其の二
夢小説名前変更
夢小説名前変更この小説は夢小説です。
名前を入力すると、登場人物に自動変換できます。
主人公の名前を入力してください。
この小説では
・偶然にも下の名前が真名な主人公です。
・名前を名乗ると神隠しに遭う可能性大です。
審神者ネームは円[まどか](変換なし)
未入力の場合は
名前:五来 日和[ごく ひより]
真名:日和
になります。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……それにしても、勝手に顕現するなんてことあるんだなぁ……主びっくり」
「ほかのみなさんも、あるじさまにはやくあいたいとおもってます!」
「本当に言ってるそれ? 君らの将来が不安でたまらないよ私。……どちらにせよ、霊力が回復するまでは休まないといけないらしいから顕現は明日かなあ」
「そうだ、お主、風呂はどうするんだ?」
「さっき薬研が離れにお風呂あること教えてくれたから。そっちでゆっくり入るよ」
「大将もこっちの広い風呂に入れりゃいいのになー!」
「……いや、うん、無理だわ。断固拒否」
こらこら、ちぇっとか言わないよ厚。
別に短刀くらいならいいかもしれないけど、それはそれでいち兄の目がぎらつきそうだし。
何より薬研と厚は、いち兄から話を聞いてるから絶対に無理だ。
いやまあ、話を聞いてなくてもお断りなのだが。
みんなが服を着たことを確認してから脱衣所に入る。
良かった、さっきまでほぼ全裸だったからちょっと落ち着いてめちゃくちゃほっとする。
この人たちみんな筋肉質だし綺麗な体してるから、そわそわすんだよね。
初めて視界の暴力というものを経験した感じがすごい。
確かに視界に集中攻撃受けてる感じがすごかった。
服を着ているとはいえ、まだみんなの髪は濡れている。
厚とかは短いし乾いてそうだけど。
兼さんとかは乾かすのに時間がかかりそうだなあ……
そういうことだから、実験台は兼さんになってもらおう。
「と言う訳で、風呂上りには体をふいて服を着た後、髪の毛を乾かしてもらいます。乾かさないと寝癖が大変+風邪ひくからね。兼さん、ここ座って」
「…………? なにするんだ?」
「何って、髪乾かすから。あーた一番髪長いから乾かすのに時間かかるでしょ?」
そう疑問を浮かべる兼さんを無理やり椅子に座らせる。
それから、ドライヤーを取り出してコンセントにさすことを教え。
それぞれボタンの操作方法を教えた。
やはり昔の人だからか、機械には疎いらしい。
全員が興味津々と言った様子で見ていた。
「熱い風が出るから近づかせすぎないこと、やけどします。で、こんな感じでつむじを中心に10㎝くらい離して当てていく。徐々に水分がなくなるから、そのまま毛先の方まで乾かしていく」
そう言いながら、兼さんの頭をわしゃわしゃし。
ゆっくりと水分をとっていくが。
なんだこいつ、髪の毛サラサラかよ。
黒髪美人は髪まで綺麗か、こんちくしょうめ。
ん、私? ふつうの黒髪で毛量少し多めです。
なので短いときの寝癖がパーリナイでした。
ふと兼さんの表情を鏡越しに見ると、少し眠たそうに、それでも複雑そうな顔をしていた。
なんだその顔、面白いな。
ドライヤーされながら眠たくなるってちょっとガキみたい。
なんてことを考えながら、自分でやってみる?と聞くと。
以外にも返事は「そのままやってくれ」だった。
あ、さては兼さん、自分の髪長いからめんどくさいんだな?
厚や薬研はドライヤーの方に興味津々そうだったので。
そのまま横に座らせ、鏡越しにやり方を見ながらやけどしないように見る。
ちょっと薬研が楽しそうなの、新鮮だな。
やっぱ男の子ってこういうの好きなんだろうか。
そのまま兼さんの髪を乾かしつつ、やはり先に乾いた厚と薬研に代わってみっちゃんといち兄が乾かし始める。
その様子を見つめるおじいちゃんといまつるくん、加州くん。
……ん? おじじの目は機械じゃなくて私に向いてるような。
そのゆるりとした笑みを私は知っているぞ。
「おじいちゃん今度は自分で頑張ってね」
「あなや、先をこされてしまったか」
はっはっは、と笑うおじいちゃん。
あなたはもうシャンプーしたからね、自分でやりなさいな。
もしくは私以外の誰かにやってもらいな、主正直いまつるくんと遊んだせいかくたくたなんだよ。
そういえばいまつるくんとおじいちゃんなんか雰囲気似てんな。
藤四郎、みたいに同じ人が作ったとかあるのだろうか。
なんて考えながら加州くんの方も見てみると。
加州くんの目線もこっちに向いていた。
ありゃ、君もかい加州くん。
「主殿、終わりました」
「すごいねこれ、すぐに乾くし髪もサラサラだ!」
「喜んでもらえたようで何より。じゃあいまつるくんとおじいちゃんは任せるよ」
そのまま保護者組に2人を任せ、ようやく乾かし終わった兼さんの髪。
やっぱ長いと大変だな、明日からは自分でやってもらおう。
そのまま寝そうな勢いまである兼さんを起きるように促し。
今度は加州くんを座らせる。
戸惑った様子の加州くんだったが、主わかっちゃったもんね。
「兼さんは髪が長いから手伝ったんだし、加州くんもやったげないと不平等だもんね?」
「あなや、ずるいぞ加州よ。俺も主にしてもらう」
「子供より子供ですか、あなたという人は……」
「おじいちゃんシャンプーしたでしょ……」
「和泉守もしゃんぷーしてたではないか」
「長いから仕方ないんだって。文句なら兼さんに言って」
そう言いながら、私はゆっくり加州くんの髪に触れる。
鏡越しに見える彼は、少し緩んだ表情で。
何も言わないけど、まんざらでもなかったようだ。
よかった、触れられるの嫌とかじゃなくて。
そう思いながら乾かすのとは別に頭を軽くなでると。
一瞬驚いていたが、少し照れ臭そうにしつつ受け入れてくれた。
なんだこいつ、本当に可愛いな。
「……あれ、そういえば。めちゃくちゃ普通に使ってるけど……これ、どこから出てきたの? 私が作った? いくら何でもそれはないよね?」
「こんのすけが必要そうなものを一通り取り寄せたって言ってたよ。布団とかもあるから、あとでまたくるって」
「おおうまじか、できる助手かこんちゃん」
「後は大体ここにおいておけば、主殿が勝手に触るだろうとのことでして。雲殿に言われたとおりに置きに来た、ということですな」
まんまと引っかかっている感じが否めないなあ。
それにしても本当にここの人たちは警戒心のかけらもないのか?
色々酷い目にあったにもかかわらず、夜伽とかも強制されていたなら触られるのすら嫌だろうに。
どうしてそんなに私に抱き着いたり、髪を洗えと言ったり、乾かすのも拒まないのだろうか。
……わからない。
聞こうにも聞いていいのかわからないところだしなあ……
こんちゃんか雲さんとひっそり話せそうなときにでも聞いてみようか。
そんなに霊力だけで判断されるのも不安すぎる。
そんなことするつもりなんて微塵もないけれど。
……私が納得いかない、そんなの。
全員の髪の毛を乾かし終わり、前に寝ていた部屋に戻る。
するとタイミングがいいのか悪いのか、こんちゃんが座って待っていた。
「主さま! お目覚めになられましたか!」
「やっほーこんちゃん。この通り元気」
「こんのすけにございます! それで、主さまにお渡ししいたいものが」
「? 何々?」
「こちらの箱でございます」
そういうとこんちゃんはどこからともなく箱を出す。
相変わらずどこから出てきてんの、それ。
少し古っぽい木箱のようなものは、サイズ的にはそんなに大きくはない。
あれだ、でっかいペットボトルが6本入る段ボールの横向き。
中身は一体何だろうか、と思ってとりあえず蓋を取ってみると。
「…………真っ黒?」
何も入ってない。
というと少し語弊があって、なんて言ったらいいのかわからない。
箱の中がとにかく真っ黒で、対して深い訳でもないはずなのに。
底が見えないというか、区別がつかないというか。
……なんだこれ? と疑問を抱くと同時に、こんのすけから雲さんが映ったスクリーンが投影される。
「主さまが分かりやすいように伝えるとすると……」
『四次元ポケットだよ』
「えっっっ、まじで? そーらーをじゆうにっ、とびたいなー?」
『はい、タケコプター……とはいかないけどね』
ありゃ残念。
これは名前を付けるなら『四次元木箱』。
なんと必要なものをなんでも取り出せるとかなんとか。
気持ちくらいの霊力を消費して、必要なものはここから取り出せるということ。
布団、机、服なんかがそうらしい。
さっきのシャンプーやドライヤーもその一部らしく。
「ただし装飾品や、必要不可欠ではないものに関してはこの木箱から出ません。いわゆる経費で落とせるものはこの箱から取り出していただくようになります」
『机や座布団なんかはいくらでも出るけど、掛け軸なんかの装飾品でいるものは、自分の給料で買ってもらうようになる。その場合はさにてんっていうネットショッピングのようなものを使ってもらうようになるからね』
「うーん聞いたことあるような名前だね、了解しました」
出し方に関しては、欲しいものを念じて引っ張り出すだけ。
意外と簡単なんだなあ、なんて思いながら。
さっそく枕を出してみることにしよう。
「枕、まくら、まくらまくら」
手を勢いよく突っ込み、何かが手に当たるまで手を動かす。
なんかあれだな、感覚的には水に手を突っ込んでるみたい。
と、手先に何か当たったのでそれをえいや、と引っ張り出してみると。
正真正銘、枕が手に握られていた。
「すっご、枕、枕出た!! えーなにこれめっちゃ便利!! ……でも質量とか体積とか一体どうなってんだろ?」
そういうの質量保存の法則とかいう名前の物があったような。
残念な頭なのであってるかはしらないけど、一体どうなってるのやら。
まあもう考えるのやめたから、そんなの気にしないけどね!!!
とりあえず今からいりそうなものを適当に引っ張り出してみよう。
えーと、全員分の枕と布団、シーツ、掛布団。
それに寝巻もいるよね? なんて思いながら引っ張り出していると。
「あるじさま、だしすぎじゃないですか? ひとつでいいとおもいます」
「んえ? 出しすぎた? …………いや? 全員分ピッタリあるよ?」
「大将は俺たちの分も出してくれてるんだ。……大将、その随分可愛い見た目をしているのは寝巻か?」
「うん、パジャマ。あ、可愛すぎた? それとも着物の方がいいとかあったりする?」
「……もうちょっとかっこいい方が嬉しいかな?」
「俺はこれがいいぞ、主が出してくれたものだしな」
「ふっ、そ、そうやね、ちょっとみんなにこれ着てほしいかも。可愛いし似合うと思うよ」
「………主殿がおっしゃるのであれば」
「嘘嘘、冗談。要望はできる限り叶えるから、どんなのがいいか言ってほしいな」
どうやら出しすぎた分は戻せばいいみたいだし。
なんて便利な箱なんだろうと感心しながら、みんなの寝巻になるらしい内番着? なるものを用意する。
ちなみに私の分はまだ出していない。
離れに移動してから出した方が運ぶ手間なくなるもんね。
なんて思いながら、いまつるくんにもどんなのがいいか聞こうとしたら。
彼は信じられないといった顔で、こちらをぽかんと見つめていた。