其の一
夢小説名前変更
夢小説名前変更この小説は夢小説です。
名前を入力すると、登場人物に自動変換できます。
主人公の名前を入力してください。
この小説では
・偶然にも下の名前が真名な主人公です。
・名前を名乗ると神隠しに遭う可能性大です。
審神者ネームは円[まどか](変換なし)
未入力の場合は
名前:五来 日和[ごく ひより]
真名:日和
になります。
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……ほーん。
なんだかようやくファンタジーにいることを実感したような気がする。
やっぱ体感しないとわからないもんだねえ。
それはそうと、確かに家にも何かが流れている感じはするものの。
一点に集中して何かがいる感じは何なのだろうか。
量も様々みたいだし、少し移動しているようにも感じてよくわからない。
そんなことを考えていると、急にこんちゃんが声を上げた。
「新しい審神者の方が参られましたぞ!出てきて挨拶なさい!」
急に何を言い出すのかと思えば。
誰かがいる?この屋敷に?
このボロボロな今にも崩れそうな屋敷に??
正気かこんちゃん?
これで人が出てきたら私は時の政府とやらを疑うよ。
そう思っていたのに、確かに人が現れた。
いやいやちょい待て。
わかった、つまり時の政府はブラック企業、もしくは表向きだけいいとこだな?
これは酷いあとで色々文句を言わなければ。
そう思ったのも束の間、その出てきた人たちを一目見て。
「――――――!」
「あっ!?五来様!?」
思わず目を見開き。
その人たちに駆け寄った。
出てきたのは4人。
青の着物がよく似合う随分と綺麗な人と、青い髪の王子様みたいな人。
片目に眼帯をつけた大人の男性のような人に、黒の長髪が綺麗な人。
……全員、ひどい怪我をしていた。
「――っ、どうしてこんな……!」
「待て、それ以上近づくんじゃねえ」
そう黒髪の人が言い、みんなの前へと出た。
……その手にゆっくりと刀を持って。
待て待て待て銃刀法違反危ないよそれ。
思わず言われた通りに止まり、両手をさっと上げる。
……やばいなあ、これ間合いとかいうやつに間違いなく入っちゃってるよ。
いやそもそも本物か?と一瞬思ったけど、随分と刃こぼれしたその刀。
明らかに殺陣芝居で使っていたものとの違いがはっきりとわかる。
うん、これは本物だわ!!
「それ以上近づいたら、てめえも殺すからな」
「っ、和泉守殿…!」
「待て待て待て、ちょっと待って。銃刀法違反よくない。いやというかそんな怪我して冷静でいられるの???いや、これ以上近づかないから早く病院行こう本当に」
ぞわっとするような寒気に彼らの目つき。
これがいわゆる殺気というやつなのだろう。
実際に感じたことはなかったが、こんなに怖いものとは思わなかった。
それよりも怪我の具合の方が心配だからあれなんだけど!
ほら、黒髪のお兄さんも。
血が垂れてせっかくの綺麗な顔に傷が残ってるよ!
あと血とかドバドバ出てるの私ダメなんで早めにどうにかしてほしい。
そう思いながら思わず口から出た早口に、彼らは目を見開いて驚いた。
ん?なんで驚く??
「ちょっとこんちゃん!あんたもぼーっとしてないで救急車呼びなさい何やってんの!!」
「いえ、五来様。彼らは病院には行きませんよ」
「ん?この怪我ほっとけってこと?いくら狐で人の心が分からないからってそれはちょっとないと思うけど!」
「いえ、そうではないのです。彼らは刀剣男士。刀なのです」
「―――ん?」
その言葉を聞いて彼らの方をもう一度見る。
刀剣男士。
私がそれらを率いて、歴史を変えようとする奴らと戦う。
今から本丸で共同生活を送る相手でもある。
……ということは。
付喪神、と言うやつになるんだろうか。
「……なるほど。神様だから顔がいいのか」
「彼らは刀剣。人間ではありません。刀を修復することで怪我が治ります」
「いやどう見ても人間と変わらないんだけど!どちらにせよ治るなら先に治せよ!なんで放置してんの!!」
そう、そうだ。
刀剣男士、とかいう神様だから、みたいなのに流されるとこだった。
その姿はどこからどう見ても痛々しい。
人間じゃないにしてもなんにしても、誰だって怪我をすれば痛い。
だからこそ早く直してやるべきだ。
そう思ってこんちゃんに文句を言うと。
「それが、できないのです」
「なんで?」
「資源が、ここには残っていないからです」
資源?
まーた訳の分からんことを。
てか残ってないってことは何もできないんじゃ?
なんとなくそれがあれこれするのに必要なものなんだろうという予想がつく。
本当にこの職場はやばいとこなんじゃないか。
そう思い始めたが、もう完璧に遅かった。
私は間違いなくとんでもないことに首を突っ込んでしまったのだと。