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契闊 【両面宿儺】

宿儺が目を覚ましたんだわ。私には分かるの。
久し振りに宿儺の気配を感じ身震いをして、彼に呼応するようにその呪いは動き出す。

 一路、宿儺のもとを目指して。

宿儺の指を取り込んでからはその禍々しい気配を隠すために、この呪いもまた、千年もの長い年月を静かに眠って過ごしていた。

彼女は生前、呪術師であった。現在の等級で言えば、三級にも満たないような至って凡庸な呪術師であった。しかしその死後、彼女は呪いとして再びこの世に顕現し、少なくとも一級以上の力を手に入れることになる。

 なぜ、彼女は死後、呪物として時代を渡るのではなく、呪いと化してしまったのか。全ては宿儺が原因であった。


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注意
ハッピーエンドとはいいがたいです。
別のサイトからの再掲載です、パクリではありません。

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