれればいいのに。まあ1回は言われたけど
「お店が嫌ならうちで食べる?」
目立つから嫌なんでしょ?ならば家で食べればいいと思ったけど、もっと無理だって。全く困った子。
友達同士なら家に行くくらいなんて事ないのに。
嫌われてるもしくは、ちょっとは私を意識してくれてるのかな。それはないか
***************
入ったお店で向かい合わせに座れば、願ってやまなかった状況のはずなのになんか緊張しちゃって。
注文した物が来るのを待ちながら何話そうとかぐるぐる考え出してしまった。
「どうしたの?大人しいね」
「なんで逃げたの?」
考えすぎて黙ってしまってた私に、不思議そうに首をかしげる貴美さんに向けてやっとでた言葉。
一番思ってたこと。そこまで嫌われるようなことしてないつもりだし。しつこく通ってたけどそれは今に始まったことじゃない。やっと捕まえて絞り出した言葉がそれってのもあまりにお粗末な話なんだけど
「私、人見知りなの」
・・・なにそれ、そんな理由?仕事以外の話とか何して良いかわからない、ましてや2人で会うなんて会話が続かないからだってさ。さらには男役はきらきらしてて無理なんだと。
娘役さんとは結構会ったりしてるみたいだけど、今まで男役誰とも外で会ったことないのかな。もしそれならそれで嬉しいかも
「一回誰かと行くと他の人に誘われたときに断りづらいし」
それって・・・いろいろ誘われてるって事かな
「言わない。今日のこと」
絶対誰にも言わない。
これがきっかけで貴美さんがいろんな人と出かけるようになったら嫌だもん。
「ありがとう」
食事も進んで、やっと普通に会話もできるようになったしちょっと踏み込んだ話もしてもいいよね。
「そういえば、旦那さんってどんな人なの?」
「んー。普通?」
ふと箸が止まって、少し考えた貴美さんからはよくわからない答えが返ってきた。
なに普通って。そんな表現ある?
「1番好きなところは?」
「んー、どこだろうね」
色々聞いてみたかったんだけど、もっと違う話題がいいと逃げられてしまった。
言いたくないものを無理に聞く気は無いけどちょっと気になる。小耳に挟んだ噂、貴美さんと旦那さんがうまくいってないって。何でも独占欲が強いくせに自分は浮気してるとかなんとか。貴美さん真面目そうだから思い詰めたりしてないかな、大丈夫なのかな。
「今度、お買い物付き合ってほしい。」
違う話が良いというのなら私たちのこれからの話をしようじゃないの。
きっとこのままじゃ、2回目はないかもしれない。いや絶対ない。約束果たしたからとか言われて。
そんな事思うのも悲しい話なんだけど。
今回だけで終わらせたくなくて次の約束をしたかった。
今度の舞台の衣装に合わせる装飾品達を作るために買い物に行きたいの半分、貴美さんのオフの姿が見てみたいの半分。いや、今の私は後者が8割くらい占めてる
「貴美さんセンスあるし、お衣装部さんだから色々詳しいでしょ。お願い。手芸屋さん巡りとか付き合うから」
手芸屋さんに反応したのが分かった。裁縫大好きな彼女の為に考えた謳い文句、あともう一押し
「私、良いお店知ってるんですよ」
これ以上踏み込みたく無いけど、手芸用品には心惹かれるらしく表情険しく、葛藤してるみたいだけど。
「知りたくないの?穴場の店」
「う・・・わかった」
「今度は逃げないでね。今日のことは誰にも言わないから」
面倒臭いやつに捕まってしまったと言わんばかりの表情
弱みを握った脅迫みたいになっちゃったけど逢瀬は2人だけの秘密
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